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【浅羽としやのICT徒然】第4回 NaaSを阻むネットワークの境界とSDN

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

 
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  • 【浅羽としやのICT徒然】第4回 NaaSを阻むネットワークの境界とSDN
 前回はSDNが実現するNaaS(Network as a Service)のイメージを簡単に説明しました。NaaSが実現すれば、ユーザはワンクリックで任意の地点間のネットワークサービスを購入し即座に利用開始する、というようなことができるようになります。しかし現在のネットワークの構成では、そういうサービスを構築しようとしてもなかなか簡単にはいきません。これはなぜでしょうか。

 ユーザの視点では、二つの地点がソフトに繋がりさえすれば良いのですが、それを実際に繋がるようにするためには幾つものハードなネットワークを乗り換えて行く必要があります。これは、旅行をしようと思った時に何をしなければならないかを考えると解りやすいかもしれません。例えば軽井沢から松江に行こうと思ったら、自宅から軽井沢駅まで行き、そこから東京駅まで新幹線に乗り、東京駅から浜松町まで山手線で移動し、さらに浜松町でモノレールに乗り換え羽田空港まで行き、そして羽田空港からJAL便の飛行機で出雲空港まで飛び、とさまざまな交通機関を乗り継ぐ旅程を考え、それぞれの時刻表を調べ、チケットを買い、と、とても面倒くさい準備が必要となります。全部のチケットが手元に揃うまでには数日かかってしまうでしょう。それでも最近は、インターネットで道順を調べたり、チケットを予約したりすることができるようになりましたので、昔に比べればずいぶん簡単で速くなったはずです。大ざっぱに言うとこれと同じようなことが、イーサネット回線等をユーザに提供する際にも必要になるのです。

 一つの通信事業者であっても、中のネットワークは、沢山の異なるサブネットワークに分かれています。例えば、県間を繋ぐ基幹ネットワークと各県内のメトロネットワークが分かれていたり、さらにその先のビルや家庭を繋ぐために、さまざまなアクセスネットワークも存在します。また、それぞれのネットワークでは、異なる方式や機器を使っていることも多いでしょう。すると、各サブネットワークの運用は、機器ベンダー毎に異なる管理システムが使われていて、さらにその操作をするオペレータも別々の人が割当てられていたりするのです。また、異なる通信事業者になれば、当然システムは異なりますしオペレータも異なります。そのような状況で、では軽井沢から松江まで10Mのイーサネット回線を発注しようとした場合どうなるでしょう?一つの通信事業者のネットワークだけを使ってそのような回線を作る事はできそうもありません。そうすると、幾つかの事業者をまたいで、沢山の異なるサブネットワーク上の機器の容量調査や回線発注・設定作業が発生することになります。これがいかに煩雑で面倒な作業であるかは、先の旅行の例からの類推でなんとなくイメージできるのではないでしょうか。

《RBB TODAY》

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