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NICT、OpenFlowネットワークを自由に制御する新手法を開発

ブロードバンド テクノロジー
今回開発した仕組みの概要
  • 今回開発した仕組みの概要
  • マルチテナントOpenFlow の概念
 情報通信研究機構(NICT)は10日、「OpenFlow」において、これまで困難であった多数のコントローラによる自由な制御を可能にする手法を開発したことを発表した。既存のOpenFlowインフラへの導入が容易で、処理のオーバヘッドも抑えられるという。

 近年、SDN(Software Defined Networking)技術の1つとして「OpenFlow」が導入される事例が増えているが、クラウドのようなマルチテナント(機材共有)環境を実現するためには、複数のコントローラによる制御を可能にする必要がある。既存手法としては、各コントローラからの制御内容が互いに重複しないようにあらかじめ調整しておく手法(例:FlowVisor)、各コントローラが制御するOpenFlowネットワークを個別に構築する手法(例:OFIAS)などがあったが、いずれの手法も、規模拡張性に制約があった。

 今回NICTは、多数のコントローラによる制御が互いに重複しないように、制御内容とデータパケットを、OpenFlowネットワークの内部で自動変換する手法を開発。これにより、大規模マルチテナントOpenFlowネットワークを可能とした。この結果、ユーザー端末やアプリケーションは、自身の専用OpenFlowネットワークを持ち、最適化のための独自の制御が可能となる。テナント間での事前の調整は不要であり、簡単に規模拡張できる。また、新たな機器の追加やOpenFlow自体の機能拡張も不要となっている。

 NICTの新世代通信網テストベッドJGN-Xでは、SDNおよびOpenFlow技術のためのテストベッド「RISE」を運用しており、本手法を応用してRISEの収容ユーザー数の大幅な拡大を実現する予定だ。
《冨岡晶》
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