【ERPの最新動向 Vol.4】モノづくりを支える製造業、その多様な業態にマッチする生産管理システム(前編) | RBB TODAY

【ERPの最新動向 Vol.4】モノづくりを支える製造業、その多様な業態にマッチする生産管理システム(前編)

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

大塚商会 システムプロモーション部 西日本システムプロモーション課 課長 佐藤博幸氏
  • 大塚商会 システムプロモーション部 西日本システムプロモーション課 課長 佐藤博幸氏
  • 「生産革新ファミリー」製品マトリックスイメージ
  • 「Raijin」構成図
  • CAB(Custom AP Builder)イメージ
  • 生産革新システムの年商レンジ別シェア
■中堅・中小製造業に生産管理システムは不要か?

 日本の製造業では従来、生産管理システムを導入するような企業は大企業であることが多かった。それは、品質にこだわり独自の製造法や生産ラインによって大量生産から少量多品種生産までをカバーする日本の製造業においては、標準化されたパッケージソリューションは向かず、一定の規模を持つ大企業以外、システムを一から開発・構築することが現実的ではないからだ。企業体力のある大手ならば、システム導入に際して1年や2年といった時間、そして人手を投入できるが、中堅・中小ではそうはいかない。

 しかし、日本の製造業の80%以上を占めるとされている中堅・中小製造業にとって、生産管理システムのニーズがないかというとそんなことはない。これらの企業ほど、コスト削減や作業効率アップ、品質アップの圧力は高いと言えるし、システム化そのものはどの経営者も考えていることである。販売管理と連携させ、生産計画の精度を上げたい。設計段階から構成表や部品表を一元管理したい。欠品をなくしたい。納期を短縮したい。発注ミス、組み立てミスをなくしたい。ロットのトレーサビリティを上げたい。このようなニーズは企業の規模にかかわらず製造業にとって悩みの種だろう。

 そんな中、大塚商会が提供する「生産革新ファミリー」(OSK製)は、装置業、加工業、組立業まで、さまざまな製造業の業態に合わせた生産管理システムとして、中堅・中小企業での導入が進んでいる。これまで、生産管理システムソフトでは、年間80本程度の出荷数でトップシェアと言われていた。それに対し、同社の生産革新ファミリーは2012年度、150本以上の出荷を見込んでいるとのことだ。

■業態ごとにカスタマイズ可能な大塚商会の生産管理システム

 「生産革新ファミリー」は、「Fu-jin」「Raijin」「Ryu-jin」「Bom-jin(ボムジン)」「Blendjin(ブレンジン)」とユニークな名前のラインナップとなっており、組立業なのか加工業なのか、個別受注が多いのか、繰り返し受注が多いのか、といったさまざまな業種・業態に対応している。どのシステムがどんな業態に向いているのか、おおまかに整理すると、「Fu-jin」は繰り返し受注の多い組立業、「Raijin」は個別受注が多い組立業・加工業。「Ryu-jin」は繰り返し受注の多い加工業、「Blendjin」は繰り返し受注が多い装置業、「Bom-jin」は設計資産の標準化・流用化を目的とした部品構成表管理。といったように分類されている。装置業については、化学薬品や香料など、プラントを持っているような顧客が多く、市場的に個別生産のニーズはほとんど無いのだという。

 しかし、いくらラインナップが豊富とはいえ、本当に多様な日本の中堅・中小製造業の業態にマッチするのだろうか。大塚商会 システムプロモーション部 西日本システムプロモーション課 佐藤博幸氏は、「生産革新ファミリーは、ノンプログラミングでパラメータを変えるだけで管理項目を増やしたり仕様変更ができるようになっています。これにより、会社ごとの細かいニーズを吸収でき、お客様の個性にあった管理がしていただけます」という。これは、ベースとなっているERPシステム『SMILE』(OSK製)の販売管理に備わっている機能だ。さらに、全く違うプロセスの管理を行いたい場合には、業務フローを修正したり、デフォルトのテーブル以外のものを追加して別システムをつくることができる“CAB”(Custom AP Builder:OSK製)というツールも提供している。

■実稼働主義で顧客の信頼を得る

 そういったプログラム面での対応のほか、顧客ニーズとのミスマッチを防ぐために専任チームも設置されている。「製造SPチームという業種、業態ごとの専任チームが、導入検討時からシステムのカスタマイズ、導入後のフォローアップまで面倒をみる体制をとっています。製造業のお客様というのは、知らない人からみると難しい部分もありますし、業態も様々なので、そのあたりを理解していないと、お客様にミスマッチのものを勧めてしまったりということになります」(佐藤氏)。導入後のサポートは当然重要だが、導入前のコンサルティングをしっかりやらないと、導入後にシステムが十分に稼働せず、効果も上がらない。結局、生産管理システムは使えないという評価になれば、それは販売する側にとっても損失だ。そういったことを防ぐためにも、業界・業種に精通した専任チームの存在は大きい。

 大塚商会では、すべての営業マンが「実稼働主義」をスローガンに、導入したシステムが確実に稼働し、評価してもらえるところまでを意識して活動しているという。実際に稼働した後、メンテナンスを含むフォローアップはもちろんのこと、使っているうちに生じる問題や課題についても常に顧客と接することで、情報交換を行い、新しい提案にもつなげている。

※後編に続く
《中尾真二》

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