【木暮祐一のモバイルウォッチ】第5回 スマートフォンと「タクシー配車」の相性は抜群 | RBB TODAY

【木暮祐一のモバイルウォッチ】第5回 スマートフォンと「タクシー配車」の相性は抜群

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木暮祐一氏。武蔵野学院大学准教授で携帯電話研究家/博士(工学)
  • 木暮祐一氏。武蔵野学院大学准教授で携帯電話研究家/博士(工学)
  • 「すぐくるタクシー 東京無線版」の起動画面。東京都内ではおなじみのこのタクシー柄。
  • 起動すると地図が表示され、拡大してタクシーを呼ぶ場所を指示する。
  • 「すぐにタクシーを1台呼ぶ」ボタンをタップすれば配車指示完了。
  • 確認画面では、到着予定時間などがわかる。
  • 向かっているタクシーの位置もわかる。
  • そしてタクシーが到着。配車指示から到着までの動きが見えるのも楽しい。
 モバイルコンテンツやアプリに求められる必須条件は、ずばり「その時、その場所で」役立つということ。ぜひ利用頻度の高いモバイルコンテンツやアプリを思い起こしていただきたい。たとえば「経路検索」など、その多くは「その時、その場所で」役立つものばかりなはず。

 そのようなモバイルアプリとして求められる要件を満たした実用的な事例として、個人的に利用頻度が高いものをひとつご紹介しておきたい。それは「タクシー配車アプリ」である。タクシー配車アプリとは、今居る場所にタクシーを呼ぶ際に利用するスマートフォンアプリ。いくつかあるが、筆者は東京無線協同組合が提供する「すぐくるタクシー 東京無線版」を愛用している。

 このアプリ(iPhone向け、Android向けが提供されている)は、あらかじめダウンロードし、電話番号と氏名を登録しておけば、アプリを起動してから最短3回の画面タップでタクシーを指定の場所に配車することが可能。タクシーの配車といえば、タクシー会社に電話して、オペレーターに配車場所などを説明するのが厄介だったが、このアプリを使うとオペレーターを介さず、配車システムを通じて最寄りを流しているタクシーのナビゲーション画面にダイレクトに配車指示が飛び、タクシーが到着する。

 あらかじめアプリに設定しておくことで、車体が「黒」の車両や「ハイブリッドカー」など車種を指定した注文も可能である。オペレーターを介さないので、たとえば気象状態が悪いときや、鉄道網が混乱した時など、配車センターの電話が全くつながらないような時でも、配車システムさえダウンしていなければ迅速に配車指示をすることが可能である。このアプリを利用する最大のメリットは、住所もわからない場所で、その場所に簡単にタクシーを配車できること。

 使い方は本当に簡単で、アプリを起動すると自分が居る周辺の地図が表示される。その地図を拡大していき、どの場所のタクシーを止めたいのか指示できるところまで拡大し、場所を特定して「すぐにタクシーを1台呼ぶ」を押すだけ。あとはタクシーの到着を待つだけである。配車に関する情報を見ると、到着時間の目安などもわかる。また向かっているタクシーが現在どこを走行しているかという情報を地図上で確認することもできる。

 何よりこのアプリが便利だと感じるのは、出先などで住所の詳細がわからない場所にタクシーを配車する場合である。住所もわからなければ、道順をオペレーターに説明するのも難しいというシチュエーションはよくあること。そうした場合に、GPS機能を使ってスマートフォンで今居る場所を簡単に通知でき、到着時間の目安や、実際に向かっているタクシーの位置などを画面上でリアルタイムに確認できるのは、これまでに無かった便利さといえよう。

 ちなみに都内ではタクシー移動が多い筆者は非常に重宝している。小刻みな打ち合わせスケジュールが立て込んでいる際、その移動にはタクシーを利用することも多い。たとえば会議が長引いてしまって、オフィスを出るタイミングを見計らっている時などにもこのアプリは重宝する。会議の時間がオーバーしはじめたら、すかさずこのアプリでタクシーの配車指示をしてしまう。タクシーが到着して乗客が見当たらなければ、必ず電話を掛けてきてくれる。そうした着信に「すみません、今すぐ行きます」と受ければ、長引いた会議を抜け出すのに格好の口実となる。

 東京無線では、約4,000台のタクシーから最適な車両を呼ぶことができ、対象エリアは東京23区・武蔵野市・三鷹市となる。オペレーションセンターで配車システムの実際を拝見させていただいたが、実に秀逸なシステムになっており、配車指示をする際はタクシーと利用者の距離だけを見るのではなく、タクシーが走行している方角や走行速度なども考慮し、最も早く到着できる車両を自動で割り当てていた。

 「すぐくるタクシー 東京無線版」のアプリは無料、タクシーを利用した際は、配車料として300円が運賃に加算される。また、同様のアプリとして日本交通が提供する「日本交通タクシー配車」や、日本交通系列の全国のタクシー会社が利用できる「全国タクシー配車」などのアプリが提供されている。いずれもアプリは無料、配車料金は日本交通が400円、東京23区以外では、エリアによって異なる。「全国タクシー配車」は、アプリによる配信に対応したタクシー会社が順次加盟している。まだまだ主要都市のみだが、こういうサービスこそ、地方のタクシーまで拡がることを期待したいものだ。
《木暮祐一》

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