【韓国LGレポート2012(Vol.1)】披州(パジュ)LG Display工場で生産ラインと最新技術を見学 | RBB TODAY

【韓国LGレポート2012(Vol.1)】披州(パジュ)LG Display工場で生産ラインと最新技術を見学

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工場のジオラマ模型。日本の工場にもかならずある模型だが、驚くべきは左手前のオレンジ色のライン。これが38度線、北朝鮮との国境なのだ。
  • 工場のジオラマ模型。日本の工場にもかならずある模型だが、驚くべきは左手前のオレンジ色のライン。これが38度線、北朝鮮との国境なのだ。
  • LGが得意とするIPSパネルの優位性を示す展示。VAパネルは横から見ると白っぽくなってしまうことがよく分かる。
  • IPSパネルの残像の少なさやタッチパネルとの相性の良さをアピールする展示の前で熱弁を振るう広報担当者。非常にエネルギッシュな解説に圧倒された。
  • こちらは有機ディスプレイ(OLED)。両横に45度の角度で鏡を置いてその薄さがよく分かるようになっている。
  • 55インチのディスプレイを9枚使用し165インチとした超大型ディスプレイ。しかも3D表示。黒く見えるパネルの継ぎ目の幅はわずか5.5ミリしかない。
  • 第1から第7世代までのパネルサイズを原寸大で展示。この展示スペースは第8世代のパネルまで入るように作られていた。
  • いわゆる2K4Kのディスプレイ。その精細さを見てしまうと、フルHD画質がぼやけて見えるから恐ろしい。
  • 最後は透明なディスプレイ。冷蔵庫のドアへの応用などが検討されているそうだが、このディスプレイは低消費電力という意外なメリットがある。理由は単純明快で、バックライトが不要だからだ。
 韓国LG電子は日本のプレス関係者を招いて、生産工場や最新製品、技術についての展示と説明を行う見学ツアーを行った。これは昨年に引き続いての開催で、日本ではLGブランドの品質アピールやイメージ向上を目指してのイベントだ。

 最初に訪れたのはソウルからクルマで約1時間の披州(パジュ)にあるLG Display工場。LG電子の子会社であるLG Displayの一大生産拠点だ。その生産現場はもちろん、敷地内を流れる川さえも最新生産技術の一部とあって、工場はその外観を含めて一切の撮影が禁止されているほどの最先端技術の集積地。その生産ラインを一部とはいえ垣間見ることができた。

 最新のディスプレイ生産ラインはほぼ完全な無人化がなされており、当然ながらホコリなどを排除したクリーンルーム内にある。その中に入るには大変な準備が必要なため、見学はガラス越し。まるで人間のいない異世界を覗き込むかのようなモノモノしさだ。驚いたのは、エアだけでなく照明も制御されていること。写真現像を行う暗室のように、赤っぽい単色の照明しかない。ディスプレイパネルの生産は写真現像に近い原理を応用しているためだという。

 この工場の特徴の一つは、工場の建物が7階建てなど高層建築になっていることだ。ディスプレイにかぎらず工場というものは平屋建てが多いが、なぜ高層建築なのか。この工場は産地を切り開いているのだが、その整地コストが膨大なため、土地を有効活用できる高層建築にしているという。また、非地ではない土地の起伏を利用して、道路の下に搬送用通路を作るなどの工夫もしているそうだ。

 蛇足になるが、この工場の立地は北朝鮮にほど近く、高層階から双眼鏡を構えると彼の地の人の姿まで見える。工場へ向かうバスは国境の鉄条網のすぐ横を通ったほどで、こうなるとなぜここに工場を作ったのか、その理由が気になる。有り体にいえば土地が安かったというのが最大の理由のようだが、ソウルや港湾に近いことも重要なポイントだったようだ。ちなみに、当初は外国に工場を建設する意向だったが、韓国政府の大号令の元、韓国内に建設されることが決まったという。産業空洞化が進む日本にとっても他人ごとではない話だ。

 工場見学のあとは最新のディスプレイ技術の展示を見せていただいた。84インチの2K4Kなど極めて興味深いものがいくつもあった。こちらは撮影が許可されていたので写真でできる限りお伝えしたい。
《山田 正昭》

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