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NEC、世界最小クラスのアンテナ開発……「メタマテリアル」活用で、より安定したM2Mを実現

エンタープライズ ハードウェア
スプリットリング共振器アンテナ
  • スプリットリング共振器アンテナ
 日本電気(NEC)は19日、M2M(Machine to Machine)ネットワークを構築するセンサなどに組み込む近距離無線モジュールに搭載可能な、世界最小クラスのアンテナを開発したことを発表した。

 本アンテナを、M2Mネットワークを構成するキーコンポーネントとなるZigBeeやBluetoothなどの近距離無線モジュールに搭載することで、通信距離を延ばしたり、配置や向きの制約を解消することが可能となる見込み。これにより、より安定して繋がりやすいM2Mネットワークを実現できるという。NECエンジニアリングでは、本アンテナを活用した無線モジュール製品の発売を、2012年度上期に予定している。

 このアンテナでは、人工材料「メタマテリアル」の構成要素の一種である「スプリットリング共振器」を、アンテナの素子として採用している。「メタマテリアル」は、人工的な構成要素を周期的に配置することで、自然界には存在しない物性を持っており、誘電体に導体よって構成された小片(セル)が、電磁波の波長に比べ短い周期で多数配列した構造を持っている。

 金属リングの一部を切断したCの字型構の共振器である「スプリットリング共振器」を多層に積み重ねる新構造を開発。これにより、十分な電波の放射量を維持しながら、世界最小クラスのアンテナ素子を実現した。また、共振器の形状を最適化することにより、基板や機器内の構造物などに電流が流れ出てしまうために発生していた、機器組込時のアンテナ性能の変動を抑制した。同時に、全方向に感度を有する電波放射特性を実現した。
《冨岡晶》
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