NTT、100km級の伝送実験で10Gbit/sのアクセス速度を世界初達成……光増幅技術により従来の10倍 | RBB TODAY
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NTT、100km級の伝送実験で10Gbit/sのアクセス速度を世界初達成……光増幅技術により従来の10倍

ブロードバンド テクノロジー
フィールドトライアルの場所と光半導体増幅器
  • フィールドトライアルの場所と光半導体増幅器
  • フィールドトライアルの機器構成
 日本電信電話(NTT)は7日、新開発の「光増幅技術」により、従来の10倍に当たる10Gbit/sのアクセス速度で、従来の伝送距離10~20km級を大幅に拡大する100km級のフィールドにおける伝送実験に世界で初めて成功したことを発表した。

 「光増幅技術」とは、光信号を電気信号に変えずに、光のまま直接増幅する技術。NTTの研究所が、入力したバースト信号の大きさに応じて、高速に光減衰器を制御することによって光レベルを一定にする自動レベル制御(Automatic Level Control, ALC)技術を開発した。また、小型経済化とアクセス系で用いられる各種波長に対応するため、利得媒体として半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier, SOA)が採用された。

 今回の実験は、北海道において、札幌・豊平・恵庭・千歳の各NTT東日本ビルを光ファイバで結び、総伝送距離100km以上の広域加入者系光ネットワークを模擬したテストベッドを構築して行われた。自動レベル制御機能付き半導体光増幅器とIEEE802.3avに準拠した、10Gbit/sの速度を持つイーサネットPONシステムを組み合わせ、総距離100km以上の伝送実験を行い、10Gbit/sの速度で良好な伝送特性が得られることを確認したという。さらに、同様の実験構成で、速度約1.7Gbit/sの非圧縮HD(High definition)映像の双方向伝送を行い、良好な伝送特性が得られることも確認した。

 今後は、光増幅器のさらなる性能向上を目指すとともに、装置の小型化にも取り組んでいく予定。
《冨岡晶》
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