蓄電池/蓄電システム市場、10年で40倍まで成長の見込み……シードP予測 | RBB TODAY
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蓄電池/蓄電システム市場、10年で40倍まで成長の見込み……シードP予測

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2011年度 定置用蓄電池の用途別出荷割合(見込み)[蓄電能力ベース]
  • 2011年度 定置用蓄電池の用途別出荷割合(見込み)[蓄電能力ベース]
  • 定置用蓄電池市場規模予測(単位:MWh)
 シード・プランニングは9日、定置用蓄電池/蓄電システムの市場動向調査の結果を公表した。2020年度の市場規模は2011年度比約40倍の935MWhまで拡大の見込みで、既築住宅市場が市場の中心になると予測されている。

 本調査は、蓄電池メーカー、蓄電システムベンダー、住宅メーカー、販売会社など、定置用蓄電システム市場の主要プレイヤーや業界有識者にヒアリングを行い、2011年度の市場の動向を予測、分析したもの。

 2010年頃より、スマートグリッドの構築や再生可能エネルギー普及にともない、安定した電力の最適な利用に向けて蓄電池が普及の兆しを示しており、2011年度は多くの定置用蓄電システム製品が出荷された。2011年度出荷(見込み含む)の、蓄電容量は約23,482kWh、売上規模は156億円と見込まれる。そのうち、新築住宅へは4,500kWh、1,100戸強への出荷の見込みとなった。

 出荷される電池の種類は、75%がリチウムイオン、24%が鉛蓄電池、1%がNAS電池。既築住宅、業務用などで販売されたポータブルタイプ等の蓄電システムは主にリチウムイオン電池であり、鉛蓄電池の利用は一部に留まる。一方で、新築住宅では、安全性や早期製品化の点から、歴史の長い鉛電池を用いた製品が多く出荷されたため、新築住宅用途の55%が鉛蓄電池となっている。1kWh当たりの平均価格は、鉛蓄電池を用いた製品では42.7万円/kWh、リチウムイオン電池を用いた製品では51.2万円/kWhであった。電池の形態は、ポータブルタイプが55.8%ともっとも多く、次いで据置き型30.4%、蓄電モジュール(セルベースでの出荷含む)13.8%であった。

 定置用蓄電池の市場規模は、2020年度には2011年度比約40倍の935MWhまで成長することが予測される。2012年度から2013年度頃には、定置用蓄電池に補助金が交付されることが予想される。また業務用途においても、ポータブルタイプから据置型まで、事業者に応じてさまざまな蓄電システムが出荷されると予想している。
《冨岡晶》
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