局面に大きな変化 ~MM総研、BB回線事業者の加入件数の調査結果を公表 | RBB TODAY
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局面に大きな変化 ~MM総研、BB回線事業者の加入件数の調査結果を公表

ブロードバンド 回線・サービス
ブロードバンド接続サービスの契約件数推移
  • ブロードバンド接続サービスの契約件数推移
  • FTTH回線契約数シェア(2010年3月末時点)
  • ADSL回線契約数シェア
  • ISP事業者のFTTH契約数シェア
 MM総研は26日、10年3月末時点でのブロードバンド回線事業者の加入件数を調査し、結果をまとめた文書を公開した。それによるとFTTH(光接続サービス)の契約数は1,785万件となり、09年3月末時点より282万件の増加。一方ADSLに関しては970万件と、152万8,000件減少し、08年度同期間並みの減少となった。

 回線事業者のシェアを見ると、FTTH市場では、NTT東日本が42.2%、NTT西日本が32.0%となった。東西合計でのシェアは09年3月末の74.1%から10年3月末で74.2%となり、0.1ポイントの微増という状況。純増件数では、09年3月末からNTT東日本が124万2,000件、NTT西日本が87万5,000件それぞれ増加した。KDDIグループは、10年3月末で151万3,000件と09年3月末の109万9,000件から41万4,000件の増加となり、シェアは09年3月末の7.3%から10年3月末で8.5%と1.2ポイント伸びた。また、ケイ・オプティコムは10年3月末で100万5,000件となり、09年3月末の84万4,000件から16万1,000件の増加、08年度の同期間と同じ水準で加入件数を伸ばす結果となったとのこと。

 同レポートでは、FTTH市場では、ADSLからのマイグレーションが一段落し、FTTH事業者間での競争激化によるFTTH間での乗換えが進んできていることから、各事業者ともに解約抑制に向けた取り組みの強化などに動いていると見ている。NTT東日本では09年12月より会員制プログラム「フレッツ光メンバーズクラブ」(入会費・年間費無料)」、NTT西日本では「CLUB NTT-West(入会費・年間費無料)」などを通して、解約抑制を図っている。新規獲得に目を向けるとNTT東西では、ノンPC層の利用拡大に向け高速・大容量の光回線を利用した映像サービスとして、「ひかりTV」や「フレッツ・テレビ」の付加価値サービスの提供を行っている。KDDIは10年1月より「ひかりone」の名称を「auひかり」に変更し、固定通信と移動通信の連携を一層強化。J:COMへの資本参加など、積極的な顧客基盤拡大も掲げて、グループでFTTH契約数を11年3月末までに204万件、年間純増数53万件を目標としている。

 ADSL市場では、ソフトバンクBBが10年3月末時点で376万9,000件と、シェア38.9%でトップを維持するものの、09年3月末の429万9,000件から53万件の大幅減となった。イー・アクセスはアッカ・ネットワークスを09年6月吸収合併し、10年3月末で228万5,000件となり、シェアが23.6%で2位となっている。なおNTT東西に関しては自社のFTTHへの移行の影響もありADSLのシェアを落としている。

 ISP接続事業者では、FTTHでOCNが10年3月末で加入件数540万8,000件となり、引き続きトップシェアを維持したものの、09年3月末シェア30.4%から0.1ポイント下げ、シェアは30.3%となった。2位のBIGLOBEは、10年3月末で187万5,000件と、09年3月末の162万6,000件から24万9,000件の純増となり2位を維持。シェアは10.5%と09年3月末に比べ微減となった。ぷららは、10年3月末では178万件となり、09年3月末の154万件から24万件の純増、シェアは10.0%と09年3月末に比べ微減となった。@niftyは、10年3月末では123万件となり、09年3月末の112万件から11万件の純増、シェアは0.6ポイント減少で6.9%となった。So-netは、10年3月末で123万件と@niftyとほぼ同じ件数となり、09年3月末の加入件数83万件から40万件の大幅な純増となった。シェアにおいても09年3月末5.5%から10年3月末6.9%まで大幅に拡大した。これは10年2月にUSENよりISP事業を買収・譲受したことによるもので、USENのFTTH会員数20万件分を上乗せした結果とのこと。ケイ・オプティコムのeoは10年3月末で100万5,000件となり、100万件の大台に乗った。シェアは5.6%となっている。ケイ・オプティコムは09年3月末84万4,000件で年間純増数は16万1,000件となり、近畿圏だけで展開していることを考えれば、好調な伸びをしているといえるとしている。

 10年3月末時点のブロードバンド契約者数は3,190万件となり、回線種別ではADSLが970万件、FTTHが1,785万件、CATVが435万件となった。ブロードバンド契約者数を回線種別比率でみると、ADSLが30.4%、FTTHが56.0%、CATVが13.6%となった。
《冨岡晶》
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