富士通、薬学部の学生を対象とした薬学共用試験のCBTシステムを構築 | RBB TODAY
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富士通、薬学部の学生を対象とした薬学共用試験のCBTシステムを構築

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「CBTシステム」イメージ図
  • 「CBTシステム」イメージ図
  • 「薬学共用試験センター」サイト(画像)
 薬学共用試験センターと富士通は17日、薬学部学生向けの薬学共用試験の1つであるCBT(Computer Based Testing、シー・ビー・ティ)システム を構築したことを発表した。

 「薬学共用試験」は、薬剤師を目指す大学4年生に対し実施する試験で、5年次の約5か月間にわたる病院や調剤薬局の実務実習前に、学生が全国共通の統一基準に達しているかを判断するもの。2006年度より薬学部は6年制となり、5年次に病院や調剤薬局における約5か月の実務実習が義務化された。あわせて2006年10月に薬学共用試験を運営する共用試験センターが設立された。薬学共用試験では、コンピュータを使用した基礎知識テストであるCBTと、調剤や患者への接遇などの課題が盛り込まれた実技試験であるOSCE(Objective Structured Clinical Examination、オスキー)の両方を、各大学において実施。共用試験は、すでに医学部・歯学部において実施されているが、共用試験センターでは、薬学部独自のCBTシステムの構築を富士通とともに進めていた。

 今回、2009年12月から2010年3月に、全国の66薬系大学67学部でCBTが初めて実施された。試験時には、ランダムに選別された310問が、東京理科大学に設置されている共用試験センターのセンターサーバから各大学の中継サーバを経由して、試験会場のパソコンに当日送信。また、受験時の不正を防ぐため、本システムは試験問題の表示にはWebブラウザを利用せず、独自アプリケーションを開発利用している。不正に試験画面のコピーをすると、試験問題を強制終了させるといった機能も搭載した。

 共用試験センターは、本試験の運用に富士通が独自に開発したネットワーク型試験システムを採用することで、問題作成やその精選および成績評価にいたるまで、全国で迅速かつ的確な試験を実施できたとしている。今回のCBTでは、平均正答率82.8%、合格率99.3%で、計9,338名の学生が合格し、5月17日から始まる3期に分けての実務実習に参加するための能力を適正に評価できたとのこと。

 富士通は、薬学共用試験におけるCBTの実施・運営を支援することに加え、実務実習で使用する実習内容・評価・日報を管理する「実務実習進捗ツール」の開発などを通して、薬学教育6年制における薬剤師の教育・養成を支援するシステムを提供していきたいとしている。なおセンターサーバにはPRIMERGY RX-300×4台、IPCOM S2000、中継サーバにはPRIMERGY TX-200×74台が採用された。

※[訂正]初出時より発表内容の変更があったため、より正確を期すため記述を最新のものに変更いたしました
《冨岡晶》
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