2009年の国内違法コピー、損害額は世界ワースト8位の約1700億円 ~ BSA&IDC調べ | RBB TODAY
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2009年の国内違法コピー、損害額は世界ワースト8位の約1700億円 ~ BSA&IDC調べ

エンタープライズ セキュリティ
違法コピー率と被害額の推移
  • 違法コピー率と被害額の推移
  • 高低違法コピー率上位国と損害額上位国 順位表
  • 「第7回 世界ソフトウェア違法コピー調査|BSA」サイト(画像)
 ビジネス ソフトウェア アライアンス(BSA)は11日、2009年における全世界のコンピュータ・ソフトウェアの違法コピーによる被害状況をまとめた「第7回世界ソフトウェア違法コピー調査」の結果を発表した。

 「世界違法コピー調査」は、BSAが調査会社であるIDCに委託し毎年実施するもので、7回目を迎えた今回は、世界111か国を対象に調査が行われた。それによると、2008年に引き続き、低違法コピー率TOP3は米国、日本、ルクセンブルク。90%超の高違法コピー率国は、グルジア、ジンバブエ、バングラディシュ、モルドバとなった。日本の違法コピー率は前年比変わらずの21%(5人に1人がコピーソフトを使用)で、米国に続き世界ベスト2位(前年同)と低かった。しかし損害額は日本人の平均年収430万円のほぼ4万人分に相当する18.38億ドル(約1719億円)となり世界ワースト8位(前年ワースト10位)という結果だった。

 全世界で見ると、違法コピー率が上昇した国19に対し低下した国が54と大きく上回った。一方で、違法コピー率の高い中国、インド、ブラジル等のソフトウェア・マーケットが急拡大したことで、違法コピー率は3年連続で上昇となる43%(前年比+2ポイント)、損害額は514億ドル(約4兆8000億円)となった。これは、2010年内にEUとIMFがギリシャに融資をする計400億ユーロ(日本円換算約4兆8000億円)に匹敵するとのこと。

 BSAでは、違法コピー被害の減少には、ソフトウェアメーカーによるリーガライゼーション(合法化)プログラム、政府や業界団体による教育啓発キャンペーン、権利執行支援活動の実施、そして企業内でデジタル著作権管理(DRM)やソフトウェア資産管理(SAM)の採用など、技術面での取組みが重要だとしている。今回の結果を受けBSA日本担当事務局長の松尾早苗は、「日本における違法コピーの被害が改善されず、とりわけ損害額が世界で8番目に悪い不名誉な結果であったことは非常に残念です。1700億円という損害額はあくまでソフトウェア産業に対する直接的な損害を示したもので、周辺産業への影響までを考えた場合、日本経済への影響は計り知れません」とのコメントを寄せている。

《冨岡晶》
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