国内SI事業者6社、「非機能要求グレード」を公開 〜 IPA SECを通じ普及図る | RBB TODAY
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国内SI事業者6社、「非機能要求グレード」を公開 〜 IPA SECを通じ普及図る

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モデルシステムのイメージ
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 NTTデータ、富士通、日本電気、日立製作所、三菱電機インフォメーションシステムズ、沖電気工業の国内SI(システム構築)事業者6社は25日、「非機能要求グレード」を完成させ、Webサイトでの公開を開始した。

 「非機能要求」とは、システムの障害時の耐性や応答速度などの性能といった、情報システムの強度や品質などについての発注者がシステムに求める要求のこと。情報システムを構築する上で重要な要素であるにもかかわらず、システムの検討段階で発注者(ユーザー)と受注者(ベンダー)があらかじめ共通の認識を得ることには難しさがあった。これに対応するため、2008年4月から活動を開始した「システム基盤の発注者要求を見える化する非機能要求グレード検討会」に参加する6社が、各社の知見とノウハウに発注者企業の意見を反映して「非機能要求グレード」をとりまとめた。

 「非機能要求グレード」は、システムの基盤部分に関して、非機能要求の“水準/度合い”を情報システムの性格によって段階的に表記することで、課題解決を狙ったツール群となる。「非機能要求グレード」は、「システム基盤の非機能要求に関するグレード表」「システム基盤の非機能要求に関する項目一覧」「システム基盤の非機能要求に関する樹系図」の3つのツールと、「利用ガイド」から構成される。

 完成した「非機能要求グレード」は、2009年5月に公開された第1版を元に、募集したパブリックコメントを反映するとともに、東京海上日動火災保険と東京ガスが保有するシステムを用いた適用評価の結果を通して改訂を重ねたという。また、非機能要求グレードを自由にカスタマイズするための「スプレッドシート」もあらたに公開された。検討会参加6社は、「非機能要求グレード」のIT業界での本格的な普及を目指すため、情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(IPA SEC)へ「非機能要求グレード」の著作権を無償で譲渡する予定。今後、6社は経済産業省が取り組む情報システムの信頼性向上のための施策の1つとして、IPA SECにより2010年度に開始される予定の「非機能要求グレード」の普及と利用促進に向けた活動に協力していくという。
《冨岡晶》
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