iTSCOMのブルーレイSTB「BD-Hit Pot」を試してみる(機能編) | RBB TODAY
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iTSCOMのブルーレイSTB「BD-Hit Pot」を試してみる(機能編)

IT・デジタル レコーダー
接続系統(背面右半分)
  • 接続系統(背面右半分)
  • ケーブルリモコンとしては標準的
  • 非常に文字の大きい3ch表示
  • それなりに情報量がある5ch表示
  • 注意深く使えば一覧性が高い7ch表示
  • 読解が厳しい9ch表示
  • 事前に任意セットする「お好み選局」をEPG画面から選ぶ
  • 好みのチャンネルが放送波問わずにズラリ
 イッツ・コミュニケーションズから到着したブルーレイ+500GB HDD+CATV STB一体型「BD-Hit Pot」(型番は TZ-BDW900M)の特長とは何か。記者の自宅で使用を開始した同機の機能レポートをお届けする。

 本体サイズは幅430mm×高さ59mm×奥行334mm(カタログ数値)であり、高さ約90mmほどあった御役ご免のDVD/HDDレコーダーと比べると薄型の印象を受ける。しかもこれまではCATV STBと併用していたわけで、本体が薄くなった上にSTB内蔵となり大幅な省スペースとなった。接続系は前面にi.Linkおよび放送持ちだしなどに使用するSDカードスロット。背面は電源、アンテナ入出力、コンポジットビデオ、S端子、D端子(D4まで)、光デジタル音声出力、電話、LAN、そしてHDMI端子となっている。ベースモデルと推察されるPanasonic製ブルーレイDIGA「DMR-BW770」と比較すると、アナログ系の映像出力が1系統に省略され、アンテナ端子もCATV専用機ということで本機では単純化されているようだ。

 リモコンは市販機とは異なる専用タイプとなっている。リモコン中央部のCATVボタンとVOD(ビデオ・オン・デマンド)ボタンが特徴的だ。CATVボタンは、視聴中に受信波をCATVチャンネル群に変更する際に使用するとともに、EPG閲覧時にも機能する。本機のEPGは基本状態では地デジ・BS・CATV専門チャンネルが横に長く並んだ構造をしているため、「地上」「BS」「CATV」ボタンがそれぞれジャンプボタンとして割り当てられている。また、番組案内誌などの併用時に、チャンネル番号を直接入力できる「3桁入力」ボタンも独特のものだ。

 1画面中に同時表示できるチャンネル数は、3、5、7、9チャンネルから選ぶことができる。ただ、フォントサイズのバリエーションはそれほどないので、9チャンネル表示にすると30分番組の場合などは番組名の最初2文字ほどしか表示されないのがちょっと残念。逆に3チャンネル表示の場合は非常に文字が大きくなってしまうため、実用上は7チャンネル表示ぐらいが適当だと感じた。

 なんといっても使いこなしの鍵はEPGが握っているともいえる本機。全てのチャンネルを右往左往しながら番組を選ぶのに疲れたら、最大48チャンネル分を抜き出して表示できる「お好み選局」を試してみるのが良さそうだ。記者も、地上波、WOWOW、専門チャンネルから好みの局をセットしてみたところ、ずらーっと横に長かった番組表がグッと使いやすくなった。セット順に並ぶので、地デジ、BS、専門Chを任意の順番で並べることも可能だ。

 HDDへのハイビジョン録画可能時間は、ダイレクト画質モード(DR)の場合は放送波によって45時間から77時間。ここから画質をHG、HX、HE、HL、HMと5段階まで選ぶことができ、360時間まで(HMモード)延ばすことが可能。ただ、HLとHMだとやや粗さが目立つようになるので、実際はHEモード(189時間)より上がおすすめだ。このHE画質で片面2層(50GB)のBD-Rディスクに録画した場合の録画可能時間は約18時間となる。CTU捜査官ジャック・バウワーの活躍を24時間分まとめて1枚に収録したい場合は画質を若干我慢して、HL画質×片面2層BD-RでOKだ。もちろん、HDDをメインに「見て消し」していくのであれば、HG画質まで上げて約80時間分の高画質を楽しむのもいいだろう。

 ダブルチューナーは地デジ、BS、専門チャンネルのどの組み合わせでも動作可能。ただし、2番組同時録画をする際は仕様上、片方の録画モードはDRモード固定となっている。HDD残量が気になり始めたら保存動画の録画モード変換機能を使うとよい。変換には収録時間とほぼ同じ時間が必要になるうえ、作業中は録画再生ができなくなるので、「電源[切]後」にまとめて変換できる機能は気が利いている。

 次にVODボタンに注目してみよう。これはイッツコムが2009年11月10日からサービスを開始しているビデオ・オン・デマンドサービス「iTSCOMオンデマンド」に接続するものだ。ブロードバンド接続が必須となるアクトビラ・ビデオ等とは異なり、CATV回線を双方向サービスに使用するので、光回線が来ていない場所での高画質VODも可能となっている。洋邦画やテレビドラマ、アニメ、音楽、カラオケ、そしてNHKオンデマンド及びフジテレビOnDemand、ケーブルならではの専門チャンネル提供無料コンテンツなど、20,000タイトルを超えるコンテンツから選べる。

 また、記者宅の環境では試せなかったが、ワンセグ対応のケータイにHDD録画番組を持ち出せたり、本機をホームサーバとしたDLNA対応テレビからの遠隔再生、ドアホンやセンサーカメラ連携による自動録画機能なども興味深い機能だ。

 最後に、記者が恥ずかしながらも気づかなかった機能についても触れておこう。これまで記者宅で使用していた2004年製DVD/HDDレコーダーでは、録画済み番組は単に時系列で並んでいただけだった。ところが本機では、同じ番組を定期的に録画した場合、自動的に気を利かせて「まとめ」てくれるのだ。

 ちょうどレビュー期間中に最終回を迎える番組があり、「まとめ」機能を知らず翌朝に録画一覧を見たときのガッカリ度合いは非常に大きかった。年末年始のテレビライフにレコーダーの買い換えを予定している方は、どうぞ落ち着いてマニュアルを熟読していただきたい。
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