ノーテル、独自の圧縮技術でWebアプリを高速化するアプライアンスサーバを紹介 | RBB TODAY
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ノーテル、独自の圧縮技術でWebアプリを高速化するアプライアンスサーバを紹介

エンタープライズ ハードウェア
Webベースのアプリケーションを高速化するアプライアンスサーバ「Nortel Application Accelerator」
  • Webベースのアプリケーションを高速化するアプライアンスサーバ「Nortel Application Accelerator」
  • エンタープライズ&チャネルズ営業本部エンタープライズマーケティング ディレクタ 本間隆光氏
  • ノーテルでは、過剰な接続数という問題へのチャレンジや、ネットワークベンダーとしての責任、新たな可能性を創造していく意気込みなどを「Hyperconnectivity」という言葉で表している
  • エンタープライズソリューションズ セキュリティ&アプリケーションインテリジェンスプロダクトマネージャ デール・オグラディ氏
  • NAAでは経験に基づいて圧縮を行う適応型の技術「アダプティブコンプレッションテクノロジ」が採用されている
  • クライアント側にキャッシュデータを置くことでネットワークへのアクセスを減らす「ブラウザ・キャッシュ・オフロード」
  • 変更されたデータの差分だけを送信することで、ネットワークの帯域を抑える「デルタエンコーディング」
  • マイクロソフトのSharePoint Server 2003にNAAを組み合わせる前と後の両方でテストを実施。レスポンスタイムは34倍高速化され、ネットワークの帯域は90%以上の削減効果ができたとのこと
 ノーテルネットワークスは、米国で5月に開催されたネットワークの総合イベント「Interop」で発表した、Webベースのアプリケーションを、独自の圧縮技術により高速化するアプライアンスサーバ「Nortel Application Accelerator(以降、NAA)」に関する説明会を開催した。

 説明会の冒頭、エンタープライズ&チャネルズ営業本部エンタープライズマーケティング ディレクタの本間隆光氏によって同社の今後の方向性を示す言葉として「Hyperconnectivity」というキーワードが紹介された。ネットワークを取り巻く環境として、現在は人口の増加に伴い接続数が増加の一途を辿っている。ノーテルでは過剰な接続数という問題へのチャレンジ、ネットワークベンダーとしての責任、新たな可能性を創造していく意気込みなどを「Hyperconnectivity」という言葉に集約したそうだ。

 そして将来のネットワークの予測として、2010年にはネットワークを利用するユーザー1人あたり10台の端末を使用し、それをサポートするための接続ポイントとして50億以上必要になるであろうという事が紹介された。そういった過剰な接続数に耐えられるようにネットワークの見直しをする時期が来ているのではないかとし、ネットワークを最適化するための一つの回答とし、今後も大きく成長するWebベースのビジネスアプリケーションを高速化できるNAAを投入する背景を語った。

 続いてエンタープライズソリューションズ セキュリティ&アプリケーションインテリジェンスプロダクトマネージャ デール・オグラディ氏によって、NAAの概要について説明が行われた。デール氏によればNAAは非対称型のアクセラレータで、サーバ側に設置すれば、クライアント側には特別なコンポーネントをインストールすることなくWebベースのアプリケーションの転送速度が高速化され、ネットワークの帯域を低く抑えることが可能になるということが語られた。

 圧縮技術は「アダプティブコンプレッションテクノロジ」と呼ばれるもので、データを圧縮する際に経験に基づいて行う適応型が採用されていることが紹介された。適応型の圧縮技術が採用されているため、必要な場合のみ圧縮を行ったり、ネットワークの状況に応じて最適な割合でデータの圧縮を行うことが可能となり、デール氏によると、多くの場合において約90%という高圧縮率を実現するということが紹介された。

 また、クライアント側にキャッシュデータを置くことでネットワークへのアクセスを減らす「ブラウザ・キャッシュ・オフロード」についても紹介が行われた。これはサーバからクライアントに送信する際にデータのヘッダ情報を書き換え、キャッシュできることをクライアント側に伝えるという手法が取られている。なお、サーバの元データが変更された場合、クライアント側のキャッシュを更新するように指示を伝えることもできるとのこと。

 技術的特徴で最後に紹介されたのが、変更されたデータの差分だけを送信することで、ネットワークの帯域を抑える「デルタエンコーディング」だ。これはクライアント側のJavaアプレットによって実現する機能で、変更されたデータの差分(バイナリデータ)のみが送信される。サーバ側から送信するデータが、極わずかとなるため多くの場合で約9%%の帯域削減効果があるという。

 なお、NAAは標準構成の場合、SSLのアクセラレーションのみサポートされ、別途ライセンス契約を結ぶことで圧縮機能やキャッシュ機能の利用が可能となる。高速化されるWebベースのアプリケーションは、用意されているプロファイルをNAAに適用することで追加可能で、ユーザーがプロファイルを作成すれば、あらゆるWebベースのアプリケーションに対応が可能となっている。

 ノーテルでは同社がチューニングしたプロファイルも用意しており、マイクロソフトのSharePoint Server 2003とOutlook Web Access用は公開済みで、IBMのWebsphere用は24日より公開予定している。そして現在はSAPとOracle用にプロファイルのチューニングを行っているとのこと。

 最後にNAAの設置パターンが紹介され、シングル構成のほか複数台による冗長構成に対応することが紹介された。また、NAAはWebサーバとクライアントを中継するノーテル製のアプリケーション・スイッチと組み合わせて使用する事についても説明が行われた。
《青木聡史》
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