6日、女優の北川景子が、2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK総合)で雨清水タエ役を演じるにあたり、インタビューが公開された。

北川は出演が決まった時の心境について「朝ドラにはご縁がないんだろうなと思っていたので、お話しをいただいた時は『えっ、朝ドラですか』とびっくりしました」とコメント。若い頃から出演を希望していたが、現在は子どもが2人おり、撮影場所が東京ではなく大阪で撮影期間も長いため、家庭との両立への不安もあったという。しかし「夫やお互いの両親が協力すると背中を押してくれました」と家族の支援を受けて出演を決めた。
演じる雨清水タエについて北川は「自分が雨清水家の人間であることをすごく誇りに思っている、王道の武家の娘です」と説明。「家を継ぐ人の支えとなって家を守っていくことへの誇りが強い」と役柄の特徴を語った。

時代の変化により夫の傳も亡くなって働かなくてはいけなくなるが「突然言われても生活能力がないし、やり方が分からないし、そもそもやりたくもなかった」とタエの心境を分析。「誇りを捨てて泥臭くお金を稼ぐなんて、タエにとっては死ねと言われたのと一緒」としながらも、三之丞を育てるために物乞いをして生きていく複雑な母親像を表現する。
印象的だったシーンとして、第3週15回で三之丞に「手放した分愛おしくなるなら、だったら私も他所で育ちたかったです」と言われた場面を挙げ「いかに間違った育て方をしていたのかを目の当たりにして愕然としました」と振り返った。

共演者についても言及し、三之丞役の板垣李光人について「彼が17歳で初共演した時から冷静で堂に入っていて中身が30~40歳ぐらいの風情」と評価。傳役の堤真一とは初共演だったが「堤さんが合わせてくださったおかげで、傳とタエの連れ添った夫婦の雰囲気も出せた気がします」と感謝を述べた。
生みの親であるタエがトキに対する気持ちについては「あの時代なのでトキについてはもう気持ちが割り切れていると思います」とし、武家の掟として「愛情を持って育ててくれる親族にお渡しした以上は口出ししないのがルール」と説明した。

最後に視聴者へのメッセージとして「ふじきみつ彦先生の脚本は深く描く部分と跳ねる部分のバランスが良く、真剣にやるところはやるし笑わせるところは笑わせるので、そのメリハリがとてもおもしろい作品になっていると思います」と作品の魅力をアピール。「人間は危機に直面した時の生き方が大事。死にたいところを死なず、タエなりに諦めず、自分と向き合いながらなんとか生きようとする姿、そして息子を生かせようとする姿を見守っていただけたらうれしいです」と呼びかけた。










