【インタビュー】『新空港占拠』『彼女と彼氏の明るい未来』など話題作で好演の山谷花純「自己主張の仕方を覚えたら楽になった」 | RBB TODAY
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【インタビュー】『新空港占拠』『彼女と彼氏の明るい未来』など話題作で好演の山谷花純「自己主張の仕方を覚えたら楽になった」

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山谷花純【撮影:Jumpei Yamada】
  • 山谷花純【撮影:Jumpei Yamada】
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 主演の櫻井翔が演じる刑事・武蔵三郎が、謎の武装集団が起こした病院占拠事件の人質を救うため立ち向かう『大病院占拠』(日本テレビ系)。その続編にあたる、日本テレビ系土曜ドラマ『新空港占拠』が現在放送されている。

 本作は、占拠された空港が舞台。櫻井をはじめ、ソニン、白石聖、ぐんぴぃらキャスト陣が演じる神奈川県警が武装集団「獣」と対決する。20日に放送された第2話では、「獣」のメンバー「鶏」の正体が明らかに。演じるのは、2024年1月期放送の『彼女と彼氏の明るい未来』(MBS)にも出演している、俳優の山谷花純。

 2022年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)、2023年はNHK連続テレビ小説『らんまん』、同年には『親友は悪女』(BSテレビ東京)で初のW主演を務めるなど、注目作に出演し続ける山谷。この数年は彼女にとってどんな期間だったのか。『新空港占拠』と『彼女と彼氏の明るい未来』、そして今までの出演作を振り返ってもらい、変化した部分などを伺った。

――「新空港占拠」では「鶏」役を演じられます。どんな役柄なのでしょうか。

今回は、干支をモチーフにした武装集団「獣」が空港を占拠します。私は武装集団「獣」のメンバー「鶏」の重原瀬奈(シゲハラセナ)を演じます。同僚がパワハラを受けて自殺してしまったという過去が彼女にはあって、そのパワハラをしていた犯人が空港関係者というところで、自分も「獣」の仲間に入ることになります。第2話でその復讐が実現するというお話です。



――演じる上で、工夫した点はありますか。

敵組織側に属する役柄ではあるんですけど、ちゃんとその子の正義が伝わるようにお芝居をしないとただ嫌われてしまうと思っていたんです。なので、どこか愛されるような人間らしさを届けられるように意識していました。やられた悲しみだったり、傷つけられたりしたことを、復讐して報われるのか自問自答しながら、多分この子は生きていくのだろうと思います。この作品の物語の終着点は私も知らないので、悲しみと希望の中で揺れ動く葛藤が、物語終盤までにどこまで反映されるのか模索しながら撮影しています。

――今作の見どころを教えてください。
警察側と「獣」の正義のぶつかり合いが見どころです。常識から考えると「獣」の方がおかしいんですけど、でもその常識を外れないと伝えられない真実がある。どちらが本当の悪なのかを視聴者の人に問いかける作品だと思うんですよ。この作品は、一日という短い時間軸が舞台ですが、それを1クールを通して描く作品ってあまりないと思います。いろんな出来事が起きる中の真実をどういうふうに、視聴者が見極めるのかは、出演している側としてもすごく楽しみですし、期待をしています。

――1月期のドラマでは『彼女と彼氏の明るい未来』にも、秋役でご出演されるそうですね。

主人公とヒロインの恋愛模様を、客観的な目線で聞く役どころなんです。どちらかというと、視聴者側に近いポジションですね。ヒロインの雪歌と主人公の一郎が次のステップに進む時に、背中を押してあげたりとか、一歩下がった目線で現状を教えてあげたりします。



――本作は、彼氏が付き合う前の彼女の黒歴史を覗きに行くというお話です。黒歴史を見られることになったら山谷さんは覗きたいと思いますか?

私は絶対に覗きます!今の姿は知れても、過去は知れないじゃないですか。だから、知っていた方が今後に活きるんじゃないかなと。知った上で、同じことを繰り返さないようにしたいですし。

――秋は、ご自身の性格と比べて似ていますか。

似ているとは思います。私も相談されることが多いのですが、可もなく不可もない言葉を残してしまうタイプなんですよ。ちゃんと寄り添って答えは出そうとは思うんですけど、相談する人って話をとにかく聞いてほしい気持ちが強いと思うので、聞くふりをしていることは多いかもしれません。きっと、話している中で自分の中で正解が出ていることもあると思うので、そういう吐き出しの場所に使ってもらっています。

――逆に山谷さんがご相談することは?

私は頑固な部分もあるし、自我が強い部分もあるので、相談されてそれを受け止められるぐらい信頼できる人には相談というか、質問をよくするんですよ。「どう思う?」って聞いたら、「いいと思う」っていう答えが欲しい。ちょっとだけ不安要素を排除するために、肯定の返事が絶対来る人によく聞くかもしれないです。

――具体的にタレントの方で信頼できる方はいますか?

「それはダメだよ」って言ってほしいぐらいの友達というと、生駒里奈しかいないですね。よく電話かかってきたり、私も電話したりしているので、唯一無二の女友達みたいな感じですし、兄弟みたいな感じもするし、親戚のいとこみたいな変なカテゴリー。まるで幼少期から一緒に育ってきた幼馴染みのような感覚になるから、どうでもいいことでもLINEしちゃいます(笑)。



――まさに、大親友ですね。

でも、一緒にお芝居の仕事をしたことはないんですよ。もしお芝居を一緒にすることになったら、絶対に元の関係に戻れる確信があるからこそ、敢えてその瞬間だけ離れるのかもしれないです。

――敢えて離れると。

そういう友達に、ひとりでも出会えたから良かったなって思います。環境の変化によって、寄ってくる人も多ければ離れていく人も多いですよね。ここ最近、10代の頃に仲良くしてもらっていた人たちと距離ができちゃうこともありました。久しぶりに会いたいなと思って連絡したら、向こうはそうじゃなかったとか(笑)。一方で、今まで入ったことのない現場に入って出会えたスタッフさんも多かったので、昨年は人間関係も新しくなった年でした。

――2022年放送の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』から、『親友は悪女』でW主演、『いちばんすきな花』(フジテレビ)などの話題作まで、さまざまな作品にご出演されています。何か心境の変化はありますか。

自己主張の仕方を覚えたら楽になりました。「私はこういう人なんです、こういう風に生きたいんです」ってブランディングするのが下手だったんですよ。自分が下手なことに気づいた瞬間に取り繕うのは止めようと思ったんです。お母さんや妹とかと話している時みたいに人と会話した方が楽だし、そっちの方が好かれるってことを知ってからは特に。本当はもっと姿勢をピンってして喋った方がいいかもしれないけど(笑)。

――敢えて楽な方にしたと。

でもお芝居中はちゃんとしようと思っています。それ以外はもう頑張るのを止めようと思いまして。私生活を含めて、二重も三重も私はお芝居できないですし、認めた瞬間に楽になりましたし、周りの人が優しくみえて、私も優しくなりました!

――具体的に何か周りの対応が変わったなというエピソードは?

今年、事務所の方々に誕生日プレゼントというか、ケーキを出してお祝いしてもらって、誕生日の歌を歌ってもらいました。初めてだから嬉しくて泣いちゃったんです。ここ数年を総括した誕生日だった気がして、この仕事でよかったなって。やってきたことが間違ってなかった、力を抜くってことは間違いではなかったとダイレクトに思えました。



――プライベートなところでも演技でも、夢が叶ったと思うのですが、目標はありますか。

昔から変わらずなんですが、一番の目標はこの仕事をちゃんとステップアップしながら続けていくことです。こういう作品に出たいとか、こういう役を演じたいとかではなく、来たものを精一杯返せるよう続けていきたいですね。あとは先輩にやってもらったことなんですけど、自分より年が若くて緊張している子がいたら、居心地のいい環境にできるような人にもなりたいです。

――それだけ余裕を持てるようにもなったのですね。

もちろん緊張する時はいっぱいありますが、基本的にはのほほんとしています。多分先輩方も緊張していたのだろうなとも思いますし、それをポーカーフェイスで上手に隠す姿もカッコいいなって。カメラの前でポーカーフェイスを上手くできるように、そういう30代を目指したいと思います。
《りゅうこ》
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