2026年1月4日(日)スタートのNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(NHK総合 夜8:00~ほか ※初回15分拡大版)で主人公・小一郎(豊臣秀長)を演じる仲野太賀が報道陣の合同インタビューに応じ、オファーを受けたときの心境や共演者の印象などを語った。



同作は、豊臣秀長の目線で戦国時代をダイナミックに描く波乱万丈のエンターテインメント。天下人となる兄・秀吉との強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた、豊臣兄弟の夢と希望のサクセスストーリーだ。
大河ドラマ初主演となる仲野のほか、小一郎の3歳年上の兄・藤吉郎(豊臣秀吉)役の池松壮亮、織田信長役の小栗旬、信長の妹・市役の宮﨑あおい、小一郎の正妻・慶(ちか)役の吉岡里帆、藤吉郎の正妻・寧々役の浜辺美波、小一郎の幼なじみで“初恋のひと”である直役の白石聖などが出演する。




――主演としてオファーを受けた時の感想からお願いします。
大河ドラマには「豊臣兄弟!」以外にこれまで5作品ほど出演させてもらっているのですが、その都度、作品の真ん中に立っている先輩方の背中を見ながら「かっこいいな」と思っていました。「いつか自分も大河ドラマの主演をやってみたい」という憧れや夢は俳優を始めたときからあったのですが、大河ドラマの主役という夢がどれだけ遠いものなのかを痛感していました。
気づいたときにはその大きな夢は頭の片隅に追いやっていた自分がいたのですが、そんな中、「豊臣兄弟!」の主人公のオファーを頂き、大きな夢がいきなり目の前に現れたような・・・本当に驚きました。こんなことってあるんだと。
――小一郎をどのような人物だと捉えていますか。
すぐ横にはものすごい情熱を持って天下を統一した、カリスマ的な才覚を持った兄がいました。小一郎(秀長)は、兄の補佐官として活躍した人であることは言うまでもないと思いますが、天下人として兄が見ていた景色とは違う景色が、秀長には見えていたのかなと思います。
秀吉や信長や家康のような天下人と呼ばれる人は100人に1人のカリスマであった一方、どちらかというと、秀長は99人の側にいる人だったのではと感じています。そういう人だからこそ見えていた景色があったと思っていて、上へ上へと昇っていく兄の横で、そこについてくる家臣や市井の人々だったりと、もしかしたら秀吉には見えていなかったものが秀長には見えていたのではないかなと思いますし、そんなことを大事にしたいなと思っています。
――若い頃の秀長(小一郎)に関する史料はほぼ残っていませんが、役作りはどのようにしていますか。
若い頃の役作りは難しいです。一般的には‟兄に振り回されながらも、兄を支える弟”や“補佐役”などのイメージがあると思いますが、そうやって自分の中で制限をかけていくと、どんどん役が小さくなってしまうような気がしています。48回をかけて小一郎を演じるうえで、特に歴史にあまり残っていない青年期に関しては、もしかしたら見る方が意外に思うようなほど能動的に生きているかもしれません。ただ受け身なだけではなく、やるからにはその役を生き生きと、生命力のある人間として描きたいなと思っています。小一郎の中に脈々とある生命力のようなものを大事にしたいなと思っています。
――織田信長役の小栗旬さんの印象を教えてください。
小栗旬さんは僕が芸能界に入る前から俳優としてトップランナーでした。我々世代の俳優は、小栗さんから影響を受けてない人はいないと思います。それほど偉大な存在なのにすごく親身に寄り添ってくれるんです。そして、小栗さんは挑戦を止めない人だと感じています。ご一緒していて日々思うのは、撮影が大変でも、どんな状況であっても一切手を抜かず、誰よりも自分自身に対して厳しいんです。小栗さんの自分に対するストイックさには尊敬しかないです。
信長の役を引き受けてくれたときに覚悟を決め、現場では僕らにすごく期待をかけてくれて、「豊臣兄弟!」の精神的な柱といいますか。これが超トップランナーとして積み上げてきた俳優としてあり方なのだなと日々感じています。そういう厚みのようなものが信長という役にぴったりなんです。こんなに説得力を持って信長を演じられる人は他にはいないと思います。
――劇中での信長の迫力はすごいですか?
それはもう言葉にするのもはばかられるくらい信長は怖いです(笑) 見て頂ければわかると思いますが、本当に撮影ではひどい目に逢っています(笑)
――直は小一郎にとってどんな存在ですか。
小一郎は困難が目の前に立ちはだかったときに、立ち止まって悩んでしまったり自分の気持ちを殺してしまったりするのですが、そういう気持ちを直は瞬時に理解し、背中を押してくれます。戦の世界に入っていく中で、小一郎が小一郎らしくいられる場所であり、侍として成長させてくれるとても大きな存在だと思います。
――直を演じる白石聖さんの印象は?
白石さんご自身はあまり雄弁な方ではなくとても慎ましい方なのですが、一緒にお芝居をすると、いかに誠実に役と向き合っているのかが手に取るようにわかります。伝わってくるものがすごいんです。何度も心を動かされました。白石さんでなかったらこうはならなかったという表情をたくさん引き出して下さっています。本当に白石さんに直を演じてもらって感謝しかありません。本当にみずみずしく、みんなが好きになれる最高に魅力的な直を演じてくれていると思います。
――大河ドラマでは人気の高い‟戦国もの”ですが、「豊臣兄弟!」はどのような作品になりますか。
「豊臣兄弟!」は大河ドラマにおいて王道の戦国ものです。誰しもが知っている武将がたくさん登場して、戦国時代らしい物語が目まぐるしく展開していきます。演じるうえでも、現代劇と大きく違って、‟生きるか死ぬか”という極限の状態が身近にある。演技のふり幅は俳優としてもすごく演じがいがあるし、戦国ものならではだと思っています。「豊臣兄弟!」には青春活劇のようなポップさもあって、見る人を選ばない誰が見ても楽しめるエンタメ作品になっていますので、どうか楽しみにして頂きたいです。









