韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』パク・ウンビンの高い演技力と秀逸な脚本に魅せられる作品 | RBB TODAY
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韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』パク・ウンビンの高い演技力と秀逸な脚本に魅せられる作品

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韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』パク・ウンビンの高い演技力と秀逸な脚本に魅せられる作品
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Netflixで好評配信中の韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』。いよいよ残すところ2話となったが、Netflixのランキングでコンスタントにベスト10入りを果たし、注目されている。

本作は、自閉スペクトラム症で驚異的な記憶力を持つ天才弁護士のウ・ヨンウ(パク・ウンビン)が、大手法律事務所・ハンバダに就職し、さまざまな事件を独自の視点で解決していく法廷ドラマだ。

5歳まで言葉を発しなかったヨンウは、医師から自閉症の傾向があると伝えられたものの、わずか5歳で父親が所有する法律書を暗記するという驚異的な記憶力を持っている。

ロースクールを首席で卒業して弁護士となり「韓国で初めての自閉スペクトラム症の弁護士誕生」と注目されるのだが…。

本作では、韓国で社会問題となっている題材を取り上げながら、オムニバス形式で物語が展開。

法律を軸にしたヒューマンストーリーでありつつ、ハンバダの法律事務職員イ・ジュノ(カン・テオ)との恋愛模様や、ヨンウの父、ウ・ビョンホ(チョン・べス)がシングルファーザーとして奮闘する姿、ヨンウを支える女友だちトン・グラミ(チュ・ヒョニョン)、チェ・スヨン(ハ・ユンギョン)との心温まる交流を丁寧に描いている。

自閉スペクトラム症という難しい題材を扱いながら、多くの人々にこの作品が受け入れられているのはなぜか。

今回はパク・ウンビンを中心に、これまで14話が放送され筆者が感じたことを述べていきたい。(以下、ネタバレあり)


パク・ウンビンが魅力的に演じる弁護士、ウ・ヨンウ



弁護士としての道を歩き始めたヨンウ


Netflixで配信中の『恋慕』で、麗しい男装で凛々しい姿を見せ注目されたパク・ウンビン。しかし本作では、同じ役者が演じているとは思えないほど異なるキャラクターを好演している。ウンビンの演技力の高さが、この作品の人気の高さといっていいだろう。

目を見張るのは、自閉症スペクトラム症を非常にリアルに演じているところだ。

「会話をする相手とは視線を合わせない」ことや、「せりふを棒読みするかのような言い回しをする」という所作をウンビンは忠実に演じている。感心するのは、こうした自閉症スペクトラムの特徴をきちんと演じながらもヨンウの人柄が見ている側にきちんと伝わってくるところだ。

ヨンウは弁護士として、自身が弁護する人を誠心誠意守ろうと奔走する。法廷で熱弁をふるう時も、弁護士としての責任感や使命感に満ちた雰囲気を出している。納得がいかないときは鋭い目つきになるし、うまくいったときには、なんともいえない素敵な笑顔をみせる。

心優しいジュノとの出会いは、回転ドア


印象的なのは、第1話で初出勤をするシーンだ。オフィスへ入るには回転ドアを利用する必要があり、ヨンウは困惑する。なぜなら、日常生活でこのようなドアを見ることがなかったからだ。回転ドアを目の前にしてオロオロしていたヨンウを助けたのが、ハンバダの法律事務職員イ・ジュノだ。

ジュノは、優しくヨンウに回転ドアの使い方を伝授する。それはワルツの「ズンチャッチャッ」というリズムに乗ってドアに入っていくという方法だ。そうして、ジュノがうまくヨンウをエスコートし、上手に回転ドアをぬけるのだが、このときのヨンウのかわいいこと! この瞬間、ヨンウのとりこになってしまう人は少なくないだろう。


自閉症スペクトラム症に果敢に挑戦している脚本



自閉症の依頼人に寄り添うヨンウ


そしてもう一つ、本作の人気の要因は、自閉症スペクトラム症を忠実に描くことに挑戦している魅力的な脚本だろう。

ヨンウはのり巻きだけを好んで食べるが、その理由を「使われている食材が一目で分かり、食べた時に思いがけない味にびっくりすることがないから」と説明している。

また第12話『ヨウスコウカワイルカ』で、担当事件の相手方弁護士を、同僚弁護士でロースクールの同期でもあるチェ・スヨン(ハ・ユンギョン)と一緒に訪れる。その時、事務所に置いてあるボードに無造作に貼られたポストイットを見つけ、一心不乱にヨンウが貼り直すシーンがある。

スヨンに「またやってる。そのままにしておけばいいのに」と言われるのだが「ほっとけないの」と返す。これは、物の並べ方や何かをするときの方法や手順にこだわりがあり、同じでなければ気が済まないという症状の特徴を表現しているのだ。発達障がいを描くことは、難しいはず。しかしきれいごとで片付けるのではなく、厳しい現実も物語の中でしっかり描いている。

第3話『ペンスでいきます』で、ヨンウは上司である弁護士のチョン・ミョンソク(カン・ギヨン)の指示で、実の兄を殺してしまった疑いで起訴された自閉症の男性を弁護することになる。「私よりは彼の気持ちが分かるだろう」というチョン弁護士の思惑どおり、ヨンウは、手足をバタつかせ意思疎通を図ることが難しい男性に寄り添っていく。そんなヨンウの姿に感謝しつつも、男性の母親は複雑な想いを抱え、こう言うのだ。

「先生を見たら、夫婦で複雑な気持ちに。同じ自閉症なのにあまりに違うから比べてしまって。賢い子もいるとは知っていたけど、実際に見たら何とも言えない心境で…。自閉症の子は、大抵うちの子みたいでしょ。よくなるという希望は、なかなか抱けない」

戸惑うヨンウの表情と、さまざまな障がいを持った人たちが、歴史的に苦労してきた現実を説明していく。このシーンで、本作が真剣に自閉症スペクトラム症と向き合い、実情を私たちに伝えようとしているのだという覚悟を思い知った。

今回は、主人公のパク・ウンビンの演技力と脚本の秀逸さに焦点をあてて述べてみたが、次回はヨンウを取り巻く人々の魅力とジュノとの恋愛模様などについて言及してみたい。

※Netflixシリーズ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』独占配信中

■筆者プロフィール

咲田真菜

舞台・映画・韓国ドラマの執筆を手掛けるフリーライター。映画『コーラスライン』でミュージカルに魅了され、あらゆる舞台を鑑賞。『冬のソナタ』で韓国ドラマにハマって以来見続け、その流れで韓国映画、韓国ミュージカルにも注目するようになる。好きなジャンルはラブコメ、ファンタジー、法廷もの。ドロドロした愛憎劇は苦手。好きな俳優はイ・ビョンホン、イ・ジョンジェ、ヒョンビン、キム・ドンウク、チャン・ギヨン。いつか字幕なしで鑑賞したいと韓国語を勉強中。
《咲田真菜》
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