意外なことに、誘導灯や誘導標識などの避難設備に関しては、点滅機能を有した聴覚障害者や耳の遠い高齢者に対応したものはあるが、「何が起きたか」を知ってもらい、避難の初動を迅速にするための火災警報装置に関しては、日本においては統一された基準の製品がなかったという。 サクサプレシジョンは、東京ビッグサイトで開催された「第1回スマートビルディングEXPO」にて、聴覚障害者や高齢者に光の点滅で火災発生を知らせる「光警報装置FB200J」及び「光警報制御装置FP-501」の展示を行った。 総務省・消防庁は、欧米諸国等で導入されている「光警報装置」の導入を促進しており、2016年9月に「光警報装置の設置に係るガイドライン」も策定した。本製品はそのガイドラインに準拠した製品となる。 光を発する「光警報装置」は直径10cm、厚さ約4.3~4.6cmで、住宅用火災警報器に似た形状。天井設置型と壁設置型があり、天井設置型は最大で直径15m、壁設置型は最大で10m四方の空間が光の有効範囲となっている。 「光警報制御装置」は複数の光警報装置をまとめて制御するための装置で、寸法は60(H)×50(W)×11(D)cm。これは、てんかん発作などを引き起こさないために、同一空間内にある光警報装置に関しては、点滅周期を同期させるようガイドラインで定められており、この装置がそうした制御を行う。 ブースでは実際に光を同期させて点滅する様子がデモ展示されていた。 消防庁では、駅や空港、ホテルや病院等、聴覚障害者のニーズが高いこれらの施設において光警報装置を優先的に普及促進すべきとしている。