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“ビジネスと親和性の高い”新型VAIOスマホ、開発意図と販売戦略は?

 VAIOは4日、オペレーティングシステムに「Windows 10 Mobile」を搭載するスマートフォン「VAIO Phone Biz」を発表。新製品記者発表会に代表取締役社長の大田義実氏が登壇し、商品開発の経緯と今後の販売戦略を説明した。

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VAIOが新製品記者発表会を開催
  • VAIOが新製品記者発表会を開催
  • VAIOの大田氏
  • 日本マイクロソフトの平野氏
  • NTTドコモの高木氏
  • Windows 10 Mobileを採用する「VAIO Phone Biz」
  • 背面にVAIOのロゴを配置
  • 新機能のContinuumに対応
  • ドコモのネットワークを中心に国内のLTE/3Gネットワークに幅広く対応する
 新製品の「VAIO Phone Biz」については、平野氏自身も強く提唱するWindowsプラットフォームによる“ワークスタイル改革”の戦略にぴたりとあてはまる製品と高く評価。異なるデバイス間でもシームレスな作業環境を実現するMicrosoft Officeアプリの標準搭載や、セキュリティ面での優位性を、ほかのモバイルプラットフォームとの差異化ポイントに掲げる。

 また専用のアダプター機器を併用することで、Windows 10 Mobile搭載スマホにPCライクな機能性を拡張する「Continuum」に対応した「VAIO Phone Biz」のセールスポイントも強くレコメンドしながら、「ビジネスシーンにおけるスマホの活用範囲がますます広がるだろう」とエールを贈った。平野氏は「マイクロソフトとしては、今後もVAIOをはじめとする各パートナーとの連携を強化しながら、包括的なデバイスとクラウドサービスを提案していく。より多くのユーザーにWindowsを愛用いただける機会を増やしていきたい」と語った。

■Windowsタブレットで手応えを得たドコモ

 NTTドコモからは取締役常務執行役員 法人ビジネス本部長の高木一裕氏が発表会に参加。ドコモの立場から「VAIO Phone Biz」のセールス戦略を中心に壇上でコメントした。

 ドコモでは2012年からマイクロソフトと協業しながら、Windows搭載タブレットによる法人顧客の開拓を共同で進めてきた。その手ごたえについて高木氏は「Windows+LTEで35万契約を開拓した。私たちにとっては新たな市場分野となったし、うち約8割が顧客純増に貢献した。大きなポテンシャルを感じている」とコメント。法人顧客の属性としては、これまでは大手企業が中心だったが、現在は大学や流通、百貨店などにも広がりつつあるという。今後は「Office365」の販売展開も強化しつつ、さらにスマホなどモバイル端末もメニューに加えることで法人に利用促進を図っていく考えだ。高木氏は「ドコモがいち早くこの市場をリードしていけるよう注力していく」と述べた。

 Windwos搭載スマートフォンへの要望は昨年ごろから徐々に高まってきたという。高木氏は「この需要に答えられるミドルレンジクラスの端末が発売されることを歓迎したい」と語りつつ、「VAIO Phone Biz」が新機能の「Continuum」に対応した点や、あるいはドコモが展開する4つのLTE周波数をサポートしている点、さらにはドコモのキャリアアグリゲーションの技術を活用した高速データ通信技術を提供できる点などを強みに掲げる。今後はドコモが法人向けに用意する「ビジネスプラス」の商品に、新しいVAIO Phone Bizを加えたパッケージを用意して魅力を強くアピールしていきたいとした。

 新商品とビジネス戦略の説明後、壇上で行われた質疑応答では大田氏、平野氏、高木氏らが記者からの質問に答えた。

 VAIO Phone Bizについては「VoLTE」への対応や、VAIO S11の発売時に用意されたVAIOオリジナルSIMの展開に関する質問が寄せられたが、前者については非対応であること、後者については「端末の売れ行きを見ながら検討中」の項目であることが明らかになった。

 また日本通信が発売している「VAIO Phone」とのすみ分けについては、「あちらの端末はAndroidベースで、日本通信が独自のソリューションを提供しているので、カニバリは発生しないとみている。今後も日本通信がVAIO Phoneによるソリューションを引き続き提供していくということなので、要望があれば当社も引き続きサービスを提供したいと」コメントしていくと方針を述べた。

 マイクロソフトとして、なぜこのタイミングでWindows 10 Mobileを積極的にプッシュするのかという問いに対して、平野氏は「好調のPC向けWindows 10載とプラットフォームの拡張性を共有できるデバイスとして見通しが広がってきた。その利便性は開発者、そしてユーザーにも実感いただける。昨今はネットワークにつながるデバイスのセキュリティへの関心も強い。そこに対してWindowsのプラットフォームが提案する信頼性と、高い期待値が結びつきを強めている。マイクロソフトのクラウド戦略ということで、お客様をバックアップできるテクノロジーが整い、高いレベルでニーズにお応えできるタイミングが来たからだ」と説いている。

 ドコモの法人販売について、購入した企業がネットワークを自由に選べるようになるのかという問いについては、高木氏が「SIMフリースマートフォンなので、どうしても他社のネットワークを使いたいということであれば仕方がないのだが、ドコモがキャリアとして販売する端末なので、基本的にはドコモのネットワークを使っていただきたい」と回答している。
《山本 敦》

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