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“新型VAIOスマホ”を速報レビュー!Xperiaとの比較は?Windows 10 Mobileで何が進化?

IT・デジタル スマートフォン
VAIO株式会社が主体となって開発したスマートフォン「VAIO Phone Biz」が登場
  • VAIO株式会社が主体となって開発したスマートフォン「VAIO Phone Biz」が登場
  • 質感の高いメタルボディを採用
  • 背面に搭載するカメラは1300万画素のCMOSセンサーを採用
  • スリムな本体サイズ
  • アルミのブロック材から削り出した本体パーツ
  • VAIO Phone Biz(左)とXperia Z5 Premium(右)の本体サイズを比較。どちらも画面サイズは5.5インチ
  • 本体の厚みはわずかにVAIO Phone Biz(左)の方が薄い
  • SIMカードとSDカードのトレイを一体化
 通信機能については国内での安定動作を優先して、ドコモが展開するLTE/3Gの帯域は2.1GHz(バンド1)/1.8GHz(バンド3)/800MHz・3G(バンド6)/800MHz・LTE(バンド19)/1.5GHz(バンド21)まで広くサポートした。ドコモの回線を使うMVNOのSIMについても快適に使えるはずだ。ドコモとのパートナーシップについては最大225Mbpsのキャリアアグリゲーション対応や相互接続性試験の実施も予定している。また法人市場における販売活動についてもVAIOとドコモが共同で行うという。他キャリアではソフトバンクのバンドについて、バンド1(2.1GHz)/バンド8(900MHz)/バンド11(3G)をサポート対象としている。

■「Windows 10 Mobile」を採用したメリットは?

 さて、ここからは「VAIO Phone Biz」が特徴としてうたっているポイントについて、ハンドリングを交えながら考察を加えていきたい。

 同機がソニーモバイルの「Xperia Z」シリーズや、日本通信との協業モデルである「VAIO Phone(VA-10J)」と大きく異なっているのは、プラットフォームに「Windows 10 Mobile」が採用されているところだ。マイクロソフトのWindows 10 Mobileを搭載するスマホは昨年末から国内でも複数機種が発売され、にわかに注目を集めている。その特徴はWindows 10を搭載するPCとスマホの間で同じアプリや業務システムをクラウド経由で連携させて、ファイルなどを共有できる利便性の高さにあると言われている。

 一般コンシューマーにとってはOne Drive経由でのファイル共有や、Microsoft Officeで作成したファイルをそれぞれのデバイスで閲覧・編集できたりといった使い勝手は確かに心地良く感じられる面もあるが、でもまあ、それだけなら今やiOS/Androidの端末でも簡単にできるようになってしまったので、購入の決定打にはならない。

 あとはWindows PCとユーザーインターフェースの親和性が高いとも言われているが、独自のタイルUIはむしろ慣れるまでに少し時間がかかるし、PCとまったく同じではないので、スマホ初心者には周りの人に教えてもらえる機会が多いという点で、ユーザーの多いiOSやAndroidを選ぶメリットの方が大きい。

 そしてWindowsの方がストアで提供されているアプリがまだ多くないぶん、ユーザー体験の幅が少し狭いプラットフォームだ。Windows 10 Mobileの優位性はむしろ、マイクロソフトのクラウドサービスをベースに業務システムを構築する法人ユーザーにとって親和性が高く、魅力が強く感じられるものになるかもしれない。

 Windows 10 Mobileを採用するVAIO Phone Bizが、魅力として強く打ち出せそうな機能は「Continuum(コンティニュアム)」に対応したことだ。「Continuum」とは、モバイル端末を専用のアダプタと有線、または無線でつないだ後、アダプタを接続したPCモニターにモバイル端末の画面をミラーリングしながら「PCライク」に使えるサービスだ。

 Snapdragon 410/210などエントリークラスのプロセッサーを搭載するWindows 10 Mobileスマホでは使うことができないので、それよりも上位のプロセッサーを搭載するVAIO Phone Bizが、国内市場に出始めてきたWindowsスマホより一歩先を行く機能として魅力を打ち出すことができる。対応端末との接続方法には無線と有線があるが、VAIO Phone Bizの搭載するSnapdragon 617では無線接続までの対応になる。

 今回はVAIO Phone Bizと、同機で動作確認が予定されているActiontec社が開発するContinuum対応のワイヤレスディスプレイアダプタ「ScreenBeamMini 2」を借りて、Continuumの使い勝手についてもチェックしてみた。ちなみにこのアダプタはVAIO Phone Bizの同梱品ではない点については注意してほしい。

 使い方はとても簡単。最初にアダプタをHDMI端子のあるPCディスプレイなどの機器につなぐ。アダプタのパッケージに付属するUSBケーブルを使ってACアダプタで電源を供給しながら、マウスやUSBハブなどのオプションは分岐先のUSBメス型端子に接続する。画面には「機器の接続を待っています」と表示されるので、続いてVAIO Phone Bizのスタート画面から「Continuum」を選び、接続先アダプターの名前をタップ。ディスプレイにWindowsのデスクトップ画面が表示されると、スマホの画面がデスクトップ画面を操作するためのタッチパッドになって、スマホをPCのように使える環境ができあがる。

 スマホ画面のタッチパッド操作だけでは心許ないので、キーボードやマウスも使いたいものだ。「ScreenBeamMini 2」を組み合わせて使う場合は、Bluetooth対応のキーボードやマウスをVAIO Phone Bizにペアリングするか、あるいは「ScreenBeamMini 2」の本体に付いているUSB端子に有線のキーボードやマウスをつなぐ手もある。実機で試した感覚としては後者の方が操作は安定する。
《山本 敦》
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