課題の営業力を20社超とのセット割でカバー狙う……東京電力が新料金プラン発表 | RBB TODAY

課題の営業力を20社超とのセット割でカバー狙う……東京電力が新料金プラン発表

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記者団の質問に答る、(左から)カスタマーサービス・カンパニーの小早川氏、佐藤氏、眞田氏
  • 記者団の質問に答る、(左から)カスタマーサービス・カンパニーの小早川氏、佐藤氏、眞田氏
  • カスタマーサービス・カンパニー・プレジデントの小早川智明氏
  • 主な家庭向け料金プラン。東京電力の料金プランは11種類に拡充される
  • カスタマーサービス・カンパニー・バイスプレジデントの佐藤梨江子氏
  • スタンダードXは、上手に使えば節約できるプランとして紹介された
  • スタンダードXプランでは、スマート契約が適用される
  • プレミアムプランとニチガスとのセット割の例
  • 夜型のライフスタイルの家庭には「夜トクプラン」を提供
 東京電力は7日、電力自由化に向けて、4月からの新しい料金プランを発表した。過去の電力使用実績に基づいて基本料金が決まる「スタンダードX」、夜間の使用料金を割安にする「夜トクプラン」などのほか、ソフトバンク、USEN、ビックカメラなど20社を超える企業とのセット割引も用意している。これにより東京電力の料金プランは、現行の7種類から11種類に拡充される。

■「変化をチャンスにしたい」

 記者説明会の冒頭、常務執行役員 カスタマーサービス・カンパニー・プレジデントの小早川智明氏が登壇して挨拶した。

 新料金プランは、2016年4月から開始される電力小売自由化に伴うもの。ちなみに、2017年4月にはガスの小売全面自由化が開始される。こうした状況を踏まえ、小早川氏は「変化をチャンスにしたい。電力の自由化は、東京電力を電気専業の企業から、総合エネルギーサービス企業へと進化させるもの。エネルギー事業の領域を拡大し、サービスの提供エリアを全国に広げるなど、いち挑戦者として邁進していく」と意気込む。そして「競争に勝っていくと同時に、福島復興への責任を果たしていく」と言葉に力を込めた。

 「公益事業の品質を維持しながら、顧客競争力を高め、お客様の視点に立った付加価値の高いサービスを展開していく」と小早川氏。経済価値、付加価値、利用価値の3つのポイントで、サービスの向上を図っていくという。具体的には、安価な電源調達への挑戦、都市ガスとのセット割引、ソフトバンクなどパートナー企業と提携したサービス、IoTなどのデジタル技術に絡めたサービスの開発などを想定している。

■スマートメーターを活用したプラン「スタンダードX」が登場

 続いて、執行役員 カスタマーサービス・カンパニー・バイスプレジデントの佐藤梨江子氏が登壇して、新料金プランの詳細を説明した。

 追加されたプランの中で、目玉となるのは「スタンダードX」。これはスマートメーターで計測した過去1年間の各月のピーク電力のうち、最も大きい値を契約電力とするもの。従来であれば、利用者は契約に先立ち10A~60Aの範囲で契約電流を選択する必要があったが、スタンダードXでは使用実績から基本料金が決定される。このため「上手に電気を使うことで、基本料金を下げることができる」(佐藤氏)という。

 多くの電力を使用する家庭向けには「プレミアムプラン」を用意。同プランでは400kWhまでを定額とし、401kWh以上の単価を割安にする。東京電力が試算するモデルケース(4LDK一戸建て、4人家族)では、先行予約特典も含めると、2年間で従来より約29,300円相当も得になるとしている。

 このほか、オール電化の家庭には「スマートライフプラン」を、夜型のライフスタイルの家庭には「夜トクプラン」を提供する。ちなみに、違約金が発生するのはプレミアムプランのみ。同プランには「1年型」と「2年型」のコースが用意されており、契約期間満了を待たずに解約する場合は、前者なら3,000円、後者なら5,000円の期中解約金がかかる。

 東京電力エナジーパートナーとして、現時点でソフトバンク、ソネット、USEN、ニチガス、ビックカメラなど21社との提携が決まっている。各企業が提供するサービスとセットで契約することで、双方の利用料金が割り引かれる、あるいはポイントが加算される、などの特典が得られる。具体例として佐藤氏は、プレミアムプランにニチガスとのセット割を適用させた場合を紹介し、「2年間で約40,800円相当も安くなる」とアピールした。

 東京電力では、中部電力、関西電力のサービスエリアに向けても新料金プランの一部を提供する。新料金プランは1月8日より受付を開始し、4月1日よりサービスが提供開始される予定。なお、現行の料金プランも引き続き提供していくとのことだった。

■営業力が弱いと言われる東電だが?

 記者説明会の最後に質疑応答の時間が設けられ、小早川氏、佐藤氏、カスタマーサービス・カンパニー アライアンス推進室長の眞田秀雄氏の三氏が記者団の質問に回答した。

--- 一番のライバル企業は?

小早川氏:難しい質問。電気を単品で販売する、という市場環境ではなくなる。今後は自由化にともない異業種が参入することで、電力がさまざまなサービスと組み合わされていく。このため単なる価格競争ではなく、新しいサービスをイノベーションすることで顧客価値を高めていくことが重要になると認識している。
《近藤謙太郎》

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