でんぱ組.incらが世界へ発信! 「Anison-Idol Night」レポート | RBB TODAY

でんぱ組.incらが世界へ発信! 「Anison-Idol Night」レポート

エンタメ 音楽

 
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[細川洋平]

東京・台場で開催された“Japan Content Showcase 2014”は世界市場へ向けた日本の見本市である。映画、アニメ、音楽の3つのジャンルを集めブースを設置、世界各国からの多くの来場者・バイヤーで賑わった。中でも「TIMM(Tokyo International Music Market)」と名付けられた音楽の見本市では、実際にZepp DiverCity Tokyoを用いて「TIMM SHOWCASE LIVE」が行われ、日本のアーティストのパフォーマンスが披露された。この模様は生配信で海外にも中継された。
10月21日(火)には「Anison-Idol Night」が、22日(水)には「J-Pop Night」が開催され、今回アニメ!アニメ!は1日目の「Anison-Idol Night」を取材した。

会場には椅子が並べられ、観覧希望当選者たちが次々と座っていく。2階席は関係者席となっており、様々な国のバイヤーや音楽関係者と見られる人々が集まっていた。ステージ後方に設置された巨大スクリーンは、出演アーティストの紹介やライブ演出で様々に活用されていた。


開始のアナウンスと共にまず登場したのは「fhana」だ。キーボード、ギター、PC/サンプラーを駆使する3人のサウンド・プロデューサーに包まれるようにのびのびと歌うボーカルのtowana。4人によって会場は一気に別の空間へ塗り変わっていく。
まず披露された曲はTVアニメ『天体のメソッド』主題歌である「星屑のインターリュード」。キラキラ光るようなアップテンポな中に胸を締め付けるメロディーラインが散りばめられた名曲だ。歌の後のMCでは、全員が英語で自己紹介を披露する場面も。2階席のバイヤーたちもにこやかに聞いていた。
最後はミドルテンポのミニマリズムが印象的な「kotonoha breakdown」を披露し、歓声と共にステージを後にした。


バンドセットがあっという間に組み上がり、2番目に登場したのは「流田Project」。4人のメンバー全員が紺のツナギに白い仮面といういつものスタイルで登場。TVアニメ『聖闘士☆星矢Ω』の主題歌であるオリジナル楽曲「未来聖闘士Ω~セイントエボリューション~」で図太いロックサウンドを鳴り響かせた。
MCでボーカルの流田が「どうせカバー曲聞きたいとか思ってるんでしょ?」と言って客を沸かすと「時間ギリギリまでメドレーします!」と宣言し、「only my railgun」(『とある科学の超電磁砲』より)→「空色デイズ」(『天元突破グレンラガン』より)→「もってけ!セーラーふく」(『らき☆すた』より)→「紅蓮の弓矢」(『進撃の巨人』より)→「Seacret Base」(『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』より)→「コネクト」(『魔法少女まどか☆マギカ』より)→「Butter-Fly」(『デジモンアドベンチャー』より)と怒濤のメドレー攻勢で、会場を熱く燃えたぎらせた。


3番目にはデジタルロックシンガー「VALSHE」が登場した。冒頭からTVアニメ『名探偵コナン』の主題歌「Butterfly core」を歌い、背面のスクリーンと共に世界観を築き上げていく。次に、演劇的ドラマリーディングを全身で熱演すると、その熱をそのままに「羽取物語」を熱唱した。
独特のハスキーボイスが客席を物語の世界へ引き込んでいく。MCでは「オムニバスライブに出させていただくのは初めての事ですが、精一杯やらせていただきます!」と語り、海外の視聴者へ向けて英語での自己紹介も披露した。
最後は4人のダンサーを従えて、メドレー(「Tigerish Eyez」「vulgar gem」「EVALUATION」「jester」「PLAY THE JOKER」)を歌い、VALSHEの持つ独特の世界観を存分に世界へ示した。


4番目は、日本文化を世界に楽しく広めたいというコンセプトを持つ「YANAKIKU」。艶やかな着物風の衣装を身に纏った“柳(YANA)”と“菊(KIKU)”からなるPOPガールズデュオだ。ロンドン、ソウル、上海、サンフランシスコなどのフェスティバルに出演経験を持つ彼女たちは、和風4つ打ちビートのカラフルな楽曲と、ユニークな振り付けで観客の心を掴んでいった。
歌われた「NINJYA IROHA (english ver)」「人間人間(ヒトヒト)」「フジヤマ△デスコ(english ver)」含めて楽曲は全て、彼女たちの作詞作曲とのこと。ほぼ英語で進められたMCも、「あなたの国へ行きたいどす~☆」風のユーモアがあり、2階席にいた海外のバイヤーは楽しそうに笑い声を上げていた。


全身にみなぎる元気を会場の隅々にまで伝えていたのは5番目に登場した6人組ガールズユニットの「Chu-Z」だ。ダンスユニットPaniCrewのYOHEYプロデュースということもあり、ヒップホップを基調としたキレのいいダンスと、ステージをめいっぱい使ったステージングで客席を煽ると、観客も大盛り上がりとなった。アグレッシブなダンスナンバー「IROHA MUSIK」、切ないミディアムナンバーの「Direct to U」を立て続けに歌い、英語での自己紹介MCも。
最後には特殊な発光をする大きなサイリューム“ルミトン”をメンバー全員が手にし、強烈なビートの効いたEDMナンバー「ボンバスティック!」を披露。大盛況のままステージを後にした。



いよいよ終盤に差し掛かった6番目。絵本の読み聞かせナレーションの流れる中、小さな王冠を戴き、ホワイトドールのようなロリータ調のドレスを纏って現れたのは5人組アイドルグループの「Doll☆Elements」。くるくると目まぐるしく展開の変わるカラフルな楽曲「君のハートに解き放つ!」から、“「変身」する「人形」アイドル”というコンセプトそのままに、紺色のドレスへ衣装チェンジし、「君のネガイ叶えたい!」を熱唱、会場もファンの熱いコールで満たされていった。
MCでは、「英語で自己紹介します!」と宣言しつつ、「ハーイ、アイム、ナツミゴンダ」「ハーイ、アイム、ハルカコイズミ」とそれぞれが名乗るだけのシンプルなものに。ファンは心の中で「それ英語じゃないよっ!」と楽しく突っ込んだに違いない。最後に琴や縦笛の音色が印象的な新曲「君に桜ヒラリと舞う」が披露された。


間髪入れずに颯爽と登場したのは「THE ポッシボー」だ。思い思いのカジュアルな格好に身を包むメンバーたちだが、長い時間を一緒に過ごしてきた経験からか、不思議と統一感を感じさせる。
アゲアゲのEDM曲「Do Me! Do!」で幕を開け、強烈なフレーズがリフレインする「なんじゃこりゃ?!」では、突然音楽が止まる中、アカペラで熱唱する場面も。
しかし、岡田ロビン翔子さんが「音響トラブルでは、ありまっせーん!」と宣言すると音楽は再開、「みんなで踊ると楽しいですよ~!」と煽ると一気に会場を巻き込み、圧巻のステージングを見せた。激しいパンクサウンドのポジティブソング「さぁ来い!ハピネス!」の後、最後のMCでは岡田さんが英語で「海外の人にも知ってもらいたいです。ブログやツイッター、Facebook、YouTubeも見てね」と語り、拍手に包まれてステージを去った。

トリをつとめたのは「TIMM SHOWCASE LIVE」3年連続出演となる「でんぱ組.inc」。秋葉原から世界へ活躍の場を広げ、今年グループ初の武道館公演も成功させた6人組のアイドルユニットだ。
「でんぱ組.inc、はっじまるよ~」というアナウンスから、新体操のリボンを駆使した「でんでんぱっしょん」をパフォーマンス。MCでは古川未鈴さんが「ライブが一ヶ月ぶりで緊張していましたが、みなさんの顔が見えてホッとしました!」と笑顔で語り、夢見ねむさんは「おかげさまで今月はタイに、来月は2回、台湾に行かせていただきます!」と海外での活動を報告した。
それを受けて相沢梨紗さんは「ゆくゆくはワールドツアーができるようになりたいです、みなさまよろしくお願いします!」と力強く語った。MCの後は「バリ3共和国(リパブリック)」と「さくらあっぱれーしょん」を連続で披露し、大盛況のままパフォーマンスを終えた。

各アーティストたちは短い持ち時間ながらもそれぞれの持ち味を存分に発揮し、実に充実した“ショーケースライブ”となった。ライブ後、関係者席では盛んに意見交換をする海外のバイヤーたちの姿が見られた。日本の「アニメソング」「アイドルソング」が広く海外へと知られること、受け容れられることはやはりうれしいことだ。こうした取り組みは日本文化の、そしてアーティスト自身にとっても大きな糧となるだろう。
また日本の「アニメソング」「アイドルソング」が、例えばMCでの言語能力は多少なりとも要求されるだろうが、パフォーマンスや楽曲に関して海外用のローカライズを施すことなく他国でも発表できるというのは「文化表現を可能とする存在」として相当な強みを持っている。改めてそう感じさせるイベントであった。

fhana http://fhana.jp/

流田Project http://nagaredap.jp/

VALSHE http://valshe.jp/

YANAKIKU https://yanakiku.jp/

Chu-Z http://www.chu-z.com/

Doll☆Elements http://www.doll-elements.com/

THE ポッシボー http://www.tnx.cc/possible/

でんぱ組.inc http://dempagumi.dearstage.com/

でんぱ組.inc、VALSHE、THE ポッシボーたちが世界に魅せた TIMM SHOWCASE LIVE 2014 Anison-Idol Night

《細川洋平》

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