楽天の大久保新監督……チーム統括本部長が語る「野球観」 | RBB TODAY

楽天の大久保新監督……チーム統括本部長が語る「野球観」

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大久保新監督
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  • 記者会見後の囲み取材
  • 安部井チーム統括本部長
 日本プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスは14日、今季まで二軍監督を務めた大久保博元氏が、来季から一軍監督に就任すると発表した。安部井寛チーム統括本部長に大久保新監督について尋ねた。

 大久保新監督はゴールデンイーグルスの監督として5代目となる。新監督の就任でチームはどう変化するか。チーム統括本部長の安部井氏が大久保新監督の実績を評価し、新監督の人物像を語った。


--- まず、新監督の人柄について、安部井さんはどんな印象をおもちですか。

安部井 --- 「新監督は、一度決めたらやり通すという印象があります。今年度、球団への練習/試合の報告を1日たりとも怠っていません」

--- 大久保新監督の野球観についてどう思いますか。

安部井 --- 「すごく柔軟性があると思います。『野球とは、投手とは、野手とはこうあるべき』といった固定概念に捉われず、常に探究心を持っています。経営者・解説者・プロゴルファーとしての独自の経験・人脈を生かし、様々な知識を吸収しようとする姿勢があるので、練習にしても、誰も取り入れようとしない斬新なプレーに関しても、一度トライする。トライしてダメなら止めれば良いというスタンスです。この様な柔軟性を持ち合わせた監督は数少ない様に感じています」

--- その指導法については?

安部井 --- 「多彩な指導法を持ち合わせていると思います。野球界に留まらず、ドクターや大学教授とのコネクションを活かし、スポーツ医学や生理学、バイオメカニクス、心理学を自身で学び指導に生かしていますね」

--- 定評のあるアーリーワーク(早朝練習)はどうして実施されているのですか。

安部井 --- 「夜間練習は体内に乳酸を残し、翌日に疲れを残しケガに繋がる可能性が高いので、アーリーワークを実施しています。また、休日を作らず個別練習日を作っているのも、休日を作り1日中寝て休むより、朝日が昇った後に体を起こし動かした方が体の疲れが取れ、翌日からのパフォーマンスに好影響を与えるからです」

--- なるほど。いっぽう選手個人の課題についてはどのような指導でしょう。

安部井 --- 「新監督は、各選手の課題を明確に示し共有します。毎日のコーチ会議の場で監督と各コーチの意見を出しつつ、各選手の課題を共有し、今、何に取り組んでいるのかを皆で共有してくれる。それに、新監督はコーチングの引き出しが多い人だと思います。様々な指導者から教わった経験と知識を生かし、選手をタイプ別に分け、その選手に合った指導法を数多く持っている。特に打撃に関する指導・理論に関しては、聞く者を一様に納得させますから」

--- 二軍監督からの昇格ですが、教育の手腕についてはどう評価していますか。

安部井 --- 「新監督は二軍監督として『二軍は99%の人間教育と1%の技術指導』という方針を掲げ、教育に注力しています。二軍の決め事を作り、立ち止まって挨拶、腰を上げて挨拶、グラウンド上では全力疾走、を徹底していました。これは野球選手を終えてから社会に出て必ず役に立つ事という思いから取り入れており、このイーグルスの二軍の姿は他球団から高評価です」

---二軍監督時代の選手の起用法はどうでしたか?

安部井 --- 「一軍の予備選手と強化指定選手を計画的に起用してくれていました。一軍の戦況や状況を把握し、準備すべき選手を起用する中で、しっかりと球団の意見に耳を傾け、計画的にバランス良く若手選手も併用してくれました」

--- 新監督は存在感のある方ですね。安部井さんはどんな印象をおもちですか。

安部井 --- 「新監督は、グラウンドに立つとコーチ、選手、スタッフの間に張り詰めた空気を作れます。緊張感がある中での試合と練習で選手は成長していくと考えています」

--- 緊張するとうまくコミュニケーションできない選手はいませんか。

安部井 --- 「新監督はベテラン、若手、外国人全ての選手に対し積極的にコミュニケーションを図っています。ベテラン選手には敬意を払い自主性を重んじる。外国人選手には通訳を介さず、直接コミュニケーションを図っています」

--- それはいいですね。

安部井 --- 「厳しさとやさしさを持ち合わせている人ですね。自分のやるべきことをやろうとしない選手への評価は非常に厳しい。一生懸命やっている選手にはグランド外でもケアしようとする姿勢がある。戦力外になったが、評価していた選手に対しては、再就職先などの相談にのっている姿をよく目にします。プロ野球選手だから一生懸命やるのは当たり前だが、その当たり前ができる選手はしっかり評価します」 

 新監督に期待する安部井チーム統括本部長。東北楽天ゴールデンイーグルスは新シーズンの注目の的となった。


 大久保博元(おおくぼ・ひろもと)…1967年生れ、茨城県出身。県立水戸商業高校を卒業し1985年に西武ライオンズに入団、1992年シーズン途中に読売ジャイアンツへ移籍、1995年に同チームで現役を引退した。その後2008年・2010年にライオンズでコーチを務め、2012年にゴールデンイーグルスの一軍打撃コーチに就任、2013年からは二軍監督を務めていた。2014年シーズン中に当時の星野仙一一軍監督が休養した際には代理で采配した。
《RBB TODAY》

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