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【レビュー】auのLG「G Flex」を使ってわかった、曲面ディスプレイの意外な使いやすさ

IT・デジタル スマートフォン
LGの曲面ディスプレイ搭載スマートフォン「G Flex
  • LGの曲面ディスプレイ搭載スマートフォン「G Flex
  • 画面のサイズは約6インチ。iPhone 5sと並べたサイズ感はこのような感じ
  • 本体を横から見たところ
  • ナチュラルな曲線を描いたデザイン
  • 下側にmicroUSB端子とヘッドホン端子を装備
  • 本体に搭載された曲げ加工対応の有機EL
  • ゲームプレイ時のフィット感も高い
  • フルセグの視聴、ワンセグの視聴/録画が可能
■明るく色彩表現力の高い有機ELディスプレイ

 本機の有機ELディスプレイは、通常の「Pen-Tile」と呼ばれる丸ドットタイプのピクセル配置と異なり、縦型のRGBピクセルをストライプ状に配置した「Real RGB OLED」が採用されている。通常のPen-Tile方式よりも画面表示が明るく、色の偏りが少ないというメリットがあり、白色のよりリアルな再現が可能になる。最高輝度の数値は、通常の約287ニット(1ニット=1カンデラ)に対して、「Real RGB OLED」の場合は約303ニットに高まる。

 5インチクラスのスマホが搭載するディスプレイの解像度はフルHDが一般的になりつつあるが、本機は1280×720画素のHDディスプレイ。曲げ加工が可能なフルHD解像度の有機ELディスプレイが製品化されていないことがその理由だが、ディスプレイの画質は「Real RGB OLED」がもたらす明るさや色再現のメリットのためか、フルHDクラスのスマートフォンに見劣りするものではなかった。液晶ディスプレイよりも黒色が深く沈み、映像や写真の輪郭がよりシャープに引き締まり、精細感がとても高い。LGでは曲面ディスプレイのメリットとして、映像などコンテンツ視聴時の没入感が高まる点を挙げているが、飛躍的にとまではいかないまでも確かに没入感は高まる感じがする。けれども実際にはディスプレイの形状よりも、画面の明るさと色鮮やかさ、表示の精細感の高さといったファクターが没入感向上に直接つながっているように思う。

 色再現は鮮やかながらもわざとらしさがなく、映画の視聴では人物の肌色も自然に再現してくれる。『華麗なるギャッツビー』を観賞してみても、登場人物たちが着ているダークスーツの生地の質感がよくわかるほど、暗部のディティール表示が得意なディスプレイだと感じた。

 曲面ディスプレイの意外なメリットはサッカーゲームをプレイしてみた際に実感した。左右がいい感じに曲がっているのでコントロールボタンがとても押しやすいのだ。6インチ大画面の視認性の高さとともに、ゲームを遊ぶのに相性の良いスマートフォンだと思う。


■4Kムービーやハイレゾオーディオに対応

 カメラ部はメインユニットが約1,320万画素、サブユニットが約240万画素という仕様はG2とisaiに同じ。Optimusシリーズから継承するボイスシャッター機能や360度パノラマ撮影、メインとサブカメラの両方で同時に動画/静止画が撮影できる「デュアル録画/デュアルカメラ」などユニークな撮影機能が充実している。暗いところでの写真撮影は通常モードでも十分に明るく自然な色合いで撮れるが、フラッシュを点灯させずにきれいな夜景が撮れる「夜景ガイド」も普段使いに便利だ。リアキーの上下ボタンがシャッターになっているので、サブカメラ(インカメラ)での自分撮りが楽にできる。

 LGスマートフォンの上位モデルならではのハイクオリティなエンターテインメント機能が搭載されている。一つはメインカメラ側で4Kムービー(3840×2160画素)が撮影できる機能だ。これはG2、isaiにも搭載された機能で、今後もLGの上位スマートフォンに積極展開されそうだ。自宅に4Kテレビがあればぜひ試したておきたい。

 音楽再生はCDを超える高音質で収録されたハイレゾオーディオファイルの再生に対応した。こちらもG2やisaiが先行対応している機能で、通常のCDが収録できる44.1kHz/16bitよりもスペックの高い、192kHz/24bitまでのFLAC/WAV形式のオーディオファイルが、プリインされている「ミュージック」アプリで再生できる。

 ハイレゾの音楽再生は通常の音楽再生と変わらない感覚で楽しめる。再生時にはプレーヤー画面の左上ショルダーに「HIFI」のアイコンが表示される。高解像でノイズを低く抑えながら、ノイズナチュラルでバランスの良いサウンドが特徴。少しクオリティの高いヘッドホンやイヤホンをつないで、通常のCDをリッピングした音源と聴き比べてみれば違いがみえてくるはずだ。

 ハイレゾ音源はeオンキヨーが運営する「e-onkyo music」など配信サイトから、CDとほぼ同程度の価格でダウンロードして楽しめる。最近ではソニーグループのレーベルゲートが運営する音楽配信サービス「mora」でハイレゾ配信が始まり、ハイレゾ再生に対応するAndroidウォークマンで直接ダウンロードして楽しめるようになった。ただ、残念なことにXperiaにはまだハイレゾ対応の機種が存在していない。LGが今後独自のプラットフォームでハイレゾ音楽配信サービスを開始して、Gシリーズをはじめスマートフォンでサポートしてくれることを期待したい。
《山本 敦》
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