日本のユーザーのために新機能追加!未来型サービスロボットも開発中……iRobot社CEO コリン・アングル氏 | RBB TODAY

日本のユーザーのために新機能追加!未来型サービスロボットも開発中……iRobot社CEO コリン・アングル氏

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新ルンバ発売にあたり、iRobotのCEOであるコリン・アングル氏も緊急来日
  • 新ルンバ発売にあたり、iRobotのCEOであるコリン・アングル氏も緊急来日
  • 福島第一原発で活躍した「PackBot」。架台にシーツをとると、そこには新製品のルンバが!
  • 左から3番目が水中ロボット「SEAGLIDER」。普通の人が見慣れないようなロボットもある
  • 2002年に発表された初代ルンバ。当時はまだ機能も充実していなかった。その後も改良が続く
  • プールの中で清掃を行える水中掃除ロボット「Verro」。2μまでの汚れを除去
  • 参考展示されていた「Scooba」。トイレや風呂場で利用できる。タイルやリノリウムなどについた汚れや垢を除去
  • ユニークな雨どい清掃ロボット「Rooj」。雨どいにたまった落ち葉やゴミをかき出してブラッシング
  • 海外初お披露目の移動型ロボットシステム「Ava」。ナビゲーションのほか、ルームフォローイング、テレイグジスタンスなど現在さまざまなアプリを開発中
●コリン・アングル氏も緊急来日、あのPackBotでユニークな演出!

 27日に発表されたiRobotの「Roomba(ルンバ)」新シリーズ。その発表会では、iRobotのCEOであるコリン・アングル氏も緊急来日。同社の変遷や家庭用ロボットの未来、さらに日本市場についての見解を述べた。また新ルンバお披露目の際には、福島第一原発で使われた「PackBot」が登場。ロボットアームを使って架台の白いシーツをとり、新製品を見せるという、趣向を凝らしたパフォーマンスで会場を沸かせた。

 コリン氏は「これまでの21年間に渡るロボット開発は、我々にとってチャレンジの連続だった」と説明した。1990年代初頭、火星探査において同社の「マイクロスペースロボット」が使われ、宇宙探査の手法が変わった。また同社のPackBotは、アフガニスタンに赴き、危険な洞窟で敵の偵察任務を展開。何百人もの兵士を助けた実績がある。メキシコの油田事故でも水中ロボット「SEAGLIDER」を活用し、環境汚染を防止することに一役買った。

 このような中で「世間のロボットに対する考え方も少し変化してきたように思う」とコリン氏は語る。そして今回の日本の大震災でも、福島第一原発において同社のロボットが使われた。コリン氏は「ロボットは格好がいいだけのものでない。現実的な問題に直面し、それを解決することが重要な点。ロボットは、しっかり役に立つ機能がなければいけない。格好良いことと、役に立つことを両立するのは難しいが、我々は機能を特化させたものを開発することで、一歩一歩進んできた」と述べた。

●退屈、不衛生、危険という「3D」の仕事から解放する掃除ロボット

 掃除ロボットについてはマーケットも大きく、これからホームロボット市場も伸びていくと予測されている。特に2011年の場合、掃除ロボットは前年比で30%超の成長率。氏は「実はRoombaは米国よりも、むしろ日本市場のほうで人気があり、85%以上の人に知られている」とし、掃除ロボットの変遷についても説明した。コリン氏は「床を掃除する仕事は、けして綺麗なものではない」と語り、「Dull」「Dirty」「Dangerous」(退屈、不衛生、危険)という「3D」の仕事から人々を解放するために実用ロボットを開発してきた点を強調した。

 1996年から2000年までの初期Roombaは掃除機能が不十分で、隅々まで掃除できなかったという。そして2002年になって、やっと製品が完成した。さらに掃除機を長持ちさせるために、2003年には耐久性の面で機能を向上。また、ゴミセンサーも搭載した。2005年にはスケジュール機能をつけた。その後もさまざまな改善を続け、Roombaは世界で600万台ほど売れている。またRoomba以外にも、特殊な掃除用途のロボットも販売している。

 「今回の新製品Roomba700シリーズは6世代にあたるもので、日本のユーザーの要望に応えるべく、新機能を追加して開発したもの。まず日本で成功を収めることが重要だと考えている。日本で試してから、世界に投入したい」(コリン氏)というように、同社の日本市場への思いは並々ならぬものがあるようだ。

 コリン氏は、今後のロボットがどのような方向に進んでいくのか、将来の展望についても言及した。テレビ、ラジオ、手動掃除機、電話、冷蔵庫など、家庭では実にさまざまな機器が使われている。そして、これらの情報をとりまとめ、一元的に管理できる「執事」のようなロボットが必要になる。いまRoombaは清掃員の役割を果たしているが、これらの機器が接続されたとき、どのように連携するかが大きなポイントになるという。そのような中で、同社は新しい未来型サービスロボットのプロトタイプ版も発表しており、本発表会においても紹介した。

●iRobotが放つ、海外初お披露目の未来型サービスロボット

 この未来型サービスロボットは、今年のCESで発表されたが、海外では今回が初めてのお披露目となる。これは「Ava」と名づけられた移動型プラットフォームである。Avaは室内を15分ほど走りまわり、自身でマップをつくることで、自律的にナビゲーションが行える。「マップを作成時には、多くのセンサー群(ソナー、レーザー、2Dおよび3Dイメージング)を活用している」と説明するのは、同社のナンシー・デュソールト・スミス氏(バイスプレジデント、マーケテイングコミュニケーション)だ。

 このロボットにはカメラも搭載され、人がジェスチャーをすると、その動きを認識して、それに合わせて動作することも可能だ。「たとえば、Go there!と手を払えば、ロボットが向こうに行きます」(同氏)。また本体にはタッチセンサーが付いており、軽く触れるだけで、胴体部を伸展させたり、収縮させたりと簡単。操作が容易なタブレットを装着できるようになっており、iPhone/Androidにも対応するそうだ。

「まずはじめに、アプリケーションを開発するプログラマーを対象にAvaを売り込む方針。その後、ビジネス向けや商用向けに対象を広げて、最終的に家庭向けへと展開していくことになるだろう。ただし、その時期については、まだ分からない」と説明する。ソフトウェアについては、すでにナビゲーションのほか、ルームフォローイング(人が部屋を出ると付いてくる)やテレプレゼンス機能などを開発中だ。

 このロボットは、人を見つけると挨拶もするし、ユーザーの生活習慣なども管理できる。また、かかりつけの医師とコンタクトを取ることも可能。部屋を巡回することで、セキュリティにも役に立つ。いわば自分の換わりになる執事であり、介護サポートも行ってくれ、さらに見守り番にもなる。まだプロトタイプで発展途上ながら、今後もアプリケーションが増えていくことで、より頼りがいのあるサービスロボットに変身していくだろう。
《RBB TODAY》

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