2009年のBB契約数は3,194万、固定系は「地デジ」が下支え 〜 矢野経研調べ | RBB TODAY
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2009年のBB契約数は3,194万、固定系は「地デジ」が下支え 〜 矢野経研調べ

ブロードバンド その他
固定系ブロードバンドアクセス普及の推移と予測
  • 固定系ブロードバンドアクセス普及の推移と予測
  • ワイヤレス系ブロードバンドアクセス普及予測
 矢野経済研究所は24日、「ブロードバンドアクセス市場に関する調査結果2009」を公表した。

 2009年7月〜10月の期間、主要通信キャリア・ISP事業者等を対象に専門研究員による直接面接取材、電話・Eメールによるヒアリング、文献調査などを併用して行ったもの。ブロードバンド市場については、「固定系ブロードバンド市場」「ワイヤレス系ブロードバンド市場」の2つに分類。「固定系ブロードバンド」には「FTTH」「DSL」「CATVアクセス」を含み、「ワイヤレス系ブロードバンド」には、3G・3.5G/WiMAX/LTE/XGP等の規格の「データ通信系アクセス」、および「公衆無線LAN」などを含んだものとのこと。

 この調査によると、2009年度の「固定系ブロードバンドサービス」契約数は3,194万(前年度比105%)の見込みで、年間純増ペースは、ほぼ前年並みとなった。2009年度の主要サービス種別毎の契約数は、FTTH約1,776万(前年度比118%)、DSL約987万(前年度比88%)、CATVアクセス約432万(前年度比105%)と推計された。FTTHの純増ペースは鈍化傾向だが、地上デジタル放送(IP放送)や、セキュリティサービスなどとのセット率が順調に伸びており、ARPU(顧客単価)は上昇傾向にある。「世帯」向けサービスとしての「固定系ブロードバンド」は普及が一巡しつつあり、市場の成熟基調が続くと見ている。

 一方、2009年度の「ワイヤレス系ブロードバンドサービス」契約数は、1,663万(前年度比125%)の見込みで、データ通信系が著しい伸びを示した。2009年度の主要サービス種別毎の契約数は、データ通信系(通信モジュール含)約867万(前年度比148%)、公衆無線LAN約796万(前年度比107%)と推計された。データ通信系サービスは順調に成長している。その背景には、UMPC(Ultra Mobile PC)・ノートPC向けの「データ通信端末(カード・USB型等)」の堅調な伸び、「スマートフォン」の利用増、「MVNO(Mobile Virtual Network Operator)」のサービス増などがあるとのこと。1人で複数キャリアの契約をするケースも増加傾向にあり、「個人」向けサービスとしての「ワイヤレス系ブロードバンド」は、今後も大きな潜在需要があると見ている。

 また2014年度の主要サービス種別毎の契約数は、固定系はFTTH約2,816万、DSL約536万、CATVアクセス約505万、ワイヤレス系はデータ通信系(通信モジュール含)約2,879万、公衆無線LAN約1,145万と予測している。固定系は引き続きFTTHが牽引。ただし2011年のアナログ放送停波を期に、契約数の伸びはさらに鈍化するだろうとのこと。ワイヤレス系は、M2M(Machine to Machine)、テレマケティクス等の法人・業務系を中心とした「通信モジュール」型サービスの普及が、市場規模拡大に貢献するとして同レポートは結んでいる。
《冨岡晶》
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