スティーブ・ジョブズ氏が復帰した「アップルスペシャルイベント」レポート | RBB TODAY

スティーブ・ジョブズ氏が復帰した「アップルスペシャルイベント」レポート

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スペシャルイベントで復帰したスティーブ・ジョブズ氏
  • スペシャルイベントで復帰したスティーブ・ジョブズ氏
  • スペシャルイベントで復帰したスティーブ・ジョブズ氏
  • iTunes LPにおけるグレイトフル・デッドのジャケット
  • iTunes LPにおけるドアーズの歌詞
  • iPod touchとPSP/NINTENDO DSとの比較
  • iPod touchとPSP/NINTENDO DSとの比較
  • iPod classic
  • iPod shuffleのスペシャルエディション
 米アップルが9日に行なった恒例のスペシャルイベント。ビデオカメラ付きiPod nanoが既に大きな話題を呼んでいる。明けて10日、東京のアップルストア銀座にて、米国で行なわれた同イベントの基調講演映像がプレス向けに公開された。ここでは、その模様を中心にレポートしていこう。

 まず、CEOのスティーブ・ジョブズ氏が久々に公の場に姿を現し、大きな拍手で迎えられた。肝臓移植手術を受けたことを自ら明かしていたジョブズ氏だが、ドナーは交通事故で亡くなった20代の方であることを告白。さすがに顔つきや体つきは痩せたものの、予想以上にエネルギッシュに滞りなく話を進めていく様は、かつてと変わりないものであった。

 今回のテーマを順に総括すると1.「iTunes 9」の充実した新機能、2.「iPod touch」の新機能、3. 「iPod classic」、「iPod shuffle」のマイナーチェンジ。そして最後——お約束の「One more thing...」として大々的にお披露目されたのが、くだんのビデオカメラ付き「iPod nano」となる。

 ジョブズ氏が力を入れて説明したものの1つが、iTunes 9。中でも「iTunes LP」なるデジタルパッケージシステムは、氏の個人的な思い入れが強いように感じられた。これはアルバムジャケット、ライナーノーツ、歌詞、写真、映像素材などを音源とともに一括で購入できるシステムで、要は「アナログレコードを買うような感覚」を(ヴァーチャルながらも)体験できるというもの。アナログで育った世代には懐かしさを提供するとともに、「データだけを買う」ことが日常となっているダウンロード世代には、逆に新鮮なものとして写るだろう。

 後のインタビューで海外の担当者に確認したところ、ケースバイケースで未確定な部分も多いが、基本は「iTunes LP」に対応するミュージシャンの作品ならば通常価格で購入が可能だという。講演ではグレイトフル・デッドの「アメリカン・ビューティ」やドアーズの「ハートに火をつけて」などが対象作品として挙げられていた。今後、ミュージシャン側が「iTunes LP」に特化したコンテンツ(例えばインタビュー映像など)を提供していく可能性が十分にあることも、同じインタビューから裏づけが取れている。なお、iTunes 9は既にMac/Windows対応版ともに無料ダウンロードが開始された。

 iPod touchは、とりわけ携帯ゲーム端末としての活用法について力説。まず比較対象として「PSP」や「NINTENDO DS」を挙げ、ソフト価格の高さを指摘した。一方で、iPod touchに対応するソフトは安価なものが多く、「App Store」経由で21,178タイトル(米国)ものエンターテインメントソフトがダウンロード可能なこと、しかも店頭に赴いてパッケージを買う必要がないことを強調し、優位性を引き立たせた。

 その後、「Ubisoft」、「Tapulous」、「Gameloft」、「EA」と合計4社のゲームベンダーの担当者が壇上に上がり、おすすめのゲームソフトを実際にデモンストレーション。派手な演出にも思えたが、それも32GB/64GBモデルのパフォーマンスが最大で従来比50%アップという自信があってこそだ。ちなみにこの2モデルのみ、9月下旬の発売を予定している。なお、対応OS最新版の「iPhone OS 3.1」は既にアップデートが開始され、公式サイトから入手可能。

 iPod classicは「120GBから160GBに容量が増えて価格が据え置き」ということが最大の特長なので、地味に紹介が終了。iPod shuffleは5色のカラバリ展開、酸化皮膜処理を施したアルミボディ、世界最小の音楽プレーヤーといった点にスポットが当てられた。また、アップル直営店/オンラインストア限定となる光沢ステンレススチールの4GBモデルは、実際に手にした感触や外観も高級感あふれるもので、アクセサリー感覚で持ち歩くのに最適かもしれない。

 お待ちかねの「One more thing...」ことビデオカメラ搭載iPod nanoでは、再びジョブズ氏がステージに上がり熱弁をふるう。「nanoは世界で最も人気を博している音楽プレーヤー」であることを皮切りに、薄いボディにビデオカメラのみならずマイク、FMラジオ、歩数計まで内蔵したことを誇らしげに説明。今回のプロダクツの中で最も革新的なハードウェアであることを強く印象づけるプレゼンテーションとなった。

 これで終わりかと思いきや、グラミー賞シンガーとして名高いノラ・ジョーンズがバンドを引き連れて登場し、2曲を披露。iPod中心の発表会ならではの幕引きに会場は大いに沸いた。

 講演終了後は、実際に本体に触れる機会を得た。まずはiPod nanoのビデオカメラで30秒ほどの撮影を行なってみたが、なるほどこれは面白い。とくに15種類の中からリアルタイムで付加できる映像効果はユニークで(筆者は「フィルムグレイン」モードを選んでみた)、強力なガジェット機能が加わったことにより、ますます魅力が増したのは確か。PCとの同期強化も図られ、YouTubeやFacebookなどへの公開も簡単なステップで完了するという。

 iPod touchは64GBモデルでゲームを操作してみたが、高速なパフォーマンスは快適そのもの。画質も非常に美しい。無線LAN機能を搭載することで、通信環境さえ整えば外出先でのメール/webチェックも可能になるだけに、iPhone 3GSと天秤にかけているユーザーにとっては、さらに悩ましいアイテムになるはず。何より、32GBモデルで29,800円、64GBモデルで39,800円という価格設定は魅力的だろう。しかもパフォーマンス向上には目をつぶり、安さだけを求めるのであれば8GBのエントリーモデルが19,800円で購入可能だ。なお、1Fの販売スペースには新型iPodがずらりと陳列され、早速の盛り上がりを見せていたことを付け加えておく。
《小口》

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