【インタビュー】地域事業者と連携し、“ピカラ”ブランドのお得感を訴求——STNet | RBB TODAY

【インタビュー】地域事業者と連携し、“ピカラ”ブランドのお得感を訴求——STNet

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取締役 ブロードバンドサービス本部長 江崎敬一氏
  • 取締役 ブロードバンドサービス本部長 江崎敬一氏
  •  ブロードバンドアワード2008では、地域別の四国エリアでのベストキャリアを始め、スピード部門、サポート部門の最優秀賞を獲得したSTNetに受賞を記念してインタビューをさせていただいた。
  •  ブロードバンドアワード2008では、地域別の四国エリアでのベストキャリアを始め、スピード部門、サポート部門の最優秀賞を獲得したSTNetに受賞を記念してインタビューをさせていただいた。
  •  ブロードバンドアワード2008では、地域別の四国エリアでのベストキャリアを始め、スピード部門、サポート部門の最優秀賞を獲得したSTNetに受賞を記念してインタビューをさせていただいた。
  •  ブロードバンドアワード2008では、地域別の四国エリアでのベストキャリアを始め、スピード部門、サポート部門の最優秀賞を獲得したSTNetに受賞を記念してインタビューをさせていただいた。
 ブロードバンドアワード2008では、地域別の四国エリアでのベストキャリアを始め、スピード部門、サポート部門の最優秀賞を獲得したSTNetに受賞を記念してインタビューをさせていただいた。サービス概要や事業展開などの話を聞くうちに、四国特有の状況やそれがサービス展開にどのように影響しているか、地方ならではの戦略などを垣間見ることができた。インタビューに答えてくれたのは、取締役 ブロードバンドサービス本部長の江崎敬一氏だ。

——厳しい経済状況が続きますが、STNetの昨年の傾向や今年の戦略など教えていただけますか。

江崎氏:ピカラの新規申し込み件数は、平成19年度まで対前年比で140%前後が続いていましたが、平成20年度は130%前後となっています。これは、既契約者の増加により相対的に新規申し込みの比率が下がったもので、20年度の事業計画からするとほぼ予定通りという結果です。そうはいっても、総務省の統計などではFTTHユーザの伸び率に鈍化傾向が現われております。また、景気がよくないのは事実なので、今年度の見込みは慎重に見ています。ただ、幸いなことに解約率は上がっていません。ピカラの場合、インターネットに慣れ親しんだユーザが、お得感のある光サービスに移行されるケースが多いことから解約する方が少ないのかもしれません。実はSTNetは、いわゆるトリプルプレイサービスを全国でいち早くサービス展開した事業者でもあります。現在でも電話とネットをまとめた契約の比率は高く、いい評価をいただいております。

——実際、ネットと電話をセットで契約するユーザの比率はどれくらいですか?

江崎氏:新規ユーザの7割がネットと電話をセットで契約していただいております。他社がオプションで提供している機能をデフォルトでサービスメニューに加えるなど価格面でのお得感を実感していただけるように心がけています。今後の戦略ですが、後発事業者ですのでブランドの知名度や認知度を一段とアップすることに加え、この「お得感」をもっと訴求していきたいと思っています。これは価格的な部分だけでなく、ネットワーク回線のパフォーマンスやお客さまサポートなどを含めた総合的な「お得感」です。認知度向上については、イメージキャラクターの「ぴーちゃん」のCMや「サラリーマン金太郎」とのタイアップ広告を期間限定で新聞に掲載するなどを積極的に展開しています。さらに、「ピカラ」をネット、電話、TVといったトリプルプレイサービスの統一ブランドとして普及させるべく、協業しているCATV事業者の社名を入れ、「ピカラ○○○」といったサービス名称の展開を行っています。

 各地域のプロスポーツチームや少年スポーツ大会への応援・協賛など地域貢献活動にも力を入れます。このような活動により、ピカラが地域の中に浸透していくことを目指しています。さらに、お客さまとのコミュニケーションツールである「ピカラタウン」というポータルサイトの充実を図っています。PCの設定・使い方から生活情報までをユーザの皆さんに提供しています。今年から「ピカラタウンライト」という初心者向けのサイトも立ち上げました。無料のインターネット相談会なども、地方では重要な活動だと思っています。このようなことの積み重ねが、今後の戦略につながっていくと考えています。

——地域密着型ですね。自治体やCATVとの協業についてもう少し詳しく教えてください。

江崎氏:四国では、特に県都以外の自治体を中心に、自治体が光ネットワークを構築し、民間事業者で地上デジタル放送やインターネット、電話サービスなどを展開する、いわゆる公設民営案件が数多くあります。STNetでは、こういった自治体のプロジェクトに地元のCATV事業者とともに提案を行い、ご指名をいただいてサービスを展開しています。平成 21年度は、新たに6地点、8自治体でサービスを開始します。四国地域には、40社以上のCATV事業者がありますが、STNetはそのうち30事業者となんらかの形で協業関係にあります(ピカラ光サービスは16社と提携)。公設民営案件以外でのCATV事業者との協業は、STNetがCATV事業者のインフラ上でインターネット接続やIP電話を提供し、CATV事業者が放送サービスを展開してお客様を共有するパターンが多いですが、逆にSTNetがインフラを持つ場合もあります。一般的には、通信事業者と放送事業者は競合関係にあるといわれていますが、四国においてはむしろ協業することが多く、大きな特徴といえます。

——ネット普及率はどうですか?

江崎氏:四国でも、県都部のネット普及率は全国平均並みですが、地方部では少し下がります。しかし、自治体や地元CATV事業者との連携によって、大きな成果を挙げたケースもあります。香川県のまんのう町では、高齢者が多いにもかかわらず、ネットの普及率が33%まで上がったという事例もあります。これは、自治体やCATV事業者によるきめ細かな住民説明会の実施など地域密着型の普及活動が功を奏したものです。STNetは、既存ネットユーザの光サービスへの乗り換えだけで顧客数が伸びると考えず、今後は非PCユーザ、非インターネットユーザの加入も重要だと考えています。携帯電話市場は、一足先に成熟期を迎えたといわれていますが、これと同じような状況が起きるかもしれません。しかし、まんのう町の例のように、高齢者やインターネットを使ったことのない人でも、適切なサービスや利用価値を提供していけば、潜在的なニーズを掘り起こせると思っています。また、それが四国地域でサービスを展開するSTNetの使命と考えます。

——今後の展開ということで、地デジ対応やIPTVについてもお聞かせください。これらへの展開予定や事業としての位置づけなどはどうでしょうか。

江崎氏:地上デジタル放送の視聴手段として、光ネットワークの普及が政策的にも進められています。そもそも、四国は山間部が多く、自治体による積極的な光ネットワークの整備事業などが行われています。先ほどの6地点、8自治体でのサービス開始なども、その一環として展開するという側面もあります。IPTVについてですが、STNetはCATV事業者との協業を推進していますので、CATV事業者の考え方、STNetの役割分担が議論のベースとなると思っています。将来的なIP化の流れは否定できませんが、現状でもCATV局のデジタル化は進んでいます。多チャンネル化や画質向上もかなり進んでいます。放送をIP化するメリットは、現状ではそれほど多くないと見ています。将来を見据えての準備は必要ですが、最終的にはお客様のニーズでしょう。IP放送でなければだめというニーズが高まれば市場は自然にそちらに向かいます。現在のところ、画質、コンテンツ、利便性に問題なければ無理にIP化を急ぐ必然はあまりないのではないでしょうか。

——VODサービスについても同様でしょうか。

江崎氏:はい。やはりユーザの動向しだいですね。ネット上での動画配信の場合、ユーザの意識として無料(定額)という認識が浸透してしまっているので、STNet独自の事業としては未知数と言わざるを得ません。また、いくら付加価値を高くしても、お客さまが支払える金額には限界があります。さらに、世代によっては利用方法にも課題があります。例えば、CSの多チャンネルで50ch、70chと増えてくると、実は使い勝手が悪くなることがあります。番組を探したり、選んだり、余計な手間が増えることがあるからです。地方に多い高齢者の場合、高機能機器やリモコンは複雑で結局使えないという問題もでてきます。このため、従来のテレビ世代は、プログラムに従った定番メニュー方式のほうが楽と思われることもあるのではないでしょうか。しかし、若い世代は逆かもしれません。したがって、VODサービスへの検討・準備を怠ってはだめだと考えています。

——法人向けのサービスはどうでしょうか。

江崎氏:STNetは、もともと法人向けのサービスがメインの事業者でした。しかし、現在ではピカラなど個人向けのサービスの売上が法人売り上げに肩を並べるようになっています。中小企業向けにはピカラ版法人サービスとして「お仕事ピカラ」などを提供しています。これは、電話が3回線以上とインターネット接続をセットにした割安なプランですが、加入者間の無料通話などのサービスを評価していただいております。四国内の中小企業向けにメニューやサービスの増強を考えています。

——最後に、STNetの企業としての特徴、PRポイントをお願いいたします。

江崎氏:地域共生を推進する四国電力グループの一員ということもあり、STNetの企業としての特徴は、他事業者との連携、一歩進んで共存体制ではないでしょうか。面積、人口、経済規模ともに小さい四国地域とはいえ、通信インフラとサービスは必須です。このような事業環境の中で、全国と同等のコストで、全国と同等のサービスを展開するためには、四国内の事業者がインフラやサービスで連携、提携することが不可欠と考えています。STNetが取り組むCATV事業者との光サービスでの協業は、まさにそれを実現したものです。

今後のピカラのサービスですが、事業開始当初から目指している「お得感」を一層強く訴求したいと考えています。生活に役立つインターネット環境を提供、インターネットを賢く使ってもらう提案が基本になると思います。これまで紹介した、自治体やCATVとの協業、地域イベントなどの協賛、ユーザ向け情報ポータルサイトの強化などは、その取り組みの現れでもあります。地域やユーザとの距離が近くなるようなサービスや情報を提供していきたいですね。そして、末永くSTNet、そして協業していますCATV事業者とお付き合いいただければ幸いです。
《中尾真二》

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