JAXAの新スパコンが本格稼働を開始 〜 実行効率で世界1位 | RBB TODAY

JAXAの新スパコンが本格稼働を開始 〜 実行効率で世界1位

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JAXAの新スーパーコンピュータシステム
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 富士通は1日、独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の新スーパーコンピュータシステムの構築を完了し、本格稼働を開始したことを発表した。

 LINPACK(リンパック)ベンチマークによる性能測定では、110.6テラフロップス(TFLOPS)の実行性能と、91.19%の実行効率を達成したとのこと。この結果は、最新のTOP500リスト(2008年11月発表)において、実行効率で世界1位、実行性能では日本1位、世界ランキングでも17位に位置づけられるものとなっている。実行時間でも60時間40分と世界1位を達成した。今回の測定では、「FX1」の高い信頼性を前提に、実行時間に制約を設けずに、メモリ容量の許す最大規模の処理にチャレンジしたという。

 新スーパーコンピュータシステムの中核であるハイエンドテクニカルコンピューティングサーバ「FX1」は、合計3,392ノード、総理論ピーク性能135TFLOPS、総メモリ容量100テラバイト、総ストレージ容量11ペタバイトの大規模システムとなる。この他、大規模メモリ空間を利用した数値シミュレーションのためのベクトル計算機やスカラSMP計算機など複数のサブシステムを設けることで、利用目的に応じた最適かつ効率的な計算環境を実現した。「FX1」は、マルチコアCPUの性能を最大限に引き出す新しいアーキテクチャーを採用し、富士通が開発した最新の高性能クアッドコアCPU「SPARC64 VII」とバランスの取れた高いメモリバンド幅を実現するチップセット、システム性能を最大限に引き出すための高性能コンパイラにより、既存のマルチコアCPUのシステムでは実現困難な非常に高い実行効率の計算を可能にしたという。

 宇宙航空研究開発機構 情報・計算工学センター センター長の藤井孝藏氏は「世界トップの実行効率をもつこの新スパコンシステムを活用し、これまでと同様に航空分野での利用を進めるとともに、ロケットエンジン解析、ロケットプルーム音響解析や宇宙機の概念設計への適用を通して、宇宙開発や宇宙科学・惑星探査分野での数値シミュレーション技術の本格利用と開発への実質的貢献を目指したいと考えています。」とのコメントを寄せている。
《冨岡晶》

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