パッケージソフトを仮想化、ストリーミングする技術——シマンテックSVS Professional
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この技術は、ユーザー、エンドポイントの仮想化を強化するとして、パッケージソフトウェアを管理サーバ上で仮想化し、複数のクライアントにアプリケーションの実行ファイルをオンデマンドで配信するというものだ。一般的なSaaSやウェブサービスと異なるのは、WordやExcelといった市販パッケージソフトを仮想化技術により共有し、ストリーミング技術によって拠点や作業場所に依存しないオフィス環境を実現できるという点だ。
このソリューションは、すでにシマンテックが5月に発表しているAltiris Software Virtualization Solution(SVS)に、Symantec Workspace Streaming(AppStreamとしても知られている)を組み合わせている。これによって、エンドユーザーには、プラットフォームやインフラを意識せず、データやツール(アプリケーション)を利用できる高度に仮想化された環境を提供できるようになる。諸橋氏によれば、コンシューマセキュリティやストレージ技術、高可用性ソリューションなどのシマンテックのコアビジネスをベースに、これからのフューチャービジネスとしてSaaS、クラウドベースサービス、そしてこの「エンドポイント仮想化ソリューション」を挙げた。
例えば、企業のイントラネットや大学のネットワークなどに導入したとする。パッケージソフトが仮想化されるので、一般的なコーポレートライセンスのように人数分(アカウント分)の契約は必要ない。ピーク時の同時セッション数などを目安にライセンス契約の最適化ができる。アプリケーションの仮想化は、レガシーソフトウェアの保存管理にも有効だ。業務上、メインではないにしろ排除できないレガシーアプリケーションのデータや処理はなかなかなくならない。そのために、古いハードウェアやOSを維持するわずらわしさは、仮想化環境で古いOSやアプリを管理することでかなり軽減される。
また、アプリケーション自体をストリーミング配信することで、個々のクライアントマシンごとにソフトウェアの状態やバージョンを管理する必要もなくなる。同社のストリーミング方式は、配信するアプリケーションの分割単位が4KBとかなり小さいブロックになるためメモリやハードディスクの利用効率がよい。実際には、アプリの起動に必要な起動ブロック、個々の操作や処理に必要なオンデマンドブロック、パフォーマンスを最適化するための予測可能ブロックのそれぞれを状況に応じて必要なブロック単位で配信する。クライアント環境には必要最小限のイメージしか展開されないので、ネットワーク帯域やハードディスク、メモリなどハードウェアリソースを無駄に消費することはない。もちろん、必要ならば100%ダウンロードしてオフライン利用もできるそうだ。
SVS Professionalに対応できるパッケージソフトについては、シマンテックのホームページに協力ベンダーとともにリストが掲載されているが、今回の発表会では、日本のパートナー企業のひとつ「きっとエイエスピー(KitASP)」の技術開発部 主幹 田中康之氏が実際のデモを披露してくれた。
デモは、FOMAのHSDPAの通信カード経由でサーバー側で仮想化された駅すぱあと、レガシー環境の例として、VMware上のWindows 98で動作するWordの実演が行われた。駅すぱあとのデモは、起動ブロックのストリーミングにおよそ1分くらいかかっていた。このとき、18.3MBのディスクスペースを消費していた。実際に路線検索を行っても18.6MBと必要最小限のブロックでアプリケーションの実行が可能だ。VMwareのWindows 98のWordアプリは、OSの起動に少し時間がかかったが、起動ブロックのファイルサイズは71.1MBだった。これは、Windows 98のインストールに必要なディスクサイズの7%程度の消費量だそうだ。
このソリューションを利用したい、自社製品を対応させたいソフトウェアベンダーやパートナー企業は、希望すればJEC(シマンテックジャパン エンジニアリングセンター)で検証作業をサポートしてくれるとのことだ。
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