富士通研とハインリッヒ・ヘルツ研、光雑音を低減する技術を開発〜毎秒107Gbpsの光信号処理で実証 | RBB TODAY

富士通研とハインリッヒ・ヘルツ研、光雑音を低減する技術を開発〜毎秒107Gbpsの光信号処理で実証

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 富士通研究所とドイツのハインリッヒ・ヘルツ研究所(HHI)は7日、非線形光ファイバーを用いた超高速光スイッチにより、光伝送の際に光信号の品質劣化の原因となる光雑音を低減する技術を発表した。

 すでにこの技術を用いて、毎秒107ギガビットでの超高速位相変調信号光の光雑音を低減できることを実証し、320kmの伝送実験において、伝送前のデータ特性をほぼそのまま再現する受信に成功したとのこと。

 光雑音を低減するには、光増幅技術により光信号のパワーを増やすことに加え、光信号を電気信号に変換してから光雑音の影響を取り除き、再び光信号に変換する方法が従来用いられていたが、この方法で長距離の伝送を行う場合、光信号の増幅や電気信号への変換などに多くのエネルギーが必要となる。

 今回開発された技術では、ピコ秒以下での光信号処理が可能な超高速光スイッチの技術を応用することで、光信号に与えられる光パラメトリック増幅効果の増幅率を、光のパワーが低い場合には大きく、パワーが高い場合には小さくなるように制御し、光信号を電気信号に変換することなく光雑音の発生を低減できる。

 この技術を用いた超高速光スイッチを伝送路の中間に設置すると、107Gbpsの差動位相変調信号光で320kmのデータ伝送後にも、伝送前のデータ特性をほぼそのまま再現できた。これにより、本光スイッチを用いない場合と比較し、伝送距離を約2倍に拡張することが可能であることが確認された。

 今後は、さらなる高性能化など、実用化に向けて、研究を推進していくとのこと。なお、今回の技術の詳細は、米国サンディエゴで開催された「OFC/NFOEC 2008」(The Optical Fiber Communication Conference and Exposition(OFC) and the National Fiber Optic Engineers Conference(NFOEC)2008)においても発表されている。
《冨岡晶》

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