村井先生はコンピュータが嫌い!? 「インターネットの夜明け」トークイベント | RBB TODAY

村井先生はコンピュータが嫌い!? 「インターネットの夜明け」トークイベント

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「インターネットの夜明け」トークイベント。右から大和田廣樹氏、藤原洋氏、村井純氏、司会の朝岡聡氏
  • 「インターネットの夜明け」トークイベント。右から大和田廣樹氏、藤原洋氏、村井純氏、司会の朝岡聡氏
  • 村井純氏(慶應義塾大学環境情報学部教授)
  • 藤原洋氏(インターネット総合研究所(IRI)代表取締役所長)
 インターネット向けドキュメンタリー番組「インターネットの夜明け」が、5月23日(月)より全インターネットユーザを対象にYahoo! JAPANで無料配信される。

 慶應義塾大学三田キャンパスで4月7日(木)に開催された制作発表会で、日本のインターネット同様に作品においても重要な役割を担う村井純氏(慶應義塾大学環境情報学部教授)、藤原洋氏(インターネット総合研究所(IRI)代表取締役所長)、大和田廣樹氏(ブロードバンドタワー代表取締役社長)によるトークイベントが開催され、インターネットの礎を築いた当時の話題から、今後の展望までが語られた。

 まず村井氏は「コンピュータがつながることの利点を誰も理解しないという状況の中で、説得力を持った実験で示す必要があった」と、1980年代初頭の実験開始当時を振り返った。また「歴史上例のないことで法律など難しい問題があった」と先駆者ならではの苦労を語った。

 「民間からお金を集めてまで、ネットワークを作ろうという思いはどこから来たのか」という大和田氏の質問に村井氏は、「コンピュータが大嫌いだった、コンピュータに支配されるみたいなイメージが」と前置きしたうえで、「テクノロジーありきの実情に対する競争心や反発心がその原動力になった」と言う。さらに、「コンピュータをつなぐインターネットから、すべての物をつなぐインターネットへ、10年でここまで発展するとは思わなかった」と、日本のインターネットの父とも呼ばれる村井氏にとっても、この急速な発展は想像を上回ることであったと明かした。

 一方、藤原氏は、「産業界の古い考え方が最初の障壁になり、それを打開するのに苦労した」と当時を振り返る。また、次の10年について「ブロードバンド、モバイル、放送のインフラストラクチャーがインターネットテクノロジーをいつの間にか使って、新しいネットワークができてくるのではないか」と予想する。

 気になるテレビとブロードバンドの今後の関係だが、村井氏は「共存だ」と言い切ったうえで、「軸はあくまでも使う側のロジック。今後はユーザのニーズに合わせて発展していく」と語った。

 最後に大和田氏は、「この作品は(約1年間という)長時間かけて作ってきたもの。後編では今後インターネットはどうなっていくのかが語られ、面白い仕上がりになっているので、ぜひ大勢の方にご覧いただきたい」と締めくくった。

 5月23日公開の「インターネットの夜明け・前編」では、和製ネットワークの登場に始まり日本版インターネットの誕生、WWWとプロバイダの誕生から商用IX誕生まで、日本のインターネット草創期からDSL登場までのインフラを中心とした全12話(1話約10分)を配信。7月1日公開の後編では、e-JAPAN構想からYahoo! BBの登場で一気に普及した日本のブロードバンド時代、そしてその先にあるものについての全12話(1話約10分)が配信される予定だ。
《編集部》

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