かつて浅田真央とともに一時代を築いた韓国の元フィギュア女王は今、「ひとりの妻」として幸せな結婚生活を過ごしているようだ。キム・ヨナの“素顔”が夫の口から明かされ、注目を集めている。
韓国で6月18日に放送されたバラエティ番組『ラジオスター』(MBC)には、キム・ヨナの夫コ・ウリムがゲスト出演。妻との馴れ初めやプロポーズ秘話、夫婦生活を赤裸々に語った。
4人組ボーカルグループ「Forestella(フォレステラ)」のメンバーとして活動するコ・ウリムは、2022年10月にキム・ヨナと結婚した。2010年バンクーバー五輪金メダル、2014年ソチ五輪銀メダルなど数々の偉業で愛された「国民の妹」と結ばれた相手として、また5歳年下で端正な顔立ちが際立つ“年下イケメン夫”として、韓国のみならず日本でも大きな話題となった。
その後は兵役のため2023年11月に入隊していたが、今年5月19日に1年半の軍生活を終えて除隊。今回の『ラジオスター』が除隊後初のバラエティ出演となった。
馴れ初めはキム・ヨナの“DM”
コ・ウリムはまず、キム・ヨナとの馴れ初めを語った。最初の出会いはForestellaがゲスト出演した2018年のアイスショーで、キム・ヨナがForestellaのサイン入りCDを受け取るため控え室を訪れたのが始まりだった。
「アイスショーで会った後、妻(キム・ヨナ)が先にForestellaリーダーの(チョ・)ミンギュさんへ『アイスショーに来てくれてありがとう』とDMを送りました。その後、僕と会う前に妻とミンギュさんが一緒に食事をしたのですが、ちょうどその日が僕の誕生日で。ミンギュさんが『今日はウリムの誕生日だ』と話すと、妻が『そうなんですか?』と驚いて、僕にDMを送ってくれたんです」
このDMをきっかけに2人は距離を縮めた。「僕らの公演に妻を招待し、ミンギュさんを含めた3人で会って親しくなりました。やがてミンギュさんが抜けて、僕と妻だけで会うようになりました」。そうして2人は恋人関係に発展したわけだが、コ・ウリムは交際初期から結婚を意識しながらも、当時は自身が20代前半で兵役前だったこともあり、「結婚の話を切り出すには少し早いかもしれない」と悩んだ時期もあったという。
しかし、その本音をキム・ヨナに伝えると、彼女は「これからずっと一緒にいるのに、1年半なんてどうってことない。私は待てる」と背中を押してくれた。それから4年間の交際を経て、2人はゴールインすることになった。
コ・ウリムはプロポーズ秘話も告白。「妻は、プライベートな空間を借りてプロポーズされると負担に感じてしまう性格なので、車の中でプロポーズをしました。ただ、いざ結婚するまでにかなり時間が経ってしまったので、2度目のプロポーズをしました。妻が友人たちと集まっていた席にサプライズで登場し、改めて気持ちを伝えました」と振り返った。

キム・ヨナと「一度も喧嘩したことがない」
そうしてキム・ヨナと結ばれたコ・ウリムだが、韓国フィギュア界の象徴的存在として愛される彼女との結婚には「すべての韓国国民が義父母になる」とまで言われた。その重圧を、彼はどう受け止めていたのだろうか。
「確かに、多くの方が僕のことを心配してくれました。でも、妻と出会った瞬間から『これは受け入れるべきことだ』と思っていたので、特に重圧とは感じませんでした。妻は現役の頃から“鋼のメンタル”で有名でしたが、『あなたの方がもっと“鋼のメンタル”みたい』と言ってくれたこともあります。そもそも僕が何か悪いことをしたわけでもないですからね(笑)」
「ふとしたとき、妻が『年下の人と結婚するなんて想像もしていなかった』と話していました。僕自身、妻と5歳差があるので、自分の行動が幼く見えるのではないかと心配でした。だからこそ、言葉づかいにも気を付けるよう意識しましたが、その中で一番アピールになったのは“大人っぽく聞こえる声”だったんじゃないかと思います」
コ・ウリムはキム・ヨナとの結婚生活で「一度も喧嘩をしたことがない」という。「妻いわく、僕には多少頑固なところがあるそうです。実際、嫌なことや違うと思ったことがあればハッキリ話すタイプです。妻は『むしろ、落ち着いていたらあなたの魅力を感じていなかったかも』と言ってくれました」。こうした“フィーリングの良さ”も、2人が惹かれ合った理由の一つなのかもしれない。
また、お互いの呼び方にも言及。「妻は僕を『ウリム』と名前で呼ぶと弟っぽく感じてしまうそうで、『チャギ(あなた)』や『ヨボ(あなた/夫)』と呼んでいます。僕も付き合っていたときは『チャギ』と呼び、結婚後は『ヨボ』になりました。交際前は『ヌナ(姉さん)』と呼んでいたんですが、付き合い始めてからは一度もそう呼んでいません。妻も『ヌナ』と呼ばれるのは嫌なようです」と笑顔で明かした。

除隊直後に9泊10日のパリ旅行へ
コ・ウリムの除隊直後、2人はすぐに夫婦旅行へ出かけた。「僕が1年半も不在だったので、妻と一緒に過ごす時間が必要だと思い、パリへ9泊10日で旅行に行きました」とし、こう続ける。
「宿泊したホテルの職員は、最初はそっけない感じで僕らを見ていたのですが、チェックアウトのときには笑顔で近づいてきました。妻がキム・ヨナだと気づいたようで、『オリンピックチャンピオン、あなたの成功した人生を祝福します』と声をかけてくれたんです。そのときは妻が誇らしく感じました(笑)」
「妻の性格は、MBTIに例えるとかなり強いJ(判断型)です。今回も事前に旅行の計画をすべて立てて、予約もしてくれました。普段から妻がとても賢明な判断をしてくれるので、妻の選択に失望したことは一度もありません」
そんな計画性に加えて、相手を思いやる優しさもキム・ヨナの魅力だという。「妻は『これやろう』『あれ食べよう』と押し付けるタイプではなく、『何がしたい?』『何が食べたい?』『行きたいところはある?』と必ず聞いてくれます。おかげで旅行は本当に幸せな時間でした」と、コ・ウリムは嬉しそうな表情で語っていた。
引退後も数多くのCMに出演し、世界的ブランドのアンバサダーやファッション誌のモデルなど多忙な日々を送るキム・ヨナ。彼女が夫にだけ見せる“素顔”が垣間見えた今回の放送は、多くの韓国国民に新たな「親しみやすさ」を印象付けたことだろう。
◇キム・ヨナ プロフィール
1990年9月5日生まれ。韓国・京畿道出身。身長164cm。元フィギュアスケート選手。2010年バンクーバー五輪金メダル、2014年ソチ五輪銀メダル、2009年と2013年の世界選手権優勝など、輝かしい成績を残し、韓国では“フィギュア女王”と呼ばれる。2014年2月に引退。引退後も高い人気を誇り、数多い人気女優を押さえてCM女王として君臨している。フィギュアスケート選手の強化・育成活動を続けており、ボランティア活動や寄付活動にも積極的だ。2022年10月、「Forestella」のメンバーであるコ・ウリムと結婚した。
◇コ・ウリム プロフィール
1995年7月10日生まれ。ソウル大学出身の声楽家で、4人組ボーカルグループ「Forestella」のメンバー。同グループは韓国JTBCのオーディション番組『ファントム・シンガー2』で優勝した。コ・ウリムは低音ボイスで多くの女性ファンを持つ人物。2022年7月、同年10月に“フィギュア女王”キム・ヨナと結婚することを電撃発表し、大きな話題となった。兵役のため2023年11月20日に入隊し、2025年5月19日に除隊した。