スマートスピーカーは持ち歩くと便利?どんな準備が必要か考えてみた | RBB TODAY
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スマートスピーカーは持ち歩くと便利?どんな準備が必要か考えてみた

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スマートスピーカーは持ち歩くと便利?どんな準備が必要か考えてみた
  • スマートスピーカーは持ち歩くと便利?どんな準備が必要か考えてみた
  • Amazonのスマートスピーカー「Echo Dot」
  • 電源には5V・2Aの出力が可能なモバイルバッテリーを利用できる。写真のモバイルバッテリーはCheeroの「Power Plus 3 10050mAh」
  • Echo Dot専用の「KIWI design Dot(Newモデル)用充電台バッテリーベース」。裏面に給電用の短いUSBケーブル、電源スイッチ、バッテリー充電用のmicroUSBコネクターを備える
  • Echo Dotをセットアップモードへ移行し、コンパニオンアプリから設定をおこなう
  • Echoがセットアップモードになったら、スマホのWi-Fi設定画面からEchoに接続する(左)/コンパニオンアプリに表示されているWi-Fiアクセスポイント一覧のうち、一番最後ろにある「このデバイスをWi-Fiホットスポットとして使う」を選択する(右)
  • テザリング機能のSSIDと暗号化キーをコンパニオンアプリに入力する(左)/スマホのテザリング機能をオンにすると、Echoがテザリング機能を介してインターネットに接続される(右)
 声だけで操作ができて、音楽を聞いたり、情報を検索したり、オンラインで買い物までできたりする「スマートスピーカー」。据え置いて使うことが前提のデバイスだが、持ち歩いたとしたら便利に使えるのだろうか?

 声で操作ができるのだから、たとえばキッチンでの調理中や庭先でガーデニングをしている際に、食材や土で汚れた手をいちいち洗わなくてもいい。モバイルバッテリーで動くのならば、移動させるときに電源プラグを差し替える必要もなくなり、再生中の音楽やラジオを中断することなく場所を移せる。持ち歩けるようになるだけでも、スマートスピーカーの利便性は大きく向上するはずだ。

 そして宅内だけでなく外出先でも、スマートスピーカーは活躍するのではないだろうか。車内や宿泊先といった比較的プライベートな環境であれば、音も出しやすい。長時間ドライブの際に、暇を持て余す子どもの話し相手として活躍したり、宿泊先で音楽を流してリラックスしたり、多人数で遊べるゲームをプレイしたりと、個々人がそれぞれの世界に没頭しがちなスマホとはまた違った楽しみ方がありそうだ。

 そんな「持ち歩けるスマートスピーカー」がある暮らしを思い浮かべながら、まずは小型のEcho Dotをポータブル化するための方法を考えてみた。今回は「準備編」として、スマートスピーカーを持ち歩いて使うための準備をおこなった。

スマートスピーカーに必要なのは「電源」と「Wi-Fi」


 2018年4月に一般販売が始まったAmazonの「Echo」シリーズをはじめ、Googleの「Google Home」やLINEの「Clova」といったスマートスピーカーが、国内でも注目を集めている。

 言葉で操作して耳で聞くスマートスピーカーは、利用できる機能や音声認識の精度などにまだまだ改善の余地はあるものの、視線での確認と手を使った操作が基本のスマートフォン(スマホ)と互いに補完し合うツールとして、大きな可能性を秘めている。

Amazonのスマートスピーカー「Echo Dot」
Amazonのスマートスピーカー「Echo Dot」


 筆者はGoogle HomeとAmazon Echo Dotを入手し、家族とともに毎日使っている。Google Homeは、おもに音楽再生や情報検索などに活用。豊富なスキルが特徴のEcho Dotは、ニュースの読み上げやゲームなどの用途に用いることが多い。

 Google Homeは据え置きが大前提だが、Echoシリーズでも一番小さなEcho Dotは手のひらに乗せても気にならないほど小さくて軽い。持ち歩きにも適していそうなだけに、いろいろな場所で使ってみたくなる。

 国内で購入できるスマートスピーカーは、インターネットへ接続するためにはWi-Fi環境が必須。モバイルデータ通信に対応するスマホのように、手軽に持ち運んで好きな場所で利用することはできない。裏を返せば、電源とWi-Fiの問題さえ解決すれば、スマートスピーカーを持ち歩いて使えるはずだ。そこで、小型のEcho Dotをポータブル化するための方法を考えてみた。

電源にはモバイルバッテリーを利用


 まずは電源の確保からだ。Echo DotはmicroUSBポートからUSBケーブル経由で電力を受け取っている。通常はACアダプターから給電されるが、これを市販のモバイルバッテリーに置き換えてみてはどうだろう。

 Echo Dotの仕様を確認すると、給電に必要な電圧は5V(ボルト)、電流は最大1.8A(アンペア)。筆者が所有している5V・2Aの出力に対応するモバイルバッテリーを接続したところ、Echo Dotを動作させることができた。

電源には5V・2Aの出力が可能なモバイルバッテリーを利用できる。写真のモバイルバッテリーはCheeroの「Power Plus 3 10050mAh」
電源には5V・2Aの出力が可能なモバイルバッテリーを利用できる。写真のモバイルバッテリーはCheeroの「Power Plus 3 10050mAh」


 また、スマートスピーカーがおさまるホルダーと、給電用の短いUSBケーブルが付属するスマートスピーカー専用のモバイルバッテリーも販売されている。スマートスピーカーとバッテリーをコンパクトに一体化できるため、汎用のモバイルバッテリーと組み合わせるよりも持ち運びやすい。

Echo Dot専用の「KIWI design Dot(Newモデル)用充電台バッテリーベース」。裏面に給電用の短いUSBケーブル、電源スイッチ、バッテリー充電用のmicroUSBコネクターを備える
Echo Dot専用の「KIWI design Dot(Newモデル)用充電台バッテリーベース」。裏面に給電用の短いUSBケーブル、電源スイッチ、バッテリー充電用のmicroUSBコネクターを備える


 こうした一体型バッテリーにはスマートスピーカー以外の機器に対して給電可能な製品もあるが、ケーブルは必要最低限の長さしかなく、一般的なモバイルバッテリーと比べて特殊な形状をしているため、他の用途にはあまり向かない。あくまでも専用品だと割り切ろう。

スマホのテザリング機能やモバイルルーターを通信手段に


 続いてはWi-Fi環境の確保だ。通常、自宅などでスマートスピーカーを使う場合、Wi-Fiルーター経由でインターネットにアクセスする。家のなかで持ち歩くなら前述のバッテリーだけ準備をすればいいが、外出先でスマートスピーカーを使いたければ、別の手段でWi-Fi環境を確保しなければならない。

 最も簡単なのは、スマホのテザリング機能を活用する方法だ。Echoシリーズは標準でテザリング(Wi-Fiホットスポット)経由での接続に対応しており、Echoのコンパニオンアプリ「Amazon Alexa」からかんたんに設定できる。

 セットアップ方法は、Echoシリーズにおける通常のWi-Fi接続設定と途中までは一緒だ。最初に、セットアップモードのEchoにコンパニオンアプリをインストールしたスマホから接続する。すでに使っているEchoのWi-Fi設定を変更する場合は、アクションボタンを5秒間長押ししてセットアップモードに移行させよう。

Echo Dotをセットアップモードへ移行し、コンパニオンアプリから設定をおこなう
Echo Dotをセットアップモードへ移行し、コンパニオンアプリから設定をおこなう


 Echoに接続したら、Wi-Fiアクセスポイントのリストを最後までスクロールさせて、「このデバイスをWi-Fiホットスポットとして使う」を選ぶ。

Echoがセットアップモードになったら、スマホのWi-Fi設定画面からEchoに接続する(左)/コンパニオンアプリに表示されているWi-Fiアクセスポイント一覧のうち、一番最後ろにある「このデバイスをWi-Fiホットスポットとして使う」を選択する(右)
セットアップモードになったら、スマホのWi-Fi設定画面からEchoに接続する(左)/コンパニオンアプリに表示されているWi-Fiアクセスポイント一覧のうち、一番最後ろにある「このデバイスをWi-Fiホットスポットとして使う」を選択する(右)


 その後は画面の指示通りにテザリング用のSSIDとパスワードを入力し、スマホのテザリング機能をオンにする。これで、Echoがテザリング経由でインターネットにアクセスできるようになる。Wi-Fiルーターを利用する場合と同様に、これ以降はスマホのテザリング機能をオンにするだけで自動的に接続されるようになる。

テザリング機能のSSIDと暗号化キーをコンパニオンアプリに入力する(左)/スマホのテザリング機能をオンにすると、Echoがテザリング機能を介してインターネットに接続される(右)
テザリング機能のSSIDと暗号化キーをコンパニオンアプリに入力する(左)/スマホのテザリング機能をオンにすると、Echoがテザリング機能を介してインターネットに接続される(右)


 また、もしもモバイルルーターを持っていれば、スマホのテザリング機能を使わなくてもインターネットに接続できる。この場合、Wi-Fiのセットアップ方法は宅内のWi-Fiルーターに接続する場合と変わらない。

持ち歩くことで起きるデメリットは?


 このように、モバイルバッテリーとテザリングを活用することで、スマートスピーカーを持ち歩けるようになる。可搬性が高まるのは便利だが、デメリットもある。

 まず、今回ポータブル化したEcho Dotをはじめ、スマートスピーカーは付属のACアダプターとケーブルによる給電を前提としている。付属品以外のACアダプターやモバイルバッテリー、USBケーブルなどを使う場合、必ずしも正常に動作するとは限らず、自己責任で利用することになる。

 また、Google HomeやClovaのように、公式にはテザリングに対応していないスマートスピーカーもある。テザリングの代わりにモバイルルーターを使うこともできるが、モバイルデータ通信ではエリアや通信速度にも気を遣う必要がある。特に、仮想移動体通信事業者(MVNO)の格安SIMでは通信品質が極端に悪化する時間帯があるので、スマートスピーカーの利用にも支障をきたすかもしれない。

 次回からはポータブル化したEcho Dotを実際に持ち歩き、いろいろなシチュエーションにおけるメリットを探りつつ、上記のようなデメリットも検証していきたい。
《松村 武宏》
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