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ワイモバイル、「タダ学割」で10代の取り込みに注力……PHSの今後についても言及

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ワイモバイルでは、他キャリアに先んじて10代に向けた「タダ学割」を発表。12月1日から提供開始する
  • ワイモバイルでは、他キャリアに先んじて10代に向けた「タダ学割」を発表。12月1日から提供開始する
  • 5~18歳を対象にした、タダ学割。基本料を最大4ヵ月無料にするなどの特典を用意した
  • あんしんフィルター、スマホルールリストなどを提供。弱年齢層にスマホを持たせることを懸念する、親世代の不安を取り除きたい考えだ
  • 囲み取材に応じる、ソフトバンク執行役員 プロダクト&マーケティング統括 Y!mobile事業推進本部 本部長の寺尾洋幸氏
 ソフトバンクは30日、ワイモバイルで展開している格安SIMサービスにおいて、他キャリアに先んじて「タダ学割」を発表した。12月1日から提供を開始する。また囲み取材ではワイモバイルの事業の進捗、PHSの今後についても言及があった。本稿であわせて紹介する。

■タダ学割の特徴

 タダ学割では2つの特典「データ容量ずーっと2倍」「基本料タダ」が適用される。データ容量ずーっと2倍では、データ容量が契約料金プランの2倍になる「データ容量2倍オプション」の月額料500円(税抜、以下同)を次の機種変更まで無料にする。基本料タダでは、「スマホプランS / M / L」の基本料を最大4ヵ月無料にする。申し込みの時点で使用者の年齢が5~18歳であること、などいくつかの適用条件が設定されている。キャンペーン受付期間は、2017年12月1日から2018年5月31日まで。

5~18歳を対象にした、タダ学割。基本料を最大4ヵ月無料にするなどの特典を用意した
5~18歳を対象にした、タダ学割。基本料を最大4ヵ月無料にするなどの特典を用意した


 記者説明会に登壇したY!mobile事業推進本部の寺尾洋幸氏は、10代に向けたタダ学割を発表した背景について「スマホデビューの低年齢化がある」と説明する。とある調査の結果によれば、中学1年生のスマホ保有率は39%で、高校1年生になると90%以上まで上がる。このため、なるべく早い時期に若い層に提供したいという思惑がある。

 一方で、弱年齢層にスマホを持たせることを懸念する親の気持ちにも配慮したい。そこで、有害サイト / アプリをブロックする「あんしんフィルター」、スマホの使い方・約束を親子で確認できる「スマホルールリスト」なども用意した。あわせて10代の女子に読まれている雑誌「ニコラ」の協力を得て、ターゲット層のマーケティングも実施している。

あんしんフィルター、スマホルールリストなどを提供。弱年齢層にスマホを持たせることを懸念する、親世代の不安を取り除きたい考えだ
あんしんフィルター、スマホルールリストなどを提供。弱年齢層にスマホを持たせることを懸念する、親世代の不安を取り除きたい考えだ


 学割の開始時期が12月1日に早まった。このことについて、寺尾氏は「ご家庭で話し合う時間を長くとりたいので。ワイモバイルでは、学割のメインターゲットになる中学生、高校生を応援していきたい」と説明した。また、説明会の終了後に行われた囲み取材では「大きな動きがあるのは、やはり3月だと思っている。需要のピークは新中学1年生と新高校1年生。この方たちに、どうやってワイモバイルを知っていただくかを考えている」と説明。その上で「先にやったら、きっと話題になるだろうという考えから、開始時期を12月に早めた」と冗談めかして記者団を笑わせた。

囲み取材に応じる、ソフトバンク執行役員 プロダクト&マーケティング統括 Y!mobile事業推進本部 本部長の寺尾洋幸氏
囲み取材に応じる、ソフトバンク執行役員 プロダクト&マーケティング統括 Y!mobile事業推進本部 本部長の寺尾洋幸氏


■契約者数、PHS、ポケットWi-Fiなど

 なお囲み取材では、ワイモバイルの事業の進捗などについても質問がおよんでいる。以下であわせて紹介していく。

――契約者数の伸びは?

寺尾氏「対前年比でも伸びており、堅調と言える。ただ、とどまることが怖い。今日が良い状態であっても、明日は必ず落ちていく。今日やっていることに満足することなく、常にひとひねり、ふたひねりする。沈むのはあっと言う間。常にもがいていきたい」。

――PHSの先行きは?

寺尾氏「新規受付は3月末ですでに停止した。アップグレードプログラム、ソフトバンクへの移行など、お客さまには様々なご案内をしている段階。かなりの割合の方にソフトバンクグループのスマートフォンなどに移っていただいた。順調に移行が進んでいる。PHSを立ちあげてきた人間として、利用者の方には決してご迷惑をおかけしたくない、という気持ちでやっている。今後もスムーズに移行できる環境をつくって、サポートを続けていきたい」。

――ポケットWi-Fiの利用動向は?

寺尾氏「これまで5GB、7GBといったスマホのパケットプランの補完として使われてきた。それが、ウルトラギガモンスターなどの大容量パケットプランの登場により、モバイルWi-Fiルータのニーズが減ってきた。市場がシュリンクし始めている印象がある」。

――SIMのみの契約も増えている?

寺尾氏「SIMを差し替えて使う需要が高まりつつある。家電量販店でも、例えばHuaweiさんなどがSIMフリー端末の販売に力を入れておられる。私のスタイリストさんも昨日、買いましたと言っていた。そんな使い方が広がっているのでは」。

――最近、ワイモバイルのVoLTEに対応したSIMフリー端末も発売されはじめている。メーカーに対してガイダンスを出しているのか?

寺尾氏「VoLTEのこと、ネットワークの周波数のことを含めて、メーカーさんに対応していただくことで、お客さまの満足度も上がる。そこで我々としても、ガイダンスを提供している」。

――ハイエンド端末が欲しい人はソフトバンク、という棲み分けか。

寺尾氏「それもある。イチバン分かりやすい事例で言うと、iPhone 8、iPhone Xが欲しい人はソフトバンクで契約してください、ということ。ソフトバンクなら大容量プランもあり、また割賦によりデバイスも買いやすくなっている」。
《近藤謙太郎》
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