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格安SIMの「OCN モバイル ONE」、業界最安値水準の新料金プランで巻き返しなるか

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格安SIM「OCN モバイル ONE」の新料金コースが発表された
  • 格安SIM「OCN モバイル ONE」の新料金コースが発表された
  • 通信会社のシェア
  • MVNOのファネル分析とマーケット人口
  • Y!mobileを含めた格安SIMランキング
  • 格安SIM満足度
  • 「業界シェアNO.1を奪還する」とコメントする木藤暢俊氏
  • 最低利用期間は設定されておらず、解約時の違約金も必要ない
  • 「OCN モバイル ONE」の新料金コース
 NTTコミュニケーションズとNTTレゾナントは20日、格安SIM「OCN モバイル ONE」の新料金コースと、それに伴うECサイト「goo Simseller」で行うキャンペーンについての記者発表会を行った。

■5人に一人が格安SIM経験者、シェア率は確実に増加

 会場ではまずMMD研究所より、今年のMVNO市場についてのスピーチがあった。

通信会社のシェア

MVNOのファネル分析とマーケット人口

 今年9月に同社が行った調査によると、アンケート回答者のうちMVNO(ワイモバイル(Y!mobile)をのぞく)の利用者は13.2%。格安SIMの認知度が9割を超えた2017年と比較しても、5.8ポイント増という結果となっている。なお、サブ端末までを含めると、「利用を検討している」と答えた人は29.0%、「利用したことがある」と答えた人は21.8%。実に5人に1人が、過去に何らかの形で格安SIMを利用していることになる。

Y!mobileを含めた格安SIMランキング

格安SIM満足度

 なお、格安SIM内でのシェア率については、ワイモバイル(Y!mobile)を含めると、同社が29.7%と高い支持を受けていることが分かる。以降、楽天モバイル(20.8%)、mineo(10.7%)、UQモバイル(8.5%)と続き、OCN モバイル ONEは5.5%で業界5位という位置づけだった。ただ、総合満足度ではOCN モバイル ONEは78.0%で業界3位となっており、特に「端末ラインナップ」「端末のお得さ」では、満足度業界1位となっているようだ。

■新料金コースは音声付で月額980円から、さらに月額300円で10分かけ放題も

「業界シェアNO.1を奪還する」とコメントする木藤暢俊氏

 新料金コースの発表にあたり、OCN モバイル ONE サービスプロデューサーの木藤暢俊氏は、冒頭で「業界シェアNO.1を奪還する」とコメントした。

 OCN モバイル ONEは2016年3月末の時点でシェア率20.6%と、業界1位のポジションにあった。しかし、先ほどのMMD研究所のスピーチにあったように、現時点でのシェア率は業界5位。ここからの巻き返しをかけるために行うのが、今回発表した新料金コースというわけだ。

「改正電気通信事業法が施行されて、モバイル業界は大きく変動するかと思っていましたが、現時点ではそこまでの動きは感じていません。ただ、違約金が1000円以下となり、いつでもだれでもキャリアを乗り換えられるようになれば、大きな変化は必ずやってきます。そこに向けて今回、新コースをリリースさせていただきました」(木藤氏)。

最低利用期間は設定されておらず、解約時の違約金も必要ない

 OCN モバイル ONE では、OCN 光サービスとセットで利用することで、月額利用料が毎月200円安くなる「OCN光モバイル割」を提供している。このような自社サービスとのセット割を含めた場合、基本通信容量別に6パターンが用意された今回の新料金コースは、すべてのコースで業界最安値水準になるという。具体的には基本通信容量1GBの場合、月額料金は980円。10GBで2680円、30GBで5780円といった具合だ。

「OCN モバイル ONE」の新料金コース

 これらの新コースでは、最低利用期間は設定されておらず、解約時の違約金も必要ない。容量が不足した場合には、「OCN モバイル ONE アプリ」から1GBあたり500円で容量の追加が可能。容量は3か月後の月末まで繰り越せるので、月末近くになってから追加しても、無駄なく容量を使いきれる。

「業界のスタンダードとして容量追加は0.5Gで500円なので、実質半額となります」(木藤氏)

 さらに、今回の新料金プランでもう一つの目玉となるのが、「OCNでんわ10分かけ放題オプション」に関するキャンペーンだ。このオプションは1回10分以内の国内通話が、月額固定でかけ放題になるもの。通常は月額850円で提供しているが、今回の新コースでは12カ月間まで月額300円で利用できる。

「さらに、OCNでんわアプリを利用すれば、30秒10円で音声通話ができます。一般的な通話料金は30秒20円なので、こちらも半額になるわけです」(木藤氏)

 なお、OCN モバイル ONEに新規契約した場合、MNP転入ユーザー限定で、4000円が月額料金から割り引かれるキャンペーンも行っている。解約違約金が1000円、さらにMNP手続きが3000円かかるため、ユーザーが乗り換える時のハードルになっていたが、それをそっくり肩代わりしたような形だ。

■通信速度の2段階制限で、通勤時間やランチタイムでの負荷を軽減

 さらに、OCN モバイル ONEでは新コースの導入に伴い、同社がNTTドコモから借用している通信帯域の負荷軽減にも着手するという。

 テクニカルプロデューサーの藤原康行によると、従来では契約している基本通信容量(1GB/月コースなど)を超える通信を行った場合、通信速度を最速200kbpsとする帯域制限を行っていた。この制限下においても通信を頻繁に行うユーザーは、全体の5~10%ほど存在するという。

 このように“帯域制限下においても通信を頻繁に行う”など、通常にはない通信を行う10%程度のユーザーは、藤原氏によるとOCN モバイル ONEにおける総トラフィック量の50%近くを使用しているという。このような状況は契約している基本通信容量を守って通信しているユーザーとの公平性にかけるとの判断から、今回の新コースでは帯域制限の手法を変更することになった。

 具体的には最速200kbpsの帯域制限がかかった状態で、さらに契約している基本通信容量の半分まで通信を行った場合(1GB/月コースなら500MBまで追加で通信)、さらなる帯域制限が行われるという。制限下での具体的な通信速度は「実際にコースを提供してから、利用者の声をふまえて変動的に変えていく」とのことだが、2段階目の帯域制限がかけられた場合、「LINEぐらいは使えるが、ブラウザはさくさく見れる状況ではなくなる」ようだ。

新コースでは帯域制限を2段階に行う

 この2段階の帯域制限を行うことで、10%程度のユーザーが総トラフィック量の50%近くを使用している状況を改善。総トラフィック量を抑えることで、通勤時間やランチタイムといった回線が混み合う時間帯での通信品質を向上させるというのが、今回の2段階制限の狙いだ。

総トラフィック量を削減し、基本通信容量の範囲ないなら高速通信を使い続けられるように

■最新の「AQUOS sense3 SH-M12」を1万4800円でセール販売

 最後にgoo Simseller セールスディレクターの苗村亮一氏から、新料金コースの展開にともなうセールの開催についての発表があった。

1万4000円台の端末を1円で販売

 今回のセールで最大の目玉となるのが、「Zenfone Max」、「HUAWEI nova lite 3」、「Zenfone Max Pro」の3アイテム。いずれも1万4000円台の端末だが、今回のセールではこれらを1円で販売する。

「AQUOS sense3 SH-M12」は1万4800円で販売

 さらに、先日発表された「AQUOS sense3 SH-M12」については、1万4800円で販売。「他社が3万円前後なので、50%ぐらいの格安」になるとのことで、格安SIMの乗り換えを検討している人には魅力的なアイテムになりそうだ。

 これらのセールは12月24日の11:00まで展開される。ほかにも、セール対象になるアイテムがあるが、「早い者勝ち」とのことなので、早めに情報をチェックしておきたい。

 なお、OCN モバイル ONEでは、新料金コースの展開に合わせて、「Q&A コミュニティサイト」をオープンしている。これは、ユーザー間でサービスに関する情報を交換することで、カタログスペックにはない使用感を調べたり、購入後のトラブル解決などに役立つ場になるという。「教えて!goo」と連携し、将来的には回答者にインセンティブを行うことで、活発なコミュニケーションが行われる場所に育てていきたいとのことだ。
《とびた》
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