【Maker Faire Tokyo】衛星が身近に! 自作できるキットやDIYの団体も発足 | RBB TODAY

【Maker Faire Tokyo】衛星が身近に! 自作できるキットやDIYの団体も発足

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東京大学と多摩美術大学のコラボによる芸術衛星「INVADER」。らせん状のデザインが印象的だ
  • 東京大学と多摩美術大学のコラボによる芸術衛星「INVADER」。らせん状のデザインが印象的だ
  • INVADERに使われたパーツ類をキットとして販売する「ARTIST KIT」。すでに実績があるため、安心して組み立てられる
  • 2年以内の衛星打ち上げを目指すリーマンサット・プロジェクト。写真は同プロジェクトで製作中の「CubeSat」(モデル)
  • Kikyu・orgの「成層圏気球プラットフォーム」。より高くまで気球を上げるための成層圏気球調整バルブのデモを実施
  • 成層圏気球調整バルブの仕組みを説明。1回目の実験では明確な結果が見えなかったため、追試を計画中とのこと
  • エリジウムスペースによる祈念宇宙葬サービス。写真のようなアレイに複数の遺灰カプセルを入れて宇宙に放出する
  • 遺灰カプセル。インターネットで申し込むと、カプセルが届く。これに遺灰を入れて送り返すと、宇宙葬を行ってくれる
  • マーフェースプロジェクトの「Giant Leap」。月表面を3Dプリンティングしたサンダルで、地上にいながら月面を踏めるという発想
 最近では大学や有志などで、DIYの自作衛星をつくる活動も広がってきた。たとえば東京大学と多摩美術大学のコラボによる芸術衛星「INVADER」は、実際に2014年2月に「はやぶさ2」とともにH-IIAロケットに相乗りし、宇宙に旅立った。

 このINVADERのパーツをキットにして、自分で組み立てられるようにするプロジェクトが進行中だ。「Maker Faire Tokyo 2015」では、NPO法人有人ロケット研究会のブースにて「ARTIST KIT」を出展していた。このKITは、近日クラウドファンディングでも出資を募るそうだ。

 ARTIST KITでは、Arduino互換ボードなどを販売する。これは、地上との通信(FM変調1200bps)やカメラ撮影(QQVGA)、仮想マシンによる地上からのプログラム送信、デジトーカーを用いた音声合成・トーン送信などが行えるCPUボードだ。またC++で実装されたSDKを使ってプログラミングし、軌道上でユーザープログラムの実行も可能だ。

 「誰でも宇宙開発に関われる場所」の提供を目的としたリーマンサット・プロジェクトでは、一般のサラリーマンや学生などが集まり、2年以内の衛星打ち上げを目指して積極的に活動を展開している。

 10cm×10cmの極小衛星「CubeSat」(キューブサット)をDIYでつくり、宇宙から画像を撮ったり、メッセージを投げて地上の子どもたちに解読してもらったり、衛星に乳歯を乗せて宇宙に放出するなど、複数の計画を立てているそうだ。JAXAで無償の衛星打ち上げプログラムに合格すれば、ロケットに衛星を載せて宇宙に出ることも夢ではないだろう。

 Kikyu・orgは、「成層圏気球プラットフォーム」を紹介していた。高度30000mの成層圏まで気球を上げ、カメラや実験装置などを搬送することで、映像を撮ったり、センサーで観測データを収集できるサービスだ。成層圏までバルーンが届くと、気圧の関係で10mほどの大きさまで膨れる。

 最後は低気圧に耐えられなくなり、バルーンが破裂し、パラシュートでペイロードが地上に落ちてくる。それを独自の無線トラッキングユニットで追って回収する。高精度な落下地点予測とリアルタイム位置追跡によって、回収率は95%を超えるそうだ。

 今回の展示では、成層圏気球調整バルブのデモを実施していた。成層圏で気球が破裂するのだが、もっと高く上昇させるために、途中から調整バルブでガスを抜いて、気球の膨張を抑制する仕組みだ。バルブを空けるタイミングは、GPSデータを参照し、ある高度になった段階で開放するという。

 変わり種としては、エリジウムスペースによる祈念宇宙葬サービスが紹介されていた。遺灰の一部を回収し、カプセルに入れて、人工衛星で宇宙に放出するサービスだ。カプセルには本人のイニシャルが刻印される。打ち上げイベントのビデオ作成や、打ち上げビューイングイベントの招待などもあるという。費用は241,600円(税込)で、インターネットから申し込みできる。

 マーフェースプロジェクトでは、大変ユーモアにあふれたアイデアのサンダル「Giant Leap」を展示していた。これはサンダルに月表面のクレーターを3Dプリンティングしたもので、同時に足ツボも刺激できるようになっている。サンダルを履けば、常に月面にいるのと同じ。アポロ11号のアームストロング船長のように、地上にいながら月面を踏めるという発想が秀逸。価格は一足で56,404円(税込)だ。
《井上猛雄》

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