産卵能力が高いウズラ 開発
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愛知県は2014年の調査によると、ウズラの飼育数は275万羽で国内1位。卵のうち約7割は加工用、約3割が生食用として出荷されている。だが、多くの生産農家が自家繁殖により飼育しているため、近親交配の影響で生存率や産卵能力の低下が問題になっていた。
今回開発された2系統は、こうした問題に対応するもの。2004年から取り組みをはじめ、県内のウズラと血縁的に遠い個体を使って開発を進めてきた。
完成したのは野生色系統の「WW」と、ブラウン系統の「BB」の2系統。20週齢までの採卵期間300日間において、出荷規格に適合する卵の産卵数(推定個数)は、一般のウズラが209個なのに対し、WWは227個、BBは236個とともにが多くなっている。卵殻が厚く市場価値の高い「粉ふき卵」の割合も、両系統ともに78%と、一般のウズラ(51%)より高い。
中でも、BBは卵の生み始めが早いため、生産性が高いのが特徴だ。一方、20週齢までの生存率は一般のウズラが95%なのに対し、WWが98%、BBが95%。WWはより丈夫でストレスに強い系統となっている。
このほか、BBのオスは、WWや県内飼育種のメスと交配させた場合、ヒナの羽色が雌雄で異なるため、雌雄鑑別が容易になるのも特徴のひとつ。ヒナの雌雄鑑別は専門的な技術が必要なため、鑑別師が行うのが一般的だが、鑑別師は減少傾向。雌雄鑑別の容易さはコスト削減につながる。
愛知県では今年8月から2017年にかけて、愛知県畜産総合センター種鶏場を通じて県内のウズラ生産者にこの2系統を有償譲渡していく予定。県内生産者の75%への普及を目標にしている。
産卵能力が高いウズラの系統開発に成功……愛知県で国内初の取り組み
《こばやしあきら/H14》