実際に3つのプレミアム缶コーヒーを飲み比べてみて、甘味の数値が最も高い「泡立つプレミアム」は、それほど甘いとは感じなかった。その理由は、甘味だけでなく苦味も高いため「ほどよい甘さ」として感じられるからだ。 一方、「プレミアムボス」は甘味が高く苦味が低いので「甘いコーヒーだ」と感じると思ったが、こちらもそれほど甘く感じなかった。鈴木氏は「『プレミアムボス』は味の消え方に特徴がある」と語る。レオはただ単に味を計測するだけでなく、経時変化の数値も計測可能。人間がコーヒーを飲んだときをシミュレートし、コーヒーの味を舌で感じた後に流れて消えていく様子が数値化されていた。 そのデータを見ると、「プレミアムボス」は甘味と酸味、苦味の3つとも、時間が経過すると急に数値が低くなる。これが「味の消え方の秘密」だそうだ。鈴木氏は「甘味がしっかりして飲みやすいが、早く味が消えるため後味がスッキリしている」と分析した。 また「泡立つプレミアム」の後味について鈴木氏は、「甘味も苦味も高く、微少ながら旨味もある缶コーヒーなので濃厚に感じる。後味が残るときに甘味も苦味も同時に残るため、“深みがある”という印象を受ける味」と話す。解説を聞いてから再び飲み直すと、確かに納得する。後味がコーヒーを“飲んだ気”にさせてくれた。 「別格 希少珈琲」について鈴木氏は、「苦味が特徴で甘味は控えめなコーヒー。後味も苦味が最後まで残り余韻があるように感じる。ビターテイストな印象を受ける人が多いと考えられる」とコメント。試飲すると他の2つのコーヒーよりも苦さが強く、味のバランスが異なっているのがはっきりわかった。 缶コーヒーが好きな人は自分のお気に入りの商品を購入しつづけることが多いようだが、たまには他の缶コーヒーと飲み比べてみるのもおもしろい。