政府機関のサイト、約76万ページが障害者・高齢者配慮のJIS規格最低基準を満たさず | RBB TODAY
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政府機関のサイト、約76万ページが障害者・高齢者配慮のJIS規格最低基準を満たさず

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達成等級Aの達成基準別「問題あり」のページ割合(問題の多い達成基準上位10位)
  • 達成等級Aの達成基準別「問題あり」のページ割合(問題の多い達成基準上位10位)
  • 問題の割合が少ない順(抜粋)
  • 問題の割合が少ない順1位の「国家公務員制度改革推進本部事務局」ページ
  • 問題の割合が少ない順100位の「林野庁」ページ
 アライド・ブレインズは20日、国(府省庁、国会、裁判所等の政府機関)のホームページ50サイトの全ページを対象に実施した、高齢者・障害者のホームページ利用への配慮(ウェブアクセシビリティ)に関する調査結果を発表した。調査期間は4月26日~5月24日。

 総務省からは、「みんなの公共サイト運用モデル(2010年度改定版)」が2011年4月に公開されており、国および地方公共団体は2013年度末までにウェブアクセシビリティに関するJIS規格(JIS X 8341-3:2010)の達成等級A、2014年度末までに達成等級AAへ準拠することが求められている。

 この調査は、現時点でのJIS規格への対応状況を調査したものとなっているが、50の府省等サイトの合計121万0,167ページのうち、76万2,252ページ(62.99%)で、JIS規格で最低限遵守すべき「達成等級A」の問題が確認されたとしている。個別のサイトについては、20の府省等サイトで、達成等級Aに問題のあるページが1万ページ以上あることが確認された。

 問題のある割合は、もっとも少なかったサイトで3.54%(113ページ中4ページ)、もっとも多かった2サイトで100.00%(サイト1:26,893ページ中26,892ページ、サイト2:11ページ中11ページ)となっている。特に「問題あり」のページの割合が高かったのは、音声読み上げソフトの利用者に画像の内容を伝えるための「代替テキスト」がないようなケース、ページ内で主に使用している言語(日本語、英語など)の指定がないといったケースだった。

 調査は、アライド・ブレインズが開発した「全ページJIS検証プログラムAion(アイオン)」を用いて行われた。Aionは、総務省が開発し一般に無償提供しているJIS規格対応検証ツール「miChecker(エムアイチェッカー)」と同じチェック項目と基準で、公開されている全ページを一括で検証可能なプログラムとなっている。

 この調査は、国の他に、都道府県、政令市、政党のホームページを対象に実施しており、今後順次結果が発表される予定。
《冨岡晶》
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