富士通研、サーバ内通信用に従来2倍のデータ転送速度25Gbpsを実現する技術を開発 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

富士通研、サーバ内通信用に従来2倍のデータ転送速度25Gbpsを実現する技術を開発

ブロードバンド テクノロジー
サーバ内光インターコネクトのための光トランシーバ課題
  • サーバ内光インターコネクトのための光トランシーバ課題
  • 光電変換部構造の比較
  • サーバ内での光インターコネクト適用例
  • 開発技術を適用した光トランシーバの外観
  • 試作した光電変換部
 富士通研究所は31日、サーバ内データ通信用の「光インターコネクト」に必要となる、小型・低コストな光トランシーバ技術を開発したことを発表した。

 現在は、サーバ間を1chあたり10Gbps程度の転送速度で接続する光インターコネクトが実用されているが、今回、ドライバIC回路とモジュールの実装構造の工夫により、1チャンネルあたり毎秒25ギガビット(Gbps)の転送速度を実現した。本技術により、サーバ内のCPU間や、CPUと周辺デバイス間でやり取りされるデータを高速・広帯域に転送することが可能となる見込み。さらにサーバ間だけでなく、転送速度の増大に伴い転送が難しくなっているサーバ内のボード間接続を、電気通信に代わって光インターコネクトを適用することで高速・広帯域なデータ通信を実現することが期待される。

 光デバイスを駆動するためのIC回路に、応答性能が劣る安価な光デバイスを用いても発光した光信号波形の立ち上がり立下りを急峻にする回路技術と、電気信号の波形を劣化させる多重反射を抑制する回路技術を搭載することで高速化を実現した。これにより、1chあたりの転送速度を、従来の10~14Gbpsから25Gbpsまで高速化した。また安価なフィルム状のレンズシートを開発しフレキシブル基板の裏面に積層する構造にすることで、サイズとコストをダウンさせた。試作された4ch x 25Gbpsの光電変換部では、22mm×9mm×0.86mmのサイズで、従来のレンズ部品を搭載した光電変換部に比べ、レンズ部で10分の1以下、光電変換部で3分の1以下の薄型化を実現したとのこと。

 今後は開発した技術を高性能サーバに適用するための研究・開発を進め、3年以内にサーバ内での光インターコネクトの実用化を目指す。
《冨岡晶》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top