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大学教育の質的向上のために学修時間の増加を提言

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学士課程教育の質的転換への好循環の確立
  • 学士課程教育の質的転換への好循環の確立
 文部科学省は3月29日、中央教育審議会大学分科会大学教育部会による報告をまとめた資料をホームページに公開した。

 「予測困難な時代において生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ」と題し、3月26日付けで提出された報告書ではまず、経団連や新聞社が実施した調査結果をもとに、大学の学士課程教育に対し、国民や企業が厳しい評価をしていると言及。大学進学率が5割を超え、大多数が進学の機会を得られる「高等教育のユニバーサル段階」において、大学教育の質の保証が強く求められるようになっていると指摘している。

 また、グローバル化や少子高齢化など急激な変化により、将来の予測が困難な社会情勢の中で、若者たちには変化に対応しながら未来への活路を見いだす原動力として活躍することが期待されており、そのための人材育成が大学に求められているとしている。

 そのうえで、各大学が目指すべきは「生涯学び続け、どんな環境においても“答えのない問題”に最善解を導くことができる能力を育成すること」であるとし、そのためには、学士課程教育の質的な転換が不可欠であると述べている。

 主体的に考える力を持った人材育成のためには、課題解決型の能動的学修(アクティブ・ラーニング)により、学生の思考力や表現力を引き出す必要があり、双方向の講義や実習・実技などを中心とした授業が求められるという。こうした質の高い教育のためには、学生たちに授業前の準備や授業後の探求活動を含めた充分な学修時間の確保が必要となるが、実態としては学生の学修時間が不足していることが大きな問題であると指摘。現状では、大学卒業ためには平均8時間程度の学修時間が想定されているにも関わらず、実際はその約半分程度となっていることを「全国大学生調査」の結果を引用し、報告している。

 そのうえで大学教育の質的な転換のためには、学修時間の実質的な増加が求められるとし、各大学の授業計画(シラバス)の作成においては、授業前後の学習の指針も含めた授業の工程表としての機能を求めるなど、いくつかの方策を提言している。
《田崎 恭子》

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