富士通研、スマートシティへの展開に向けたピーク電力削減技術を開発 | RBB TODAY
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富士通研、スマートシティへの展開に向けたピーク電力削減技術を開発

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スマートシティにおけるピーク電力削減の実現
  • スマートシティにおけるピーク電力削減の実現
  • 実験の概要
  • シミュレーション結果
 富士通研究所は14日、業界で初めて、スマートシティへの展開に向けたピーク電力削減技術を開発したことを発表した。

 スマートシティにおいては、従来、ビルや家庭に配置された蓄電池について、電力使用量のピーク時に利用(放電)し、それ以外の時間帯でユーザーごとに充電することで、ピーク電力削減に対応しているが、この場合、蓄電池に充電する時間帯が偏って、ピーク電力を逆に増加させる危険性があった。新技術では、オフィスや住宅街などの使用電力や、そこに分散配置された蓄電池の残量、使い方などの情報をクラウド上に収集し、クラウド上から蓄電池を統合制御することで、ピーク電力を効果的に削減可能とした。おもな技術は、コミュニティーの特性を考慮した複数パターンの電力需要予測技術、ユーザーの蓄電池の利用用途や寿命を考慮したピーク電力削減のための充放電制御技術となっている。

 その際、複数パターンの需要予測とユーザーの使い方を考慮した充放電スケジュールを計画するため、ユーザーの使い勝手を損なわずにさまざまな電力需要の変動に対応させることを可能とした。今回、本技術をオフィスに分散して多数存在するノートPCの内蔵バッテリーの充放電制御に適用し実験したところ、オフィス全体のピーク電力を約10%削減させることに成功したという。

 今後は、社内・社外での実証実験を通じて、ピーク電力削減技術の検証を進めていく予定。さらに、スマートシティに設置される蓄電池の特性や電力の送配電などの条件、さまざまなコミュニティーの特性を考慮した電力需要予測と充放電制御によるピーク電力削減技術の研究開発を進める。
《冨岡晶》
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