【レビュー】キーボード付きAndroidタブレット「Eee Pad Transformer」 | RBB TODAY
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【レビュー】キーボード付きAndroidタブレット「Eee Pad Transformer」

IT・デジタル スマートフォン
キーボードを取り付けると見た目はノートPCそのもの
  • キーボードを取り付けると見た目はノートPCそのもの
  • タブレットとキーボードを切り離したところ
  • 本体外観(モバイルキーボードドック装着時)
  • 本体右側面。下側がモバイルキーボードドック。タブレット部だけでもHMDI端子やmicorSDのスロットが搭載される
  • テンキ―による入力画面
  • メール作成、検索、その他に手書き入力も可能。指で文字を書けばよい。画数が多くても変換や候補表示はよくできている
  • HDMI端子のついたテレビにYouTubeを映し出す
  • バッテリーの持ちをみるため、1時間半ほどGPSオンでルートガイドなどをしてみたが、2~3時間は余裕で使えそうだった
 ASUSTekより6月25日に発売された「Eee Pad Transformer TF 101」は、タブレットながら着脱可能なキーボードユニット(モバイルキーボードドック)がついており、利用シーンが広がりそうな製品だ。

 タブレットとキーボードの着脱の仕方だが、タブレット部の一方の長辺となる側に、接続用のコネクタが部がみえる。それとキーボード部の可動式の取り付けアングルに差し込む。コネクタ位置が合えば、「カチッ」と感触があり差し込むことができる。このとき、アングル部にリリース用のスライド(銀色)が、しっかりロックされているかを確認する。はずすときは、このスライドをリリース側に動かせば、タブレット部を抜くことができる。

■ネックは重さ、バッテリー性能で相殺か

 外観はタブレット部分が、271mm×177mm、厚さが約13mm、液晶サイズは10.1型と、標準的といっていいだろう。重さは680gとiPad(約600g)よりは重いが、操作に影響がでるほどではないだろう。

 ディンプル加工された表面素材は、好みの分かれるところだが、iPadのアルミ合金の削り出しの質感よりは手になじむだけでなく、キズや汚れが目立ちにくいといった実用的な効果もある。

 これにほぼ同じ大きさのモバイルキーボードドックを取り付けると、2つ折りのモバイルB5ノートのような外観となる。厚さはたたんだ状態で28mmで重さは1.3kgとちょっと重くなる。タブレットとキーボードを接続した状態だと連続使用は16時間となる。ノートPCでも1kgを超えるものは重いとされるが、バッテリーの容量を考えると妥当な線といえる。

■プロセッサはNVIDIA Tegra 2

 OSはAndroid 3.0を採用。プロセッサはNVIDIA Tegra2(1GHz)。メインメモリの1GBのほか、eMMC規格のフラッシュメモリが32GB実装されている。メモリやストレージは本体への増設はできないが、ASUSのストレージサービスやAndroidアプリ対応したクラウド系のストレージが利用できる。

 タッチパネル液晶の解像度は1,280×800ドットとなっている。WXGA仕様のTFT液晶だ。発色もきれいで写真や動画はかなり鮮明に見ることができる。ただし、電子ブックなどを見るときは、照明の映り込みが多少気になることがある。これは、ガラスパネルの液晶画面の場合、避けられない問題だ。電子ペーパーを使ったKindleが人気なのもここに理由のひとつがある。

■豊富な外部インターフェイスで用途が広がる

 主だったスペックを見ていこう。センサ類は、GPS、電子コンパス、加速度センサなどを搭載している。これらのセンサがあれば、ナビアプリやAR系のアプリにほとんど対応できるだろう。こんなときも、携帯電話やスマートフォンのナビ機能はバッテリーの消費がネックとなり、車ではシガーソケットからの給電は必須であるし、歩行者ナビにいたっては、実際、実用になるとは言い難い時間しか利用できないが、タブレットのみで9.5時間、モバイルキーボードドック込みで16時間の容量があれば、GPSなどセンサフル稼働させても2~3時間の連続使用は可能と思われる。

 試しに付属のナビゲーションアプリでカーナビの代わりをさせてみた。ほぼフル充電の状態から1時間半程度の移動で、バッテリーインジケータは1目盛減ったくらいだ。ちなみに目盛は4段階ある。

 外部接続端子類は、HDMIのミニ出力端子、Micro SDのスロット、マイク、ヘッドフォンジャックが用意されている。またモバイルキーボードドックには、USB2.0の端子が2つと標準サイズのSDカードリーダーがある。外部メモリとのやりとりの幅がさらに広がる。USBメモリやSDカードの読み書きができることで、インストールアプリしだいでは、出先でちょっとした作業(画像を少し加工したり、文書や表を修正、作成したり)も不可能ではない。

 このようなオープンな設計は、ビジネスの現場ではかなり有意義と思われる。セキュリティ上の問題があるが、イントラネットとはうまく分離したり検疫システムを活用すれば、汎用的なモバイルビジネス端末として活用できるだろう。

■手書き入力は世代を超えたインターフェイス

 使用中の印象は、手書き入力の認識率の高さ、そして必要ならキーボードも使えるので、メールの作成が非常に楽だったことだ。スマートフォンやタブレットの画面に表示されるキーボードやフリック入力も悪くはないが、普通のメール文章を作成するとき、漢字、アルファベット、記号類が混在しても、使い慣れたリアルなキーボードか手書きで文章が入力できるのはうれしい。テンキーによる日本語入力やフリック入力に慣れていない筆者のような世代でも使いやすい。

 筆者の場合、モバイル系のデバイスでメールチェックはできても、こみ入った返信が必要なときは、結局その場では対応せず、会社や自宅に戻ってから返信することが少なからずあるが、Eee Padの手書き入力は、長文メールもあまり苦にならなかった。

 OSがAndroidなので、Windows PCのような使い方には多少の無理がある。例えば、カーソル用のタッチパッドとクリックボタンがあるが、右クリックでファイルのコピーや登録アプリの起動ができるポップアップメニューが表示されない(Windowsではないので当然だが)などというように、操作性が微妙にPC OSのそれと異なるため、その感覚でカーソルやアイコンを操作しても動きが違ったり、操作ができなかったりするからだ。

 以上のように、豊富な外部インターフェイスやリアルキーボードのような「間口」の広さは、趣味やエンターテインメントに寄ったタブレットより、ビジネスユースの可能性を感じさせてくれた。
《中尾真二》
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