富士通研、動画を途切れずに配信できるLTE基地局向け干渉制御技術を開発 | RBB TODAY

富士通研、動画を途切れずに配信できるLTE基地局向け干渉制御技術を開発

 富士通研究所は18日、LTE基地局がカバーするエリア(セル)の境界付近における電波の干渉を解消する、独自のセル間干渉制御技術を開発したことを発表した。

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あらたに開発された干渉制御方式の動作概要
  • あらたに開発された干渉制御方式の動作概要
  • 従来の干渉制御方式の説明
 富士通研究所は18日、LTE基地局がカバーするエリア(セル)の境界付近における電波の干渉を解消する、独自のセル間干渉制御技術を開発したことを発表した。

 隣接する基地局どうしでカバーするエリア(セル)が重なってしまう部分、互いの電波の干渉により、通信が非常に遅くなったり、動画配信などが途切れたりする場合が発生してしまう。隣接するセルごとに異なる周波数を用いる周波数繰り返しを行うことでセル間の干渉は低減できるが、その場合には各セルで使用する周波数帯域幅が狭くなり通信速度が逆に低下してしまう。

 今回開発された技術では、地形などにより変わってくるセルの形状、セルの重なりの境界付近にいる利用者の分布に応じて、電波の干渉を低減する周波数帯域を自動で割り当てることを可能とした。「FFR」(Fractional Frequency Reuse)という方式により、基地局に近いエリア(セル中心)と基地局から遠いエリア(セル端)の割り当て周波数を分離し、セル中心では送信電力を小さくしてすべてのセルで同一の周波数を用いる一方で、セル端の帯域については送信電力を大きくして周波数繰り返しを行うとともに、セルの形状や利用者分布の偏りの影響も考慮して、セル間の干渉を抑制するLTE向けのセル間干渉制御技術を開発した。

 新技術では、隣接する基地局が互いに状況を確認し、境界エリアの利用者への影響が少なくなるように重なり合うセルの周波数帯域を変更する。この技術を基地局に搭載することで、電波の干渉による通信速度の低下が問題となる境界エリア付近において、従来と比べて約2倍の速度で通信が可能になるとのこと。今後は、開発したセル間干渉制御技術をLTE基地局に組み込んで運用するための検討を進め、2年から3年後の実用化を目指す。
《冨岡晶》

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