iTunes Storeの映画レンタルと連動した新型Apple TV、その実力は? | RBB TODAY
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iTunes Storeの映画レンタルと連動した新型Apple TV、その実力は?

IT・デジタル テレビ
非常に小さい新型Apple TV。テレビの脇に置いてもじゃまにならない
  • 非常に小さい新型Apple TV。テレビの脇に置いてもじゃまにならない
  • 幅と奥行きは98mm、高さは23mm。重さは272g
  • 電源は内蔵型。付属のケーブルを挿入すればオーケー
  • 本体背面のインターフェース。左から電源、HDMI、USB、光デジタルオーディオ、LAN
  • 薄型テレビとの接続はHDMIケーブル1本のみ
  • ジャンル検索のメニュー
  • Apple TVの一般設定画面
  • 言語設定画面
 11月11日、日本のiTunes Storeで映画購入・レンタルがスタート。すでにMacやWindows PC、iPad、iPhone、iPod touchなど、自分の端末で映画ダウンロードを楽しんでいる人も多いことだろう。

 しかし、「せっかくなら映画は大画面で鑑賞したい」と思うのが人情というもの。その希望を手軽にかなえてくれるのが、日本でも出荷が開始されたセットトップボックス、新型の「Apple TV」である。自宅の薄型テレビの脇に置き、簡単な設定を済ませてしまえばすぐに利用可能だ。直販価格は8,800円。外付けのHDDを1台増設するような感覚で、家にいながらにしてiTunes Storeから映画購入・レンタルができることになる。

 大きさは幅・奥行きが98mm、高さが23mmで、大人であれば片手で楽に持ち運べるサイズ(重さは272g)。物理的なテレビとのセットアップは、HDMIケーブル1本で接続するだけ。リアルタイムストリーミングで動画を転送するため、自宅にはブロードバンド通信環境(可能なら光回線)が必須で、なおかつスッキリとした配線を考えれば無線LAN環境が望ましい。ただし、自宅で無線LANを設定していなくとも、有線LAN経由でストリーミングは可能だ。なお、対応iTunesは10.0.1以降。

 これまでのApple TVはHDDを有し、ホームサーバー的な利用も内包していたが、新型Apple TVは潔くこの機能をカット。代わりにこだわったのがチップ性能で、iPad、iPhone 4、iPod touch(2010年モデル)で用いられている独自の「A4」チップを採用した。

■さっそく自宅にセットアップ

 Apple TVを入手する機会を得たので、自宅のテレビにさっそく接続してみた。32型ゆえ、今では中型の部類に入るだろうが、それでも大きめの画面で映像を鑑賞できるのは心がはずむ。まずは電源部にケーブルをつなぎ電源を入れ、HDMIケーブルでテレビと接続。これであっけなく配線は完了した。

 通信は光回線の無線LAN環境。通常、AirMac Express ベースステーションを経由して2台のMacをつないでいる。ネットワーク設定はApple TVの「設定」メニューから「一般」→「ネットワーク」と下っていき、該当するワイヤレスネットワークを選択すれば、あとは自動で本体側が認識。これで動画の導線が確保されたことになる。また、iTunesの共有機能「ホームシェアリング」を用いて、LAN内の最大5台までのPCと同期。それぞれのiTunes内のデータをストリーミングすることも可能となっている(ただし映画レンタルのデータは転送不可)。

 箱から取り出して設定完了まで、約5分程度。仕組みさえ理解している人がそばにいれば、誰でもこの程度の時間でじゅうぶんだろう。きちんと説明書も同梱されているので、それに従えば労することなく設定は可能だ。背面のインターフェースも左から電源、HDMI、USB、光デジタルオーディオ、LANと非常にシンプルなものとなっている。

■操作は直感的に、気がつくと作品をクリック

 メインメニューでは「ムービー」「インターネット」「コンピュータ」「設定」を表示。「コンピュータ」はホームシェアリングなどのメニュー、「設定」は前述した一般設定などのメニューで、コンテンツ関係は「ムービー」「インターネット」の2つとなる。

 まずは「ムービー」をクリック。同梱されるリモコンは、「MENU」「再生・停止」のほか、上下左右への移動と中央に決定ボタンのみが配置されたシンプルなもので、メニューに従って移動していき、コンテンツが決まったら中央のボタンで決定する。こうして直感的に操作できるのが魅力だ(戻る場合は「MENU」を押す)。

 映画のメニューには新作や注目作などがずらりと表示されており、ジャケット写真をクリックしてお気に入りの作品を選んでいく。作品紹介やプレビュー(予告編)、スタッフ紹介などのデータも一通りは充実している。レンタル店でパッケージ背面をながめ、概要をつかむのと同じようにして、テレビの画面上で作品の特徴を知ることができる。新しい作品ばかりではなく、名作や旧作も用意されている。

 実際にプレビューをいくつか観てみたが、ストリーミングとは思えない滑らかさで、HD動画もコマ落ちしない。もちろん、すべてを試したわけではないので断言はできないものの、ごく自然に映画を鑑賞できるといえそうだ。ただしHD版の最大解像度はレンタルの場合、1,280×720ピクセルとなる。SD版の最大は720×480ピクセルだ。

 新作のHD版レンタル価格は500円。レンタルしたら30日以内に鑑賞を始め、48時間以内に観終わることが条件であり、視聴を始めてしまえば1泊2日レンタルの感覚に近い。大手レンタルショップと比較すると決して安いとは言えない価格設定ではあるが、自宅で観たいときにすぐダウンロードできる利便性を取るか、レンタル価格を取るか……そのあたりは悩みどころでもある。また、現状ではハリウッドメジャー5社、日本の大手コンテンツ企業6社で提供ソフト数は1,000タイトルを超える程度にとどまる。これに関しては、アップル側が随時、数を増やしていくことを明言しているので、推移を見守りたい。

 「インターネット」カテゴリでは、YouTube、Poscast、MobileMe、Flickr、ラジオに連動。YouTubeに関しては、すでに薄型テレビやBDレコーダーなどではサービス連動している機器も多いため、購入済みのAV機器でYouTube視聴を体験している人もいるかもしれない。

 こちらも、一度設定してしまえば気軽に大画面でYouTubeを楽しめるというのが利点。画質に関してはもちろん玉石混交だが、たとえば自分の好きなミュージシャンのクリップを薄型テレビで観たいときにサクッと鑑賞できるのは、PCとはまた違った感覚を味わえる。
《小口》
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