富士通「顧客に最高のクラウド環境を提供」――プライベートクラウド対応製品群を販売開始 | RBB TODAY

富士通「顧客に最高のクラウド環境を提供」――プライベートクラウド対応製品群を販売開始

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

富士通 執行役員常務 ソフトウェアビジネスグループ長 山中明氏
  • 富士通 執行役員常務 ソフトウェアビジネスグループ長 山中明氏
  • プライベートクラウド対応製品群説明会資料
  • プライベートクラウド対応製品群説明会資料
  • プライベートクラウド対応製品群説明会資料
  • プライベートクラウド対応製品群説明会資料
  • プライベートクラウド対応製品群説明会資料
  • 富士通 ミドルウェア事業本部 本部長 新田将人氏
  • プライベートクラウド対応製品群説明会資料
 富士通は14日、プライベートクラウド環境構築に必要なソフトウェアの新製品4種、強化製品1種の販売を開始、同日、記者向け説明会を行った。

 説明会ではまず、同社執行役員常務 ソフトウェアビジネスグループ長 山中明氏による「クラウド・コンピューティングを支える富士通のプラットフォームへの取り組み」と題したプレゼンテーションが行われた。

 山中氏によると富士通では2009年度下期に約1,500件(同上期には約500件)のクラウド関連の商談があったという。「少し前の『クラウドとはなんだ?』という反応から、具体的なソリューションの検討段階に入っている」と顧客のクラウドに対する期待の高さを説明した。さらに、具体的な商談の内容としては、「サーバ統合によるコスト削減」と「全社・グループ会社への共通サービス化、ガバナンス」の2つが急増しているとし、その期待に応えていきたいと語った。

 同氏はさらに、クラウド化の目的を「細分化されたシステムを最適化・近代化していくこと」と定義し、「インフラ資源の仮想化」「業務開発・運用の標準化」「プロセスの自動化」という3つのステップでこれを実現していくとした。

 次に富士通のクラウドを支えるプラットフォーム戦略として「自社技術によるトラステッドなサービスの提供」「顧客システムと自社クラウドサービスの共通プラットフォーム化」「グローバルプレーヤーとのパートナーシップ」の3つをあげ、顧客システム内の「プライベートクラウド」と、富士通およびパートナー企業が提供する「パブリッククラウド」を組み合わせることによって「ハイブリッドクラウドインテグレーション」を提供していくとした。

 山中氏は最後に「顧客資産の継承性」「高信頼・高品質」「オープン・標準」という富士通の3つの強みを生かしたサービスとプロダクトを、社内システムでの実践を通し磨きをかけて提供することによって、顧客に価値を提供していくとし、「スマートではないが実直に、顧客の実態に即して段階的に最適化を実現していきたい」と締めくくった。

 続いて、ミドルウェア事業本部 本部長 新田将人氏が登壇し「プライベートクラウド対応の新ソフトウェア製品」と題して、今回発売された製品の説明を行った。

 新田氏はまず、顧客はプライベートクラウドに対し「コスト削減」と「スピードアップ」の両面を期待しているとし、これらを実現するための「仮想化」「標準化」「自動化」という3つの要件をあげ、これらを満たしたプライベートクラウドを実現することによって「多数のシステムがバラバラに稼働している従来のサイロ型システムを段階的に最適化していきたい」と語った。続いて、5つの新ソフトウェアについての説明を行った。

 「Systemwalker Service Catalog Manager V14g」は、サービスカタログにより業務サービスの使用状況を一覧化し、見える化を図ることにより、システムコストの適正な配賦やリソース計画の立案が可能となる製品。「Systemwalker Software Configuration Manager V14g」と「Systemwalker Runbook Automation V14g」は、標準化された業務システムを配備し、業務システムの運用管理手段を自動化することによって運用作業の負荷軽減と作業品質の向上を図る。「ServerView Resource Orchestrator」は仮想化技術を用いてサーバ、ストレージ、ネットワークを一元管理することにより、簡単な操作で仮想システムの配備・提供を可能にする。「Interstage Information Integrator」はSOAに基づく技術によりパブリッククラウド、プライベートクラウド、基幹システム間のデータ連係をプログラムなしにできるようにするという。

 これらの製品群は富士通が推進するITIL/SOAを軸としたソフトウェア体系の強化に貢献していくと説明。さらに新田氏は、「これらソフトウェアを支えるための、高性能・高信頼・省電力を誇るプラットフォームも富士通が提供しており、サービスとプロダクトの両輪でお客様を支援できる」と強みを示した。

 また、これらクラウド製品群は富士通のソフトウェア製品開発拠点である「沼津ソフトウェアセンター」で2008年より適用・実践が行われており、その手順と効果についての報告も行われた。同センターはクラウド化により「沼津ソフトウェア開発クラウドセンター」となり、国内外10拠点、4,700人の開発者に、開発環境を自動構築して貸し出すサービスを提供している。

 クラウド化にあたり、国内6拠点にあった1,800のサーバを900サーバに集約・仮想化、348種もあった開発環境を51パターンに標準化、貸出し手順の自動化などの効率化が行われており、11億円/3年の投資によって、年間7億円のコスト削減、開発スピードの高速化、CO2排出量の削減などを実現したという。また、今後同センターはクラウド移行検証センターとして、顧客のクラウドへの段階的な移行を支援する場としても活用されていくという。

 新田氏は「富士通はこれからも自社で開発したソフトウェア製品を、社内での実践を通して多くのお客様に提供していく」と語った。

 最後にシステム生産技術本部 本部長 柴田徹氏が登壇し「プライベートクラウドの支援サービスと体制強化」と題して、サービス面での説明を行った。

 同氏は、富士通が提供するプライベートクラウドソリューションを支援するSI・サービスについて、要件把握から設計・開発・保守までのトータルインテグレーションを提供することができると胸を張る。

 中でもクラウド化の前のコンサルティング過程を重視し、「ただ闇雲にサーバ統合をするのではなく、お客様のICT環境の状況をきちんと確認して特性を見極めたうえで、統合するもの、データセンターに預ける物などを仕分けして最適な部位に振り分ける必要がある。他のシステムとの接合性を確認してから順次クラウド化を進める」と、顧客によってまったく異なるシステムへのきめ細かい対応を強調した。

 このため、富士通ではクラウド技術に精通し、顧客の立場でクラウドを検討し提案するICTエキスパート(クラウドアーキテクト)を700名用意し、彼ら主導で国内にいる約25,000名のフィールドSEや営業とともに、顧客に最高のクラウド環境を提供していくとして、人的支援についての説明を終えた。
《田口和裕》

関連ニュース

特集

page top