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NECシステムテクノロジー、“メタボ電力”を削減する「グリーンタップ」を開発

エンタープライズ その他
“メタボ電力”を自動的に削減するグリーンタップ
  • “メタボ電力”を自動的に削減するグリーンタップ
  • “オフィスまるごとエコ”コンセプト概念図
 NECシステムテクノロジーは4日、電力制御・監視技術、センサ技術・ネットワーク技術を用いて、オフィスや家庭の無駄な電力を発見し、自動的に節約できる電力制御システム「グリーンタップ」を開発したと発表した。

 「グリーンタップ」は、オフィスや家庭において、エコ機能を内蔵していたり、情報家電のようにネットワーク機能を持つような電気製品だけでなく、既存の電気製品も対象とした電力監視・制御プラットフォーム。利用者の代わりに無駄な電力(メタボ電力)を細やかに発見し、利用者の生活快適性を考慮・維持したままでの電力制御が可能。

 グリーンタップは、インテリジェントタップと環境センサノードを組み合わせたものとなっている。インテリジェントタップは、CPU、電力計、リレー、電源ソケット、ZigBee無線、無線LANにて構成。CPUの指示によるリレー制御により、待機時消費電力をカットするほか、電源ソケットごとの電力計測情報と、環境センサノードから得た環境情報に基づき、電気製品のオン/オフスイッチ制御、リモコン制御など省電力制御ルールを実行する。環境センサノードは照度、温度、湿度、風速、加速度、人感(2m範囲の人の有無)の6つのセンサを搭載し、ボタン型電池で半年以上駆動。センサノードが得た環境情報を、最大10mの距離でZigBee無線により送信可能となっている。

 インテリジェントタップの電力制御機能は、省電力制御ルール群を搭載しており、定期的に省電力制御ルールを検査し、条件を満足するルールを見つけると、操作を実行する。省電力制御ルールを詳細に記載すればするほど、通常の人間生活では発見しにくいメタボ電力をあぶり出し、それらの無駄を削減することが可能になる。たとえば、外出の多い時間帯は、PCモニターの状態をオフにしておき、ユーザーが席にきた場合はオンにしたり、離席後長めの時間が経過したときには待機モードやオフにする、などの記載が可能。これらの省電力制御ルールは、同時に開発した省電力シミュレータにて効果を試算することで、より効果的な省電力制御ルールを編集したり、追加することが可能とのこと。また「電気製品の節約の程度と、人間の快適さの度合いは必ずしも両立しない」との考えから、“PMV”(快適性を表す指数。1970年デンマーク工科大学のFanger教授によって発表された理論)値も算出し、温度環境に関する6要素(空気温度、平均輻射温度、気温、温度、着衣量、代謝量)の組み合わせに対する快適度を求め、生活快適性を損なわない中で最大の省電力効果を得られるように機器を制御するという。たとえば湿度と風速センサ情報の組み合わせにより、扇風機を回してリモコンによりエアコンの温度設定を弱め、不快指数を上げずに快適に省電力を実現することなどが可能となる。

 グリーンタップは、平均世帯の消費電力(4,209kwh)の15%以上の削減効果(CO2換算405kg/年、ブナの木約37本分の植樹相当)を目指すとのこと。NECとNECシステムテクノロジーは今後、同システムの実証実験を行い実用化に向けた改良を進めるとともに、ビジネスモデルの確立のためにサービス事業者など各方面への提案活動を行っていくとのこと。なおNECは、省エネ化に向けたオフィスのコンセプト“オフィスまるごとエコ”を提案しており「グリーンタップ」は、この一環として開発された。
《冨岡晶》
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