マイクロソフトは8日、都内のホテルで「Windows Server 2008 R2」の仮想化戦略説明会を開催した。
サーバープラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長の五十嵐光喜氏は、仮想化市場を2倍にし、データセンター・サーバーの統合を推進、Windows Server 2008 R2 Foundationを定番化して中小サーバー市場を4倍に、という3点をWindows Server 2008 R2で実現するという目標を紹介した。
2番目は新仮想化推進ツールの提供開始だ。無償アセスメントツールはこれまでも提供してきたものだが、今回はWindows Server 2008 R2/Windows 7に対応した。「両製品とも省電力機能が非常に評価されているため、仮想化を導入する、もしくは同製品にアップグレードすることで、どれだけの消費電力を削減できるかなどアセスメントできるようになっている」(五十嵐氏)。導入して2〜3か月稼働させると、このワークロードのこのサーバはどのように統合でき、どれくらい削減ができるかなどのレポートが挙げられるようになっている。さらに、クラウドユーザーがプロビジョニング、バックアップと復旧、パフォーマンス監視、構成管理など運用管理機能を簡単に提供するための「Dynamic Datacenter Toolkit」も無償で提供される。
仮想化を普及するにはライセンス形態も重要だ。同社ではECI(Enrollment for Core Infrastructure)を提供。これはOS、仮想化、管理、セキュリティーといったこれまで個別にかかっていたライセンスを一括で提供する形態。これにより、たとえばWindows Server 2008 R2 Datacenterを20台、3年間運用する場合には、トータルコストを3,100万円に削減することが可能としている(他社として例示されたものは約9,000万円)。「4年目以降のコストは約440万円で他社に比べてイニシャルコストも半分以下、4年目以降のランニングコストも半分以下という形で、なおかつシングルライセンスで一括で管理できるということで非常に推進しやすいライセンスになっている」(五十嵐氏)。